40話 専属副メイド長って何?
自己紹介話
「初めまして加田瀬志希様。『静お嬢様専属副メイド長』鈴音と申します。よろしくお願いします。」
綺麗なお辞儀と共に自己紹介をしてくれた
「初めまして。加田瀬志希です。こちらこそよろしくお願いします。」
こちらもお辞儀をして自己紹介を返す
···『専属副メイド長』って何?
『副メイド長』って事は『メイド長』もいるんだろうな···
そんな事を考えていたら、不意に社長が声をかけてきた
「どうかしましたか?鈴音に何か?」
「いえ、鈴音さんが専属副メイド長なら、専属メイド長もいるんだろうなって思いまして···」
その言葉を聞いて、社長が綾香さんを見る
「綾香?まさか名乗らなかったの?」
「はい。私などで『加田瀬様の記憶の容量をお使いになられるのはご迷惑か』と思いまして、名乗りませんでした。」
ん?何か馬鹿にされた?
僕の頭は『覚える容量が少ない』から、自分の名前よりも『他の事を覚えろ』って事?
当たってたらどうしよう···辛すぎる···
そう考えて、志希は少し落ち込む
「貴女ねぇ···また誤解をさせて···まぁいいわ。志希さんに自己紹介しなさい」
社長の言葉に頷き、僕の前に来て綺麗なお辞儀をして自己紹介を始めた
「大変失礼致しました。私の名前は綾香と申します。『雨宮家総メイド長』兼『静お嬢様専属メイド長』を任されております。以後お見知り置きを···」
また新たな役職(?)が···
あまりの特殊な情報な為、一瞬固まったが、何とか復活···挨拶を返す
「はい。こちらこそよろしくお願いします。」
「すみません、志希さん。綾香は優秀なのですが、自分の評価と言うか···『自分など覚えてもらう価値のない者』と考えてしまうタイプでして、それで誤解をさせてしまうのです。」
そう言って社長がフォローする
「(なるほど。自己評価が低いタイプか···)いえ、そう言う事だったですね。こちらも変な勘違いをしなくて良かったです。」
志希もそう返し、一応の誤解は解けた。
一通り?紹介が終わり、仕事を開始する事になったので、まずは給湯室の在庫を確認する
「ホットケーキミックスがある。これを使えば楽にカップケーキ作れるな···」
「後は牛乳·砂糖·卵·生クリーム·フルーツとカップケーキのカップだね。確認用に使う竹串はあるな」
外に買いに行く物をメモ書きして社長に一声かける
「社長。今から外へ買い出しに行きますが、何か有りますか?」
「では、仮証を貸して下さい。」
仮証を社長に渡すと、小さな機械を出してPCに接続し、仮証を差し込んでPCを操作する
「はい。これで完了です。仮証にチャージしたので、これで会計をして下さい。後で経費で処理します。」
どうやら仮証にお金を入れてくれた様だ。
「ありがとうございます。では行ってきます。」
「あっ!!今日のおやつから志希さんの分も含めて用意して下さいね?では、鈴音。志希さんを頼みますね?」
「畏まりました。それでは志希様。お車をお出ししますので、ご一緒させていただきます。」
鈴音さんが礼をして先に社長室から退室する
志希も後を追う様に退室して行った
次回『鈴音さんには負けたよ···』




