66話 鬼ごっこだね
転移魔法の練習中です
「では、次は『目隠し』でやって見ましょう。黒、志希さんの周りに闇を出して周りの視界を隠してください。」
『ん。···出来た』
黒によって周りが見えなくなる。
「では、白達は移動をして。···はい。志希さんは気配を感じて下さい。」
世界樹の言う通り気配を探る···
なかなか難しい···
「意識を広げるんです。自分を中心に周りに意識を広げるんです。波紋の様に···何かに当たれば、そこの気配を探って···」
波紋を広げる···反応のある場所を探る···
···あった。ここを視る···白達だ
「···転移。」
闇が晴れて目の前に白達がいた。
「一応成功ですね。転移の際、周りを視なかったのは減点です。街中だと大騒ぎですよ?」
···しまった。確かに周りを視なかったのは減点だ。
「では、次は移動している白達の近くに転移しましょう。これが出来れば後少しで終わりです。」
「次は移動中か···。良し、やろう」
気合いを入れ直して練習を再開する。
「では、先ずは白達が纏まって移動です。次はバラバラに移動します。白達は移動してください。」
白達が移動を始め、距離が離れたら転移開始···
慣れてくると、目隠しで移動中の白達の近くに転移と、難易度を上げてくる
そして本日の最後の練習項目が発表された
「お疲れ様でした。これが最後の練習項目です。最後の練習項目は『バラバラに移動する白達を捕まえる事』です。」
「まずは白達には自由に動き回ってもらいます。遠くへ行ったり、気配を薄くしたり、高速で移動したりと様々です。別世界への逃走は禁止ですが、かなり難しいですよ」
「なるほど。簡単に言えば『鬼ごっこ』だね。やってみよう」
「では、スタート!!」
世界樹の合図に皆が一斉に散った
僕は集中して皆の気配を探る···
まずは近くに隠れているのがわかった
「この気配は『電』か?転移!!」
少し離れた場所に穴を掘り、中に隠れている電を捕まえる。
次は雫が近いので雫の場所へ転移する···
どんどん捕まえて行くが、白と黒がなかなか捕まらない···
黒は気配を希薄にして移動する為に気配を探り難い···
そして、白は持ち前の移動速度で気配を感知させないのだ
何とか黒を捕まえて、白を追いかける
全然捕まらない···
白は楽しそうに逃げる
何とか先読みして白を捕まえると、皆がもう一回とリクエストしてくる。
よく考えてみると、白達と遊んだ事なかったなぁ···
楽しそうな白達をみて反省する志希は、皆が満足するまで鬼ごっこをして過ごした。
お陰で転移はほぼ完全にできる様になり、あとは元の世界で慣らすだけとなった
次回『本番は慎重に···』




