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魔王の娘ですが勇者パーティが百合天国だったので裏切ることにしました。  作者: 三色ライト


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175/186

175話 信じて戦う

「皆さん、私は今から連続強化を始めます。よろしくお願いします」


 礼儀正しくヒラは宣言する。

 彼女はパーティを支援するために強化魔法をいくつも習得した。その彼女がついに本気になったのである。

 ヒラが発動した強化魔法は6つ。


『エンチャントフレイム』

『エンチャントウォーター』

『エンチャントウィンド』

『エンチャントサンダー』

『スーパーブースト』

『オートリカバリー』


 攻撃に属性を加え、さらにそれを強化する。そして自動回復。

 勇者パーティからの推薦文によると「世界最高峰の支援役」と呼ばれるまでになったヒラはそれを当然のように発動した。

 さらに彼女はシルディと共同で魔法を発動することができる。


「シルディさん!」


「おうよ! 『コネクトシールド』」


 盾の魔法を秘めた光がヒラへと向かう。それを受け取ったヒラが杖を垂直に持ち、力を込めた。


「行きます……『エンチャントシールド』」


 自動防御システム、エンチャントシールド。これを発動したのは世界でヒラが初めてであった。

 アルチャル、シルディ、ヒラ。この場にいる味方に自動防御の魔法が付与された。


「ひょひょ、珍妙な技を使うものじゃわい」


 ラーヴァナはそれを見て笑ってみせた。彼にとって魔法が使用されることは興味の対象。発動中の隙を狙って攻撃するようなことはもったいないと考えるのがこの老獪であった。


「目眩しといきましょうか。『フラッシュアロー』」


 光の魔法の矢を召喚するアルチャル。その先端は神々しく光り輝いていた。


「やあっ!」


 射ったのははるか上空。しかし、その矢は止まり、恒星のように輝いてみせた。


「ぬうっ!」


 これにはラーヴァナも目を隠さざるを得ない。時間稼ぎとしてはもってこいな魔法であった。


「一か八か……『インフェルノ・スターダスト・シューティング』」


 燃え盛る星屑の矢。それらが天空に構える魔法陣から一挙に押し寄せてくる。

 ラーヴァナを目掛けた矢たちは『フラッシュアロー』を背に突撃する軌道を描いた。


「小癪な!」


 ラーヴァナはついに杖を握り、魔法を発動。アルチャルの放った星屑の矢はラーヴァナの体をすり抜けていった。


「やはりそううまくはいかない……か」


「ただの小娘だと侮っていたわい。まさかここまでやるとはのう。リリーが連れているだけのことはある」


 ラーヴァナの感心は深いものであった。彼は人間というものを過度に舐めていた。

 弱く、脆く、愚かな生き物であると認識していた彼にとって、このシルディ・ヒラ・アルチャルという強者たちの出現は長い人生の中でももっとも大きな刺激であると言えた。


「ならば手を抜くのは失礼か。『アヌラシオン』」


 紫色の輪っかがラーヴァナを中心として広がっていく。それをまともに受けた3人は驚愕した。


「そんな……」


「嘘だろ……」


「私の魔法が……解除されてる!?」


 ヒラの使用した強化魔法。それを一瞬で解除してしまったのだ。それに依存して戦っていた3人にとってこれは手痛い誤算であった。


「ここまでやれるとはな」


「リリー様たちは……まだですかね」


「信じましょう。私たちはこのまま、時間を稼ぎます」


 3人の心が折れることはない。むしろ燃え上がり、一層の決意をラーヴァナに向けてみせた。

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