72話 薄めれば良いんですよ
口は災いの元ですね
気がつくと、そこは病院だった···
なんて事はなく、来客用のソファーに寝ていた
「僕は···そうだ···店長に揺さぶられて···気を失ったんだった」
そしてから起きて休憩スペースへと向かう
時刻は15:30
うっわ···2時間以上気絶してた···
そう思っていると、店長室から店長が出て来て、僕に駆け寄って来た
「志希ちゃんごめんねぇ!!アタシったらついアツくなりすぎちゃって!!大丈夫!?気分は!?何処か痛む!?なんなら病院に行くわよ!!」
「大丈夫です。すいません···ご迷惑を···」
「いいえ!!貴方が謝るのは違うわ!!アタシが全て悪いのよ!!何かお詫びをしなきゃ気が済まないわ!!何がいい!?そうだわ!!今日はもう帰って、明日も休んでいいわ!!給金はちゃんと出すし、有給休暇も消費しないから!!安心して休んで頂戴!!何か有ればすぐに飛んで行くから、遠慮せずに言いなさい!!さぁ、もう着替えて来なさい!!」
凄い勢いで捲し立てられ、何も言えずに従って家へと帰る事になってしまった。
帰宅すると、白達が凄い勢いで飛んで来て、僕の事を心配してくれた。
「僕は大丈夫だよ。ありがとうね。」
1人1人頭を撫でて礼を言い、世界樹にある事を相談する
「お帰りなさい志希さん。大変でしたね」
「まぁね···。でも、これは仕方ない事だよ。ところで、相談したいんだが」
「あの温泉ですね。まぁ、万能薬ですからね···どうします?私は志希さんが決めれば良いと思います。譲るもよし、秘密にするもよしです。」
世界樹は相談内容を知っている様子で答える
「出来れば譲りたいかな···。お世話になっているからさ···。でも原液を渡すのは危険だよね?」
「そうですね。なので、薄めれば良いんですよ。」
「薄めるって水で?どれくらい?」
「2Lで1滴ですね。多くても2滴です。」
「そんなに薄めて平気なのか?」
「大丈夫です。あの薬は『原液では世に出すには危険』ですが、『一般レベルまで落とせば』平気です。」
世界樹の言う事は正しいだろう
この薬が世に出るのは世界の医療が崩壊する···
そして薬を求めて『戦争も起きるかも』と言われた。
「でも、僕は原液に浸かったのに平気なのはなんでなの?」
「それは『特属性精霊と契約』してますからね。身体に何も悪影響は有りませんよ?他の人なら『原液1滴』でほぼ確実に天へ召されます。運が良くても『廃人』ですね。···例えるなら『赤ん坊に98%のアルコールを一気飲みさせる』みたいなものですね。」
何それこっわ!!それは薄めないと駄目だわ···
「ちなみに、志希さんなら『不老不死』にもなれますよ?雫が作れますから、いつでも可能ですよ。」
『まかせて。何時でも作る。マスターもいつでも言ってね!!』
雫がやる気に満ちている
でも、不老不死になる気はないので、お願いする事はないだろう
やる気に満ちている雫を撫でてつつ、やんわりと断りを入れる志希であった
次回『早速作ってみよう』




