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魔王の娘ですが勇者パーティが百合天国だったので裏切ることにしました。  作者: 三色ライト


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81話 本当の戦い②

「み、みんな! とりあえず基本フォーメーションよ。焦る必要はないわ。数では圧倒的有利なんだから!」


 連携を見せればちゃんと勝てるはず。大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせる。


「む、無理です。アルティスには何人いても勝てません!」


 アルチャルの強い否定が私たちの耳を刺す。実力者であるアルチャルがこんなに無理だというということは、とんでもなく強いってことは間違いないわよね。でも……私は本当に強い人たちを知っている。ベルゼブブや魔王は破格の強さを誇る。学園長に5人で勝てないと、そんな魔界の人たちに勝てるわけがない!


「無理とか、そんなこと言わない。私たちはパーティよ。不可能を可能にする連携を見せてあげましょう!」


「おう!」「は、はい!」「うん!」


 流石はランキング戦の優勝メンバー。みんなやる気に満ちているわね。アルチャルもみんな覚悟を決めた中1人だけ否定するのは無理だと感じたのか


「は、はい」


 弱々しくも肯定してくれた。その様子を見てアルティス学園長がニヤッと笑う。

 ジッと顔を見てみたら確かにアルチャルと似てるかも。アルティス学園長は黒髪、アルチャルは金髪だから気がつきにくいけど、顔の作りはそっくりね。どっちも美人だわ。


「腹は決まったようですね。では……『ダークボール』×100』」


「……へ?」


 まったく知らない、未知の魔法だった。黒い渦巻く球体がアルティス学園長の言葉を信じるなら100個宙に浮かんでいる。

 自分で言うのもなんだけど、私はそこそこ強い。だからこそわかる。これはダメだと。これを受けたら私たちは……終わりだ。


「ヒ、ヒラ! シルディに強化を。ユーシャもセイクリッドを使って防御!」


「は、はい! 『ブースト!』」「おっしゃあ! 『シールド』」


「おっけー! 『セイクリッドシールド』」


 実習で見せた『セイクリッドブクリエ』とは違い、広範囲にわたって聖なる盾を張ったユーシャ。

 今までの相手ならこれだけで十分だった。でもアルティス学園長の魔法を前にして、これだけでは不十分だと悟る。


「『ブランクウォール!』」


 私も盾役に回らないと! 盾は全部で3枚。アルティス学園長の魔法は100個。受けきれるか……?


「では行きますよ。それっ!」


 1発、まずはシルディの『シールド』に黒い魔法がぶつかった。その衝撃で髪が揺れるほどの風が生まれる。なんてエネルギーなの……?


「嘘だろ!? 今ので『シールド』が壊れたぞ!?」


 あと99発を2枚の盾で? お願い、ユーシャ!


「ほらっ! えいっ!」


「ううっ、くっ……!」


 流石の一言ね。ユーシャの盾はなんとかアルティス学園長の攻撃を防いでいる。でも5発、6発と受けていくうちにヒビが入り始めた。壊されるのは時間の問題ね。


「こうなったらアルチャル! 攻撃の準備よ。私たちの盾が壊れる瞬間の隙を見て撃って!」


 アルチャル学園長には聞こえないように声を制限してアルチャルに指示を出す。無言で頷くアルチャル。よし……勝つにはこれしかない!


「うあぁっ!」


 ユーシャの『セイクリッドシールド』でさえ15発目に破壊されてしまった。となれば私の盾では甘く見て5発が限界。その壊れる隙を突くのよ、アルチャル!


「うぐっ……!」


 嘘でしょ!? 何よこの一撃の重さは……冗談じゃないわ!


 5発なんて夢を見過ぎだったわね。これは3発で限界! 私の盾も崩壊する。アルティス学園長が連撃の手を止めた。今よ!


「『バーニング』『ブースト』はぁっ!」


 アルチャルの炎の矢が、アルティス学園長に向かって飛んでいく。


「いけぇぇ!」


「はい、残念」


「なっ!?」


 炎の矢はアルティス学園長に当たることもなく、10メートル手前で砕け散った。アルティス学園長は何もしていない、一歩も動いていないのに!

 これは……どうすればいいってのよ!

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