いふ話~もしもあの続きがあったら~桃な人
(桃宮零の場合)
ぎゅっ!
こうすればびっくりして腕が……ってあれ?離れない、どころか逆に拘束されてる!?えっなんでっ!?
「せんぱいからボクに飛び込んで来てくれるなんて嬉しいっ!やっとボクと一つになれるね……ちゅぅ。」
違う違う!そうじゃなくて……って首に跡残さないで!なにしてんのさっ!
「せんぱいはボクのっていう"印"だよっ。ほんとは噛み付きたいんだけど、イタイのはイヤでしょ?」
(コクコクッ)
「ははっ!素直なせんぱいはカワイイなぁ。……もっと付けてもいい?全身に付けて、ボクだけが見られるように飾っておきたいなぁ…。」
ダメダメダメ!それなんかフラグっぽいから勘弁だよ!……よし!こうなったら…
「も、ももみやくん?」
「!!せんぱいの声初めて聴いた!カワイイィィ!!」
あ、そっか。他の3人はなんだかんだで喋ってるところを見られてるけど、桃宮くんはほとんど接点ないもんね。喋ってるところも見たことないんだね。
「もっと、もっとボクの名前呼んで?"桃宮"じゃなくて"れい"って呼んで?」
「れ、れいくん?あのね、わ……私のこと、好き?」
うぉーーーめっさ恥ずかしいぃぃーー!こんなこと聞いて許されるの可愛い子だけだよ!私なんかが口に出してすんません!
「すきだよ!大大大すき!大切に閉まってどこにも出したくないぐらいすきだよ!」
うん、そこまでしなくていい。というかしないでね!
「じゃ、じゃあね?飾ったりなんかしないで、動いてる私を見てほしいの。私はもっとれいくんと一緒にいたいんだけど、どうかな?」
だから息の根を止めないでね!
「ボクだってせんぱいとずっと一緒にいたいよ!……でも、せんぱいが誰かに取られちゃうんじゃないかって不安になるんだ。だから、誰にも奪われないように縛って閉じ込めておこうと思って!せんぱいは、上と下どっちがいい?」
それはあれかい!?高いところか地下かってことかい!?どっちもイヤだなぁ~。ハハ…。
「せんぱいがずっと暮らすところだからね。快適に過ごせるように準備は万端だよ!今すぐ引っ越そうか!」
だから!監禁反対!
「れいくんは私を信用してくれないの?私が……他の人のところに行くような女に見えるの……?」
カユイ!かゆすぎるけど、桃宮くんのヤンデレを回避するにはデレるしかないと思うの!逃げれば監禁されるだろうし、縛られる趣味もないしね!もーこうなったらやけくそだぁ!私の青春を桃宮くんの矯正に使ってやる!
「せんぱい……カワイイッ!拗ねてるの?拗ねてるんだよね?もっと色んなせんぱいの表情が見たいなぁ。ね、ボクだけに見せてよ……ん。ちゅ、ちゅぅ。」
えっ、人の話聞いてた?全然答えになって…って、なにキスして、
「ん!んん!……ぁっ、ももみ、んちゅ、くん、だめ…ゃ、んふぅ!」
「ん、ちゅぅ、……ちがうでしょ、んぅ……はぁ、ボクは、れいって呼んで……(ガブっ)」
「いっ!な、なんで唇噛むの…?」
「せんぱいが間違えたからぁ……あ~血が滲んじゃったね?(ペロッ)イタイのがイヤだったら、もぉ間違えちゃダメだよ?さ、もっとしようか……ベロ出してぇ?……(くちゅ、くちゅ)ん、ぁぅん、ん、んく。…はぁ、せんぱいの、おいしいね。せんぱいもボクを食べて…?」
や、やだ!!
「…………イヤなの?ボクたち一つじゃないの?じゃあやっぱり一つになるまでどこかにか……んちゅ?」
それはもっとやだ!
「せんぱいからしてくれるなんて!ボク感激だよ!もっと、もっともっとしよ!」
こ、これいじょうは……あぁぁぁぁ~!
――――エンドレスリピート――――
ぜぇはぁ。
つ、つかれた……したがイタイ……あれはキスじゃない、接吻だ!なんか艶かしかったし……年下なのに!
「せんぱい、気持ち良かったね?もしかして腰抜けちゃった?じゃぁボクが連れてってあげるね!」
??連れてくってどこ……あ、あれ?監禁フラグ折れてるよね?よね?誰か"うん"って言ってぇぇぇ!!!
リップ音が多いのは仕様です。一応乙女CDの世界なので。




