60話 何を言っているんですか?
お宅訪問(強制)
「では行きますよ!!家にはもう連絡してあるので、何時でも挨拶に来ていいと両親も言っていますから!!」
興奮冷めやらぬ感じで話す社長をなんとかなだめて、冷凍庫と冷蔵庫から肉を出して袋に移す。
これで退勤準備完了だ
売店で保冷剤を買って入れてあるから暫くは大丈夫だろう
「お待たせしました。何時でも行けます。」
社長室から出ると社長と綾香さんが待っていた
「それでは行きましょう。」
車に乗り込み、雨宮家へ移動を開始する
「今さらですけど···この格好で大丈夫ですか?僕は普段着なんですが···」
「大丈夫です。急遽決めた事なので、気にしないで下さい。」
雨宮さんがそう言うのなら、今回は気にしないでおこう···
でもなるべくちゃんとした服を着て行きたいので、次の勤務から鞄に着替えを入れておこうかな···汚れたりした時の着替えとしてもいいしね。
開発センターを出て車で40分程走ると、高い塀が見えてきた
そして塀にそって走る事5分程で大きな門があり、門が開いて車が中に入る
どうやらこの塀に囲まれているのが雨宮家の敷地のようだ。
門を潜って暫くすると、大きな屋敷の玄関前に到着。
車を降りて、雨宮さんの後ろについて行く。
どんだけ広いんだ?
入ってきた門が見えないとか、広すぎだよ···
あまりの広さに驚きながらついて行くと、メイドさんが扉を開き、頭を下げて雨宮さんを出迎えた。
僕はメイドさんに頭を下げてあとに続く···
広いエントランスには2人の男女が立っていた
「お帰り静。そして、よく来てくれた。私は静の父『雨宮 誠』だ。」
「お帰りなさい静。そして、ようこそいらっしゃいました。私は静の母『雨宮 静流』です。娘がお世話になっております。」
「初めまして。加田瀬 志希です。雨宮さんには大変お世話になっております。どうぞよろしくお願いいたします。」
互いに自己紹介をして頭を下げ合う
「ふむ。なかなか礼儀正しく、度胸もある。気に入った!!静を頼むよ婿殿!!」
「···何を言って言っているんですか?初対面ですよ?もっと相手を観察·審査をしましょう?僕が変な男だったらどうするんです?」
いきなりこんな事を言われたので、反射的に返してしまった。
うん。僕は悪くない···
次回『なんでこうなるの?』




