77話 どこか遠くへ旅に出ようと思います。
事情聴取開始です
気を取り直して、話を聴こう
「全部ですか?それなりの量があったはずですが···?」
「最初は使いかけを見せたんです···。」
そして話をして、実際に体験してもらうと『これしか無いの?』と聞かれたらしい
社長は『いえ、まだあります。お母様の許可が出れば、皆に配ろうかと思います』と答えたら···
「凄い顔で『全部出しなさい!!』と言われて、全部出した···と?」
「はい···。出さなかったら、今ここにはいませんでした。」
社長は体を小刻みに震わせている···
「そして···これを預かりました。志希さんに渡して欲しいと···」
社長は1通の封筒を差し出す
封筒を受け取り、中身を確認すると、手紙が入っていた
『 加田瀬 志希様
この度は素晴らしい化粧水をありがとうございます。
この化粧水は定期的に入手可能でしょうか?
可能でありましたら、是非お願いいたします。
勿論可能な限りの謝礼をご用意いたします。
良い返事をお待ちしております。
雨宮 静流 』
·········ふ~っ·········
「社長···今すぐにここを辞めていいですか?自分はどこか遠くへ旅に出ようと思います。」
手紙を封筒に戻して、帰り支度をする。
「駄目です!!そんな事しても無駄です!!今のお母様は何があっても止まりません!!例え地の果てでも探し出しますよ!?」
社長は慌てて抱きついて引き止める
メイド3人もしっかりと扉を閉鎖していた
「······冗談です。それよりも、皆に『どうやって配ろう』か考えて下さい。このままだと、『今の手持ち全部無くなります』よ?」
皆を落ち着かせて、対策を考えるように提案すると、4人はソファーに座り、真剣に話し合いを始めた。
どうやら今日は仕事にならないようだ···
『自分の善意が問題を起こしてしまった···』
そう反省する志希であった。
しかし···月曜日に店長達に『化粧水』を配るのこわいなぁ···
絶対同じ様になるよなぁ···
どうしよう···『生産者行方不明』とかで終わらないかなぁ···
帰ったら世界樹に相談しよう···
そう思いながら、対策を話し合う4人にお茶を出すために、給湯室に向かう志希であった···
今日のお茶請けは『ラムネ菓子とチョコレートのお菓子盛り合わせ』にした
頭使うから、糖分補給しないとね
次回『何とかなるさ~♪』




