98話 精霊王は行方不明
精霊界の世界樹を大きくしてしまった···
精霊界の世界樹から余計な霊力を抜き出し、元の大きさに戻し終える
元々大きく、大人が20人で囲む程の太い幹は倍近く大きくなり、枝葉も倍近く成長してしまった···
流石にまずいと思い、霊力を抜き取るイメージをして見たら、今度はどんどん縮み、元の半分迄小さくなった···
調整に悪戦苦闘しながら元の大きさに戻すのに時間がかなりかかってしまった。
まぁ、そのお陰で霊力の操作はマスターしたから、全くの無駄ではなかった。
「ありがとうございます。これでまた暫くは大丈夫です。」
「暫くって···どれくらい?」
「省エネモードで10年ですね。通常なら半年くらいですかね···。」
「半年って···短いじゃん」
「ここは精霊達が沢山いますから『魔法の実』と『聖域維持』にかなりの霊力を消費しますから···。精霊王がいれば、常に霊力は供給されるので、大丈夫だったのですが···いきなり『ちょっと別世界を見てくる』と言って旅立ちまして···今では探知にも反応ありません···」
疲れた様子で話す世界樹に志希は少し考える···
「う~ん。···このままだと、また危険な状態になりかねないよね···」
その度にこちらに来るのもどうかと思い、何か良い案は無いかと考える···
要は『霊力を常に供給出来る物』があればいい···例えるなら···『電池』かな?
そう考えて霊力の塊を作り始める。
形は円柱の柱でいいか···触れていれば霊力の供給、補充が出来る様にして···
「一応『霊力の蓄積が出来る柱』を作ってみたけど、どうかな?これを地面に刺して、根が触れていれば霊力の供給される仕様だよ?外部から霊力の補充が出来るから、ある程度減ったら、また補充しに来るよ?」
世界樹の近くに柱の半分ほど地面に埋める
「精霊王が戻って来たら外すなり、補充してもらうなり好きに使ってよ。」
「これはどれくらい使えますか?」
「とりあえず満タン状態なら世界樹を最低10回はフルチャージ出来る量は入ってる。余程無茶な消費しなければ、最低3~5年は持つと思う」
「ありがとうございます!!これでまた精霊達の保護が出来ます。」
世界樹が嬉しそうに枝葉を揺らし、礼を言う
「いいよいいよ。また困った事あったら連絡してよ。今度は自力で来れるから。」
「それに、たまに様子も見に来るよ。精霊王がいつ戻って来るのかわからないからね···。それじゃあ、僕は帰るよ。」
「待って下さい!!この樹を連れて行って下さい!!そうすれば、何時でもこちらと交流出来ますので!!それに、決して邪魔にはなりませんから!!」
転移しようとすると、世界樹が『小さな世界樹』を渡して来た
次回『携帯型世界樹』




