38話 ランキング戦が始まる
アスセナとの日曜日を終え、今日から始まるのはランキング戦! パーティとしては優勝を狙いたいところね。そのために休日に集まって会議までしたんだから!
「あ! おはよう、リリー!」
「おはようユーシャ。今日も元気ね」
「うん! 元気が取り柄だからね☆」
あ、その自覚はあったんだ。訂正するなら元気が取り柄なんじゃなくて、周りのみんなも元気になるほど元気なのが取り柄。かな?
「今日からのランキング戦楽しみだね!」
「楽しみなの? 緊張じゃなくて?」
「うん! 他のクラスの子と会えるし、私は楽しみかなぁ♪」
……すごいわね、ユーシャは。まぁ緊張するのは私とヒラの役割ってことにしておきましょう。
ユーシャの凄さを再確認したところで学校に到着。今日は試合数が多いから座学は無くて、簡単な説明を受けたらすぐに試合が始まる。当然明日からは試合数が減っていくから座学は復活するけどね。
「おはよう! シルディ、ヒラちゃん!」
「おう。おはよ〜」
「お、おはようございます!」
シルディとヒラはいつも通りの時間に来たわね。そうよ、こういう時は変にかしこまったりしないでいつも通りでいる方がいいのよね。
「おはよう2人とも。よく寝れた?」
「おう! バッチリだぜ!」
「は、はい! ぐっすりでした!」
うんうん。ちゃんとした睡眠も大事よね。あとは……
「ちゃんとご飯食べた?」
「お、おう……食べたけど」
「は、はい。食べました」
うんうん。食べることも大事なことよね。あとは……
「ちゃんと野菜も採った?」
「おかんか!!!」
あ、あれ? シルディからツッコまれた。心配したつもりで聞いたんだけど、何で?
「あはは……リリーの緊張がこっちまで伝わってくるよ」
初めて見たかも……ユーシャの苦笑い。そんなに私の緊張って漏れてるの!? なんだか恥ずかしいわね……。
「はーい静粛に。今からランキング戦についての説明を始めます」
先生が教室の前から入ってきた。名前はランキング戦だけど、トーナメントだからランキング決まらないんじゃ……と一瞬思ったけど、黙っておきましょう。
「今日は第1回戦を行います。8パーティ×4クラスで32パーティあります。つまり今日は16試合を行うので座学は無しです」
シルディが小さくガッツポーズしたのを見逃さなかった。……まぁこれくらい流してあげましょうか。
「ただし! サボっていいわけではありません。このシートに自分たちのパーティ以外の戦闘をしっかり良かった点、悪かった点をメモしておくこと。いいですね?」
シルディのガッツポーズが解けたのが見えた。……ドンマイ。
「では第1試合があるパーティは仮想戦闘空間室へ。それ以外の皆さんは仮想空間視聴室へ移動します。付いてきてください」
えっと……メモするためのシートの裏によると……私たちの試合は第8試合か。ちょうど真ん中。いい感じね。
先生に連れられて仮想空間視聴室へ。大っきなモニターに仮想戦闘空間が映し出されている。人間って本当にすごい技術を持っているわよね。
「ではただいまよりランキング戦を開始します。仮想戦闘空間の使い方については直前に担当の先生から説明があるのでご安心ください。では……始め!」
先生のかけ声と共にモニターに8人が映し出された。もう戦闘が始まったんだ……って感心してる場合じゃなかった! 他のパーティがどういう動きをするか、どこが弱点か、しっかりと視ておかないと! もしかしたら今戦っているパーティが準決勝で当たるパーティになるかもしれないしね。
「こ、これなら怖くないかも」
心配だったヒラの恐怖心も和らいだようね。よし……これで全力で臨めるわ! 私たちのパーティが、このランキング戦を支配するわよ!




