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世界樹の上に村を作ってみませんか  作者: 氷純
第五章  タカクス都市

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第二十五話 でっかい観光客

 話には聞いていたけど、どんな足をしてんだよ……。

 跳躍したキリルギリは上空七十メートルほどの高さを最終到達点に、徐々に落下速度を上げて落ちてくる。

 あの高さから落ちてくる大質量に生半可な建物が耐えられるはずはない。

 俺はさっさと事務所から離れて第一の枝の畑へ走る。


「ほらこっちだ!」


 俺は走りながら番えた鏑矢でキリルギリを引きつけ、畑に向かってひた走る。

 枝に着地したキリルギリが触角の振り回しながら俺を追いかけて走ってくる。飛び跳ねるばかりではないと見せつけるようだ。

 って言うか、普通に走っても速い。健脚すぎる。


「まずは触角を射切るってのが作戦だったけど」


 剣矢を矢筒から引き出して、愛用の弓の弦を引きながら、背中越しにキリルギリを振り返る。

 ビュンビュンと音を立てて振り回されている触角は、成人男性の腕二本分の太さはあるだろうか。

 矢を当てる事は出来そうだけど、射切るのはちょっと難しい。かなり乱暴に振り回しているみたいだし、深く傷をつけてやれば振り回した際の反動で千切れ飛びそうではあるけど。

 畑に到着すると同時に、キリルギリが再び跳躍した。

 上から押しつぶす気かと警戒して落下地点を予測する。


「――おい、ちょっと待っ!」


 俺の制止など聞いてくれるはずもなく、キリルギリが落下する。

 落下地点は採油作物ルイオートを育てている温室だ。肥料食いで虫がつきやすく、最近ようやく病害虫に強い品種ができたと喜んでいたサラーティン都市孤児院出身者たちの顔が思い浮かぶ。

 太陽光を通すために魔虫の透明な翅で覆って作るその温室は非常に高価で、タカクスに来たときには最低限の服と食料しか持っていなかった彼らが必死に貯めたお金を出し合って作った物だ。

 キリルギリは自らの巨体で押し潰した温室の中を物色する傍ら、触角を振り回す。かろうじて無事に残っていた魔虫の翅が触角の一撃を受けて吹き飛ぶ。


「……てめぇ」


 剣矢をキリルギリの触角に向けて放つ。

 温室の中のルイオートを食べようとしていたキリルギリが即座に矢に反応して触角を動かした。

 こいつ、ギリカ村での経験から矢の脅威を理解してやがる。


「一人じゃどうしても手が足りないか」

「――よし、まかせろ」


 不意に声が聞こえて振り向けば、ビロースが矢を思い切り引き絞って狙いをつけていた。

 公民館からキリルギリの姿を見つけて駆けつけてくれたらしい。


「おら、市長、右の触覚狙いでいくぞ。合わせろ」

「オッケー」


 俺も剣矢を取り出して狙いをつける。

 ビロースと同時に矢を放つと、キリルギリは跳ねるように小さくジャンプして温室跡地を飛び出した。


「十人はいないと厳しいな」

「機動力もそうだけど、頭が良すぎる。ビロース、他の連中は?」

「いまこっちに向かってる。ともかく、畑に引きつけておくしか――」


 ビロースの作戦を聞いて判断したわけではないのだろう。しかし、キリルギリはまるでこちらの思惑を読んだように頭を住宅区の方へ向けた。

 まずい、と思う間もなくキリルギリが跳躍する。


「っちくしょう!」

「悪態吐いてる場合か。追うぞ!」


 ビロースに声をかけ、俺はすぐに後を追う。

 キリルギリの跳躍は到達点が高く、落下の予測が難しい。

 頭を向けた方向へ跳ぶはずだから、第一の枝の住宅区に落ちるのは確実だけど。

 住宅区へ走りながら、俺はビロースに声を掛ける。


「避難は?」

「公民館と教会に完了してんぞ。第一の枝は全域を戦場に出来る」

「建物の被害を無視すれば、な」


 言ってる側から、キリルギリが住宅区に落下する。

 破砕音が響き、特有の光沢をもつ建物が大きく軋むのが見えた。


「よりによって、仮設住宅かよ」


 新興の村の難民の家だ。ローン何年分だと思ってやがる。


「おいこら、恨みでもあんのか!」


 応援に駆け付けたギリカ村の魔虫狩人が変形した住居を見て叫ぶ。

 矢傷を負わしたろ、お前。

 心の中でツッコむ俺を他所に、魔虫狩人が触角を狙って矢を放った。

 キリルギリは触角を上下に動かすだけで器用に矢を躱す。触角が鞭のようにしなり、近くにあった仮設住宅を一軒、上から叩き壊した。

 やはり、一人や二人の魔虫狩人が攻撃を仕掛けても無意味だ。

 どうにかして他の魔虫狩人と合流を図りたいところだけど――


「また跳びやがった!」


 ビロースが舌打ち混じりに叫ぶ。

 キリルギリが跳躍し、住宅区のさらに奥へと着地した。

 だが、触角を動かしていたキリルギリは不意に方向を大きく転換する。

 その視線の先には、ランム鳥の飼育小屋があった。


「ビロース、鏑矢!」

「わかってらぁ!」


 短く指示を飛ばす俺に応え、ビロースはすでに番えていた鏑矢を飛ばす。

 うるさいほどに音を立てて飛んでいく鏑矢にキリルギリは反応を示さなかった。

 鏑矢の音がする方向に俺たち魔虫狩人がいると早くも学習したのかも知れない。

 キリルギリが体を沈み込ませ、持ち上げる反動を利用して跳び上がる。

 ぐんぐんと飛距離を伸ばしたキリルギリは住宅区からランム鳥の飼育小屋までの一キロメートル近い距離を数瞬で縮め、飼育小屋の越屋根に着地した。

 唐突な過負荷に越屋根が耐えきれるはずもなく、飼育小屋が一瞬で潰れた。

 ……潰れた。

 一瞬で血の気が引く。

 シンクではないとはいえ、飼育小屋一つ分のランム鳥が壊滅的被害を受けたのだ。

 被害総額は想像したくないのに、ざっと計算してしまう。玉貨二十枚は軽く飛んだ計算になる。

 民家なら十軒建てられる金額。橋一基掛けられるかもしれない金額。

 不意に屈んだキリルギリが口を動かしているのを見て、頭に血が昇るのを感じた。


「マジで殺す。絶対死なす。生かしておかない。明日の朝日は拝ませない」


 本当になんてことしてくれてんの。


「ともあれ、キリルギリが滅ぶ事を願う」


 その一助に俺の矢が貢献するわけだ。


「ローマに幸あれ!」

「市長が壊れた!?」


 やけくそ気味に叫んで魔虫狩人にドン引きされつつ、俺は剣矢を四本まとめて矢筒から引き抜く。

 一本で当たらないなら、四本で狙えばいいじゃない。


「遅くなりました」


 朱塗りの短弓を携えた魔虫狩人が合流し、俺と同じく剣矢を四本、矢筒から引き抜く。


「威力はないので、牽制します」

「ビロース、本命の矢を頼んだ」

「正気を失ったかと思ったぜ。頼まれた!」


 ビロースが力の限りに弓を引き絞って狙いを定める中、俺はタイミングを合わせ、力を加減しながら剣矢をキリルギリの頭上へ放つ。

 放物線を描いて飛んだ俺と朱塗りが放った計八本の矢が寸分の狂いもなく同時にキリルギリの頭上から襲い掛かる。

 さらに同時に、ビロースが放った本命の矢がキリルギリの右触覚に向かう。

 どう動かそうとも確実にどれかの矢が当たる立体的な同時攻撃に対し、キリルギリの取った行動は単純だった。

 前に出たのだ。

 すべての矢がキリルギリの頭部に当たり、かすり傷を付けて終わる。


「なんて硬さだよ……」


 ビロースの矢だけはかろうじて刺さっているように見えるけど、見るからに浅い。

 なにより、前に出るまでの判断の早さがあまりにも異常だった。


「こっちの攻撃を読んでやがったのか?」


 ビロースが唖然とした顔で呟く。

 執拗に触角を狙い過ぎたのだ。

 遠目に俺たちの攻防を見ていたのか、合流してくる魔虫狩人の増援も矢を番えたまま指示を待つように俺を見る。

 悩んでいる時間もない。


「引き続き、触角を狙ってくれ」

「だが、効果がねぇんじゃ――いや、そういう事か」


 再考を促そうとしたビロースが俺の手元の矢を見て納得し、剣矢を構える。


「野郎ども、一斉に射掛けろ!」


 ビロースが俺の代わりにタイミングなどを指示を出し始める。

 俺は矢を番えたままキリルギリを観察し、死角へ回り込むべく走る。

 キリルギリの真後ろに到着し、その時を待った。

 ビロースの合図で一斉に射掛けられる剣矢が陽光を反射してキラキラと矢じりを輝かせ、猛然と触角を狙う。

 しかし、数が増えても問題ないとばかりにキリルギリは前に大きく踏み出して頭部の頑丈さを頼りに触角を守り抜く。

 ――その瞬間、俺は矢を放っていた。

 この世界では錐通しと呼ばれる、扱いが難しい代わりに貫通力に優れた鋭い矢。

 暗殺者のように死角を縫う錐通しは、前に踏み出したために露出した右後ろ足の関節に突き立った。

 即死するような箇所ではないが、跳躍力を削るのに有効と目される後ろ脚の関節だ。

 キリルギリが反射的に跳び上がった。

 奴も後ろ脚が自らの武器であり弱点だと知っているのだろう。速やかに俺から距離を取ろうとしたらしい。


「よし、有効なのは確認した。右足の関節を穴だらけにしてやるよ」


 跳躍したキリルギリは右後ろ脚の関節に矢という異物が挟まっているために着地に失敗している。

 跳躍距離も先ほどよりわずかに短く、確実に機動力を削ぐことに成功していた。

 初めての有効打に浮かれるのも束の間、俺からの攻撃を警戒したらしく、キリルギリが体を深く沈めて思い切り跳躍した。

 向かう先は第三の枝だ。


「まずい。射程外に逃げる気だ」


 跳躍距離が落ちたにもかかわらず、キリルギリは悠々と第一の枝の端まで到達すると、今まで以上に力を溜めて思い切り跳び上がった。

 俺たち人間ではキリルギリのように枝から枝へ飛び移る事などできはしない。橋まで迂回しないといけない以上、タイムロスは免れない。

 第三の枝にも戦力はいるけれど、後ろ脚の関節を狙撃できる奴がいない。大部分が強弓を誇るメンバーだ。


「ビロース、ついてこい。誰か、ここの指揮を頼めるか?」


 付き合いが長いため一番動きを合わせやすいビロースと一緒に追う事に決め、第一の枝を朱塗り短弓の魔虫狩人に任せて二重奏橋へ走る。

 二重奏橋を渡り切り、第三の枝に到着した時、キリルギリと第三の枝に配置されていた守備隊が戦闘を繰り広げていた。

 いくらか荒らされているタコウカ畑を駆け抜け、戦場へ走る。

 戦場は、第三の枝の避難所として設定しているタカクス劇場だった。


「はっ! 舐めんな。百人乗っても大丈夫なように建ててあるんだよ。ざまあみろ」


 劇場の屋根に乗っているキリルギリに悪態をつきながら、俺は矢を番える。

 第三の枝の守備隊には強弓の使い手が多く、数に任せて攻撃を仕掛けたためキリルギリの頭部は傷だらけだった。左の触角が根元から三割ほどを残して射切られている。


「市長、遅いですよ!」


 第三の枝の守備隊を率いていた、ブランチミミック製の最高級弓を携えた魔虫狩人が不満そうに声をかけてくる。


「硬すぎて正直手に負えません。左は不意打ちと数の暴力で射切りましたけど、矢の予備がもうないです!」


 二重奏橋の半分、二キロちょっとの道のりを走ってきたんだから大目に見てほしい。


「残りは右だけか――って、おい!」


 俺とビロースの姿を見つけた途端、キリルギリが跳躍した。

 雲中ノ層とを繋ぐ大文字橋へ跳び移り、そこを足場に雲中ノ層へ跳んでいく。

 またマラソンかよ!


「ちっ、しょうがない。仕掛けの準備に入ってくれ。実行しても構わない」

「まだ右の触角が残ってますよ?」

「右後ろ脚にはもう俺の矢が刺さってる。最悪、左足にだけ絡めばそれでいい」

「了解です」


 最高級弓を手にした魔虫狩人の指示で、第三の枝の魔虫狩人たちが仕掛けの準備に入る。

 俺は一度深呼吸をしてから、再び走り出した。

 俺たちの顔を認識しているのか、それとも増援が来た事で形勢悪しと考えたのか、いずれにせよこうもぴょんぴょん跳ね回られるとこちらの体力が続かない。


「雲中ノ層にいるのは?」


 並走するビロースの質問に、俺はメンバーを思い出しながら答える。


「ギルド長と元ギリカ村長、あとは警備を担当してる魔虫狩人が二十人」

「予想以上に硬い。ちと荷が重いかもしれねぇぞ」

「分かってる。だが、仕掛けの準備が整うまで引きつけておく必要がある。死角に回り込んで奴の右後ろ脚を狙うぞ」

「錐通しは得意じゃないんだがなぁ」


 ビロースが矢を筒から抜き出して眉を寄せる。

 大文字橋を渡り切り、時々跳躍しているのが見えるキリルギリの下へ走る。

 いくら鍛えているとはいえ、流石の俺もビロースもすでに息が上がっている。いい加減に決着といきたいところだけど――


「見えた!」


 魔虫狩人ギルドの前で戦闘が行われていた。

 ギルド長である老齢の魔虫狩人まで参加して、キリルギリに無数の矢を浴びせかけている。

 速射での牽制と強弓での本命が乱れ飛び、キリルギリは何度も跳躍して逃げ惑っていた。


「若造ども、なに腰抜かしてやがんだ。きっちり矢を飛ばせ!」


 ギルド長が声を張り上げながら、身の丈はある大弓を構える。ブランチミミックの脚とバードイータースパイダーの液化糸を使った複合弓だ。

 番えられた矢は研ぎ澄まされた薄い剣矢。特注らしく、矢じりは他の剣矢よりも大きい。

 射程の代わりに威力を重視したその剣矢を強弓による力技で無理やり飛ばすつもりらしい。


「長生きはするもんだな――若造ども、足止めしろ!」

「おう!」


 ビビッてたはずの元ギリカ村長が応じ、他の魔虫狩人たちと一緒に一斉に矢を放つ。威力よりも数を優先し、放つそばから次の矢を番えていく。

 矢の補給が容易な魔虫狩人ギルドの近くだからこそ可能な物量攻撃に、キリルギリは残っている右の触角を守ろうと跳躍する。


「――観光に来たんだろ。ゆっくりしてけよ」


 静かにぞっとするような声音で呟いたギルド長が弦を放す。

 回転の一切を殺した特注の剣矢が空中でバランスを取っているキリルギリの触角、その可動域の狭い付け根を正確に切り取った。

 射切られた右触覚が本体を離れて大通りに落ちる。

 空中で左右のバランスが崩れ、触角を斬り取られた事で前後不覚となったキリルギリが斜めに傾ぐ。

 そこに、俺は矢を放った。

 跳躍により伸びきった右後ろ脚の関節はこれ以上ないほど狙いやすかったのだ。

 到着したばかりの俺の存在は完全に認識の外だったのだろう。キリルギリは足をひっこめる事さえ出来ずに俺の錐通しを受ける。

 俺が放った矢が筋肉を傷つけたのか、右後ろ脚は曲げられることもない。

 無様な格好で日本家屋の上に落っこちたキリルギリが慌てた様子で体勢を立て直しにかかる。


「追い打ちを――」


 かけろ、とギルド長が指示を出す前に、キリルギリが前羽を擦り合わせ、膨大な音の暴力を叩きつけてくる。

 思わず耳を塞いだ俺たちの隙をついて、キリルギリが体勢を建て直し、雲中ノ層の枝から離脱を図った。

 満足に動かない右後ろ脚にも無理を利かせ、跳躍する。

 明らかに勢いが落ちたその跳躍はしかし、斜め下にある雲下ノ層第三の枝に到達するだけの距離を稼いでいた。

 ビロースがキリルギリの背中を見送って、悔しさに歯を食いしばる。


「また跳びやがった、くそっ!」

「いや、もう終わりだ」


 良い風が吹いてきた。

 冬の気配を乗せた、俗に言う木枯らしだ。

 キリルギリが飛んでいく先、第三の枝のタコウカ畑から白い紙が舞い上がる。

 一枚や二枚ではない。百枚近くの白い紙の群れ。

 キリルギリには、突然目標地点に白い壁が現れたように見えただろう。

 空中にいたキリルギリが羽根を広げ、白い壁を回避するように第四の枝へ滑空していく。

 しかし、第四の枝からも無数の白い紙が上がっていた。

 キリルギリは紙の群れの下に見つけた空間へ飛び込み、そのままの勢いで空中市場に落下する。

 そして、もがき始めた。


「――よし、決まった」


 俺は愛用の弓を片手に走り出す。

 第四の枝に配備されていた魔虫狩人たちが一斉にキリルギリの脚や頭部の付け根などの弱い個所に矢を射かける。

 みるみるハリネズミになっていったキリルギリは、俺が到着する頃にはすでに息絶えていた。

 あっちこっちへ全力疾走した反動で肩と脇腹に痛みを覚えつつ、俺は空中市場への階段を上がり、キリルギリの死骸の下へ歩み寄る。


「酷い有様だな」

「なかなか動きが止まらなかったもので。糸が切れたら元も子もないですし」


 そう言いつつもやり過ぎた自覚はあるのか、第四の枝の指揮を執っていた魔虫狩人はばつが悪そうに頭を掻く。

 キリルギリの死骸には無数の糸が絡みついていた。糸の先には糸車、その逆端には白い紙――凧が付いている。


「予想以上に上手くいったな。足に絡んで跳べなくなれば上等、くらいのつもりだったんだが」


 凧を飛ばすことで、バードイータースパイダー製の軽くて丈夫な糸を使った即席の巣網を張ったのだ。


「まだまだ改良の余地はありそうですけどね。絡んだ時に手を離すのが遅れて、何人か転がりましたから」

「大丈夫だったか?」

「肩が外れた奴が何人か。一矢報いる前に終わっちまったって落ち込んでるので、後で声かけてやってください」


 まぁ、外れた肩で矢は飛ばさないよな。


「何はともあれ、タカクス都市の勝利だ。お前ら、祭りの準備始めろ!」


 俺は魔虫狩人たちを見回して、勝鬨を挙げた。



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