65話 魔界へ③
「さて、公務はもうおしまいだ。今からは久し振りに遊ぼうか。何をしたい?」
「そうね……」
ここ、魔王出張先2号目にはそこそこの娯楽が揃っている。前来た時に1番楽しかったのは……
「温泉! 温泉に行きたい! まだあるでしょう?」
ここには魔王公認の湯に選ばれた温泉がある。あの厳しい厳しい魔王に選ばれた温泉だもの。超素晴らしい温泉なのよ?
「あぁ、いいね。久し振りに裸の付き合いといこうか」
よし! 魔界の中では珍しい憩いの場なのよね〜。
……と、いうわけでやって来ました[魔王の湯]。この世界って魔王が承認したものは大体[魔王の○○]っていう名前になるのよね。このシステムそろそろやめない? ダサいもん……。
「さて、脱いでごらんリリー、アスセナ。身体の成長ぶりも見ておいてやろう。もちろん魔王様に報告することはしないから心配はしないでいい」
「あ、当たり前でしょ! まお……お父様に知られたら恥ずかしいわ!」
「わ、私も恥ずかしいです〜!」
魔王なんかに私たちの身体のことまで知る権利はないわよ! ……実際魔王の目の前に来て脱げと言われたら脱がざるを得ないのが最悪なんだけどね……。
「ふむふむ……ふふ。2人とも身体の方はまだまだのようだね」
「な、何よ! そんな言い方ないじゃない!」
「そうかい? それは……私の裸を見ても同じことが言えるかな?」
ううっ……! なんてプロポーション。古い言い方だけどボン、キュ、ボンってやつだ! 大人の女性……エロい。
「くっ……卑怯な!」
「このベルゼブブ、この身体も武器の一つだからね」
「でも本当に圧倒的です! ……なんて大きさ」
「ふふ。触ってみるかい?」
「えっ!? いいの?」
触れるものなら触りたい! あやかりたい! なんかご利益ありそう!
「あぁ、もちろんだとも。触ってみたまえ」
おお……! まず感じたのは、重たい! そして柔らかいことに気がついて、最後に「あ、エロい」と感じた。この間約1秒。
もにゅもにゅとベルゼブブの胸を揉む。すごい……こんなに揉んでいるのに声一つあげないなんて。
「こらこらいつまで脱衣所で留まる気だい? そろそろ行くよ」
「あ、はーい」
「はい!」
しまった……ついついおっぱいに夢中になってた。
浴場に出ると流石魔王公認の温泉。とんでもなく広いし色々な種類の温泉があった。
「あれ、こんなに種類多かったっけ」
「魔王様が公認されてから湯を増やしたのさ。すごいだろう?」
すごいな魔界! なんか頑張るところが違うような気もするけどすごいな!
「姫様、温泉巡り、しましょう?」
「えぇ! 新しい温泉から入っていきましょうか!」
「こらこら、転ぶんじゃないよ」
何これ楽しい! 魔界ってこんなにいいところだったっけ。ジェットバスなんて新技術も導入されているし。
でも……何かが足りないな……。ゆっくり故郷の温泉で休めているのに心にぽっかりと穴が開いている気分。たぶんそれは勇者パーティのみんなの喧騒が足りないんだろうなぁ。賑やかで時に騒がしいけれど、やっぱりみんなといると楽しい。
「……なんだかスッキリした顔だね。リリー」
「うん。私……大事なことに気がつけた気がする!」
「そうかい。それなら良かった。そうだ、ここのサウナに入るのはどうだい? 暑いが楽しいよ。疲れも超回復するし」
「本当!? やるやる!」
まぁみんなと過ごすのは楽しいけれど疲れるのは事実。その原因は主にアルチャルとシルディね。その疲れを癒させてもらいましょう。
その後サウナを楽しみ体力を超回復させ、そのあとは色々な温泉を堪能した。……あれ? 始まる前はどうなることかと思ったけど結構楽しくない? ふつうに私、黄金週間を楽しんでいない?
結局その後1週間、ベルゼブブとの生活をなんだかんだで楽しむのでした。




