テンプレ乙! ですね!
今回は、癒しをメインで送り届けます!
18禁のコードに引っ掛からないといいのですが──。
俺は現在、ファンシーな部屋の中で震えている。ギルド内での出来事に関しては、正直なところ思い出したくない!
「ご主人様~、耳をハムハムしないでください~」
何をしているのかって? ベットの上で、スンのウサ耳を加えているんだ! 何? 羨ましいって!?
あのガールの視線を正面から浴びて受けた、(精神的)ダメージは結構デカかったんだ!!
──少しでも『癒し』が欲しい!!
スンの体は、意外と温かい。詳しく比べたわけでは無いが、シーネより少しだけ高いのだろう。人間でも、子供の方が体温が高かったように思う。
それにスンを触ると、肌のプニプニ感が俺の手を支配する! 滑らかで、スベスベしている。
「これは、夜の為の必要不可欠な儀式だ!」
キリッとした顔で、大真面目に大嘘をつく。純粋で、俺の言うことを疑わないスンは、「じゃあ──今晩は、沢山可愛がってくれるのですね!」と花の咲くような笑顔を浮かべた。
──うむ。オラ、たぎってきたぞ!!
それから、俺の心が癒されるまで、スンをふにふに・ハムハムしていた。服を買いに行かせていた3人が帰ってきたら、風呂に入るまでの間は、4人でイチャイチャしていた。
向こうで住んでいたときには、こんなヤツに『リア充、爆発しろ!!』と心の中で呪詛を送っていたんだが……今は完全に『リア充』だな!
コンコン!
「アス君、今手が空いていたら、お風呂入ってきたら?
先に私が頂いちゃったけど……」
こう言った異世界転移モノは、この世界も含め『文明的に中世くらいのレベル』という設定が多く、"風呂に入る"という文化が根付いていないことが多い。
ネイ……姉さんの話でも、『風呂の付いている宿屋』は此処しかないらしい。モーリーズでは、風呂は生活の1部まで浸透してきているのだが、それでも各家庭には"風呂がない"!
「姉さん? 分かったよ! 夕飯前に入ろうか?」
俺がそう返事を返すと、「早めに入って上げてね?」と言って自分の部屋に戻っていった。姉さんの言葉からでは分かりづらいかもしれないが、此処の風呂は【混浴】である!
設備的な問題か、コスト的な問題か──10人くらいは浸かれそうなほど大きい。
【ファンファン・ファミリーの体格を考えると、それくらいないと狭いでしょうね】
──ファミリーって……。キャンキャンや、ガールも入ってないか??
【一応、加えています。ファミリー枠で!】
──作んないでよ! 一瞬、ブルッときたんだぜ!?
【なら早く、お風呂に入って温まりましょう!】
実際に冗談じゃなく、背筋にゾクゾクっと悪寒が走った!
──余談ではあるが……
ガールは女性らしいが、何と言うか男っぽい仕草が多かった。
それで、少しだけ心が落ち着いたときに、もう1度(勇気を出して)確認してみた。
身長に関しては、190cm前後、肉体は引き締まってはいたが、胸は相応に大きかった(ような気がする)。
女性であることを加味すると、体重に関しては100kgもないだろう! あっても、80kgくらいじゃないかと思っている。
部屋を5人で出て、階段を下りてゆく。浴室に向かう道中、食堂を見るとファンファンが夕食の支度をしていたので、風呂に入ることを言ったら、「背中を流していて、あげるわん♪」と言ってきたので速攻で拒否した。
この宿の脱衣場には、部屋番号の貼ってあり、遠い昔に泊まったことのあるホテルの脱衣場を思い出させる。まあ、鍵は付いていないし、妙なデコレーションでファンシーならぬ、『カオスファンシー』になっている。
服を脱いだ俺たちは、浴室に移動する。基本的に皆、砂と埃と血のニオイが体に付いているので、お湯に浸かる前に体を洗う。
森の中で暮らしていた以上、当然なことだろうが、シーネとスンの体の洗い方は大雑把すぎた! 森の中から、宿まで歩いているので、結構汗をかいているからキレイに洗ってほしい!
【ふぅ……。その汗の原因が何なのかは、理解しているのでしょうね?】
システムの言葉に底冷えしそうになるが、近くにいたスンを抱き上げ、膝の上に座らせる。肉体年齢的には15才相当なのだが、スンの体は恐ろしく軽い!
森の中ではきちんと食べていたのか気になる。
体格から見ると、小柄なので軽くても不思議ではないのだが、疑問の向かう先はその『胸』である!! 大きいんだよ、小玉スイカを連想できるくらいに!
ある意味壮観だったぜ! 森の中でコトをしていたときは!!
──こう、"バルルン"的な?
【お風呂は、共同使用です! エロエロなことは禁止ですよ!】
システムが『キリッ』とした顔で言ってくる。
そういえば当人が、【システムの秘密です】と言っていたのを思い出したので、妄想してみることにする。
────────────────────
丸い眼鏡をして、ストレートな腰まである長い髪。
スラッとしながら、女性的丸みを帯びた肉体──スーツを着ていて、胸は控えめながら女性であることをアピールする。
顔はシャープなスッとした形で、鼻も顔の中央をスッと通る。目は気持ち大きめでありながら少しつり目で、ネコを連想させるようなクリッとした瞳。
そして、小さいながらも『毒を吐く』毒舌である、横一文字に結ばれた唇。少し濡れて輝いている。
──スーツは、オーソドックスな紺系の色が似合いそうだ!
口では毒を吐きながらも、ベットの上では可愛らしい反応を──
──────────────────
【(──って、何を考えているんですか! この男は!?
確かに性別のない私は、中性的と言えますが──)】
システムの困惑を知らないまま、俺の妄想は佳境へと進んでいた。地球にいたときは彼女はいなく、妄想の中で楽しんだくらいだったので、問題なく妄想できる!!(力説)
妄想による、システムの擬人化(女)に色々とエロエロする妄想をしながらも、スンを洗う手の動きは止まらない!
絶妙な力加減と、擦り方でスンが「あん♪」や「ひゃん♪」などの声を上げていたが、それはBGMとしての機能しかなく、ただ俺を興奮させただけであった。
それでも、きちんとスンを洗い終わったら湯船に浸かり、1度妄想から回帰する。隣を見ると、メリッサとルーナに洗われたシーネが、羨ましそうにしていたので、スンをメリッサたちに任せシーネを招き寄せる。
後ろから覆い被さるように抱き付くと、ほどよい温かさのお湯に、うつらうつらと船を漕ぎ始める。俺が湯船に沈むことは、シーネを抱いている以上はない。
シーネとお風呂のダブルパンチの温かさに、浅く眠りに入ったときに、入口の扉が「ガラッ」と開く音が聞こえた。




