表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】異世界帰りの元勇者ですが、デスゲームに巻き込まれました【本編完結】  作者: 空地 大乃
第九章 様々なデスゲーム編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

156/198

外伝の四 助けを呼ぶ声

いつも感想や誤字脱字報告をいただきありがとうございます!

 大魔王黒瀬は愛犬のキングと一緒に異世界に降り立った。


 だが最初の一歩目から大爆発に巻き込まれた。だが黒瀬はそんなことではあきらめない。


 たかがレベル5程度の農民に負けてなどいられないのである。


「――まずはどこから支配すべきか」

「クゥ~ン」


 愛犬のキングを抱きかかえながら黒瀬は考える。キングも一緒になって考えてくれているようだ。


「アンッ!」

「ん?」


 キングが吠えて黒瀬の腕から抜け出して近くの木におしっこをかけ始めた。


「――なるほどマーキングか。キングはそうやって支配領域を増やせばいいと思っているわけだな」

『ただの本能! そもそも魔王が犬みたいにマーキングして支配したなんて言ってたらただのヤバい奴だからね』


 またどこかから声が聞こえてきたが黒瀬は無視した。とは言え流石にキングの手は使えないと改めて考え直す黒瀬である。


「いや~た~す~け~て~なのじゃ~!」


 その時だった。黒瀬とキングの耳に少女の悲鳴が聞こえてきた。


「――助けることで情報を得ることも必要かもな。行くか」

「アンッ!」


 黒瀬はキングと一緒に声の方へと駆け出した。念のためボンバウェーイにも気をつけながら木々をかき分け風を切るように森を走り抜ける。


「きゃ~なのじゃ」

「ゴブゥ!」


 森を抜けると紫色の髪をツインテールにした少女が巨大な怪物に襲われていた。


 緑色の肌をし角が生えている。雰囲気的にゴブリンを思い浮かべたが随分とデカい。体長三メートルはあるだろう。


「――邪魔だッ」

「ゴブッ!?」


 だがお構いなしに黒瀬は背後からゴブリンらしき怪物に迫り殴りつけてふっ飛ばした。


 流石大魔王黒瀬というべきか。


「大丈夫か?」

「ワン!」

「ゴブゥゥゥゥウウウゥウ!」


 倒れていた少女に声をかける黒瀬だが後ろからゴブリンが迫ってきた。


「……しつこい奴だ」


 ゴブリンに向けて黒瀬が手をかざすと電撃が発生しゴブリンを感電させる。


「ゴブォォオォオォオオオ!」


 黒焦げになったゴブリンが悲鳴を上げ倒れた。


「フッ――」


 黒瀬は鼻を鳴らし再び少女に目を向けるが。


「ゴブォオオォォオオォオオ!」

「しつこい!」


 なんとゴブリンは三度立ち上がって黒瀬に襲いかかった。若干ムキになった様子の黒瀬は地面に手を突っ込み顔の生えた昆虫のような魔物を引っ張り出して投げつけた。


「ウェ~イ」


 途端に爆発が生じゴブリンは窪んだ地面に横倒しになりピクピクと痙攣し、しばらくして動かなくなった。


 大魔王黒瀬は地面に埋まっていたボンバウェーイを利用してゴブリンを倒したのだ。現地の魔物を利用した黒瀬の作戦勝ちである。


「アンアン!」


 そしてキングは嬉しそうに倒れたゴブリンの下へ駆け寄り片足を上げてシーーーーっとした。


 キング渾身のマーキングである。


「……大丈夫か?」

「――一応聞くがのう。お主が勇者カイトかのう?」


 襲われていた少女に向け黒瀬が尋ねる。すると開口一番にかえってきたのは勇者かどうかの確認であった。


「……私は勇者カイトではない」

「だと思ったのじゃ! 良かったのじゃ~」


 質問に答えると助けた少女は何故か喜びだした。その様子になんとなく釈然としない黒瀬である――

明日7月27日には月刊コミックREX9月号にて本作のコミカライズ版最新話が掲載。

更にコミック単行本の2巻が発売されます!

おかげさまでコミック1巻も重版されました。皆様の応援に感謝です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ