51話 出来はするけどね!?
バイトから帰宅したよ
月曜日
バイトから帰って来て、夕飯を作っていると、世界樹から質問がきた
「志希さん。何か新しく何か『実』になる物植えませんか?何でも出来ますよ?」
「いきなりどうしたの?」
世界樹が「新しい実を作らないか?」と聞いてくるので、理由を聞いてみる
「白達が『鮪の兜焼き』が美味しかったと言っていたので、もし良かったら『鮪も可能』ですよ?」
ナニイッテンダコイツ!?
想像してみる···
枝に鮪が生える?
枝折れない?
臭い大丈夫?
常に生臭い世界樹···
嫌でしょ!!
「何か変な事考えているみたいですけど、『鮪一本(匹?)の形をした実』ですから、無臭ですよ?前に言ってたミニチュアみたいな感じです。」
ホログラムで図を見せてくる
例えるなら『尾を縛られて吊るされた鮪』だ···
「どうですか?これなら『兜焼き』ではなくて、『丸々一本の焼き魚』も出来ますよ?」
大きさは大体イワシくらいか···丸焼き出来るね···
いや、待て待て!!
出来はするけどね!?
えっ?味は鮪なの!?
『鮪一本丸焼き』って知らないよ!?
どうしよう···気になる。やっちゃう!?
手元には鮪の刺身がある···
「もし気に入らなければ、『実がならない』様に出来ますよ?欲しい時だけ実らせますよ?生産は自由です。」
生産いうな···
やけに世界樹が誘惑してくる···
何かおかしいな?
「···何でそんなにぐいぐい来るの?」
「···。ナンノコトデス?」
「おいこら···何を隠してる?正直に言えば、まだ許してあげるかも知れないよ?」
世界樹が明らかに動揺するので問いただす
「なるほど。『自分も会話の仲間に入りたかった···。』と?それならそうと言ってくれれば···って!?待って!?世界樹って味がわかるの!?」
「今さらですね。五感はありますよ?だから『野菜の実』の説明が出来るんですよ?」
衝撃の事実···世界樹に五感があった!!
「それで···鮪の話ですが、どうします?『実』にしなくても、実物を少しだけいただければ嬉しいです。」
世界樹が聞いてくるが、答えは決まっている
「『実』はいいよ···はい。鮪の切り身だよ。これからは世界樹にもあげるからね」
台所から鮪の刺身を一切れ世界樹の根元に埋める
「ありがとうございます。成る程···インストール完了です。試しに一回作ります。」
世界樹は一本の枝を伸ばし、『実』を作り出す
枝に鮪が生えた···
何かリアルな見た目だな···
取り敢えず収穫して焼いてみる
魚の焼ける匂いがする···
「頭から尾まで食べられる」との事なので、丸かじりしてみた
うん。味は鮪だった···美味しかったよ
でも、これは時々でいいや···
白達は気に入ったみたいだね···
灯が器用に焼いて皆で食べてるよ
この日以降、他の食材を世界樹に吸収させて、白達が自分達で料理して食べる様になったのは別のお話···
次回『よろしくお願いします』




