96話 もう1つの世界樹···
世界樹が真剣な話をするようです
お昼ご飯が終わり、片付けを済ませて温泉へと向かう
「来たけど、何かあった?」
「志希さんは前に言いましたよね?『世界樹の種を作れる』って···」
「···言ったよ?それがどうかしたの?」
「それなら、私の『挿し木』も出来ますよね?」
世界樹は確認するように聞いて来る
「出来るみたいだね。何?挿し木しないといけない事でもあるの?」
「『精霊界の世界樹』が『私を操る可能性』が有ります。その時に備えて、事前に私を『挿し木』或いは『種から育成』し、『バックアップとして用意して置きたいんです。」
「そんな事するのか?あちらの世界樹は?」
「可能性は有ります。力は彼方が上ですから、抗うのは難しいと思います。」
世界樹は真剣に話をする
「·········もし、そうならなかったら?バックアップとして育てた世界樹はどうなる?」
「そのままバックアップとして育てますよ?あくまでもバックアップ目的ですから、他にやる事もありません。そうですね···野菜の実とかの収穫用にしますか?私のと合わせて2倍の収穫量になりますから、沢山使えますよ?」
「聞きたいのはそこじゃなくてなくて、バックアップの方は『意識があるのか?』って聞いてるの」
「そうですね···『挿し木』の場合はありますが、私の一部なので、意識の有無は自由です。」
「そして『種』の方は『植える前に私とリンクさせます』から、意識はありません。」
「なるほど···つまり、世界樹が意識を分けない限りは『バックアップのみの世界樹の樹』になるんだね?」
「はい。私に何かあった時は自動で私の意識が目覚めますが、それ以外は私が目覚めさせない限り、ありません。」
そう断言する世界樹に、志希は安堵する
「良かった。もし、世界樹が2本になったら『面倒事が2倍で流石に耐えられそうになかった』からね···」
「ちょっと!!それは酷すぎますよ!!こちらは真剣に話をしているんですよ!?」
志希の言葉に怒る世界樹
「心配しなくても大丈夫だよ。あちらは『そんな事して来ない』からさ」
自信あり気に言う志希に、世界樹は疑問を抱く
「何故そう言えるんです?」
「だって···彼方がやる気なら、『僕がもう滅ぼしている』からね?」
いい笑顔で志希が答える
「話をしていた時に、『あちらの世界樹』にちょっとした『メッセージ』を用意しておいたんだよ。『僕の家族に手を出すなら、何時でもそちらに(殴り込みに)行くよ?』ってね?」
「そして、精霊界の世界樹があちらに戻ったら、『メッセージを伝えるように白達に頼んでおいた』のさ。」
白達がお昼ご飯の時に転移して来たのはその帰りだった。
「そこまでは読めませんでした···。流石は『我が主様』···感服しました。」
そう言うと、志希は笑って聞いて来る
「それで?『挿し木』するの?するなら意識は分けないでね?本気で疲れるからさ···」
「···そうですね。一応バックアップは欲しいので、『挿し木』をお願いします。もちろん意識は分けませんので、安心して下さい。」
そう言って枝を1本切り離してもらい、以前使っていた鉢植えに挿し木して、別世界に置かれる事になった。
挿し木された世界樹は琥珀達に世話を任せているので、無事育つだろう
次回『来て欲しいんですが···駄目ですか?』




