14話 週末はお出かけ②
ユーシャが誘う場所だからどんなところかビクビクしてたけど……普通にショッピングで良かった〜。最悪変な剣山か何かに連れて行かれる覚悟もできていたわよ。
「じゃあまず服を見に行こっか!」
「おう!」
「う、うん!」
女の子同士で服を買いに行く……何それ尊すぎない!? そんなイベント、参加費いくらかかるのよ!
「お、おいくらほど払えば?」
「ええっ!? 見るだけならタダだよ!?」
た、タダ……無料!? そんな尊いイベントを無料で見られるというの!? ここは天国かしら……もう召されたのね、私。
「リリーってたまに変なとこあるよな」
「そうかなー?」
向こうでシルディとユーシャが話してるけど何だろ? 聞きそびれちゃった。
「リリー! 早く行こーよー!」
「あ、うん!」
いけないいけない。変なこと考えてる時間はないわね。これは……この尊い百合天国をめいっぱい楽しまないと損よ!
ユーシャが案内してくれたお店はお値段は高くなさそうな服屋さん。そのわりに可愛い服がいっぱいある!
「じゃーん! 似合う?」
「お、いいじゃん、それ!」
「に、似合ってます……」
ユーシャが早速試着している。ユーシャのイメージとは違った大人な印象を受けるレースの服。背伸びしている感があって尊い……!
「どうかな? リリー」
ちょっと恥ずかしそうに私に感想を求めるユーシャ。
「え、えっと尊……じゃなくて、似合ってわよ! 大人びた印象だわ!」
ふぅ。緊張した……感想1つ言うのも緊張していたらこの先どうなることやら……。
「アタシはどうだ? 結構攻めてみたぜ?」
自分で攻めたと言うくらいだから……と思って見てみたら本当に攻めてた! 白ワンピってシルディのイメージとはかけ離れてるんだけど……。
「お、おい! 何か感想は無いのかよ!」
「あっごめん! 意外すぎてつい……」
ユーシャも固まるほどの意外性だったのね。
でも意外なのはそうだけど、似合っていないわけではない。ガサツだけど見た目は結構可愛い顔立ちをしているシルディだし、短い銀髪とマッチして結構有りだと思う。
「私はいいと思うわよ。なんか意外性もあるし」
「そ、そうか? リリーが言うなら買ってみるか……?」
真面目に購入を検討しているようなシルディ。買うとしたらなかなかの勇気がいるけどすごいわね……。
「ねぇねぇ、ヒラちゃんやリリーも試着してみなよ!」
「えっ、わ、私も!?」
「私は……いいわよ」
「えっー! 勿体無いよ、ヒラちゃん可愛いし、リリーは美人なんだしさぁ!」
うっ……好きな人に褒められると乗せられちゃうわね。
「わ、わかった。私は何か着てみるわね」
「じゃ、じゃあ私も……」
「うん、楽しみに待ってるね!」
ど、どれにしよう……服を買うなんて魔界ではやったことがないどころか、自分で着る服を選んだことすらないし……。
「ひ、ヒラはどうするの?」
「私はこれにしようかな……」
ヒラが選んだのは薄手のカーディガン。春っぽいものを選んできたわね!
私はどうしよう……せっかくならユーシャに「似合ってる!」って言われたい。あわよくば抱きついて欲しい。それは無茶か……。
じゃあちょっと攻めてみないと……こ、これとか。「それ」を手にとって試着室へ。着てみるとちょっと恥ずかしいけど……可愛いかも。勇気を出して出てみよう。えいっ!
「ど、どうかな?」
「可愛いー! リリーやっぱり美人さんだぁ!」
「に、似合ってるぞ」
「本当!? ありがとう!」
良かったぁ。白のブラウスなんて初めてだし、胸元が少し開いてて攻めてるかなと思ったけど選んで良かった。……買っちゃおうかな。
「ヒラちゃーん出ておいでよ!」
「う、うん」
ヒラもやっぱり似合っていた。薄黄色のカーディガンは春の季節にも合ってていいわね。
……結局みんな、見るだけのつもりだったのに買ってしまった。買い物の魔力……おそるべし!




