30話 早まったかなぁ···
話は続くよ何処までも?
「···う~ん。聞いた話での判断だけど、やってみたら?」
店長がそう言って僕の顔を覗き込む
確かに条件は破格だ
簡単に言えば家事代行サービス?
掃除して、ご飯(軽食)作って、おやつ作って···主夫かな?子育て中の?
随分大きな子供だけど···うん、大きい
「······志希ちゃん?」
隣から冷たい空気と、刺すような視線···そしてドスの効いた声がした
隣を見れません···。
店長は普段は僕の事を「加田瀬君」と呼ぶが、名前呼びの時はお怒りで、病院の時でも「志希」だった。
「ちゃん」付けは初めてだ。
今日は僕の命日かもしれない···
すぐに『静かに流れる川』のように『土下座』して雨宮さんに謝罪···
雨宮さんは「慣れてますから」と笑って許してくれた。
(でも、男の子だもん···見ちゃうよね?)
そして話は戻り、雨宮さんに返答する
「とりあえず、お試しなら···1日体験で」
それを聞いた雨宮さんはガッツポーズをして喜んでいた···
······早まったかなぁ
それから店長と三人で予定を話し合い、1日職業体験は月曜日になった···
店長は「何事もいい経験よ」と後押ししてきた。
月曜日、スーパーはお休みだが、1日職業体験する事になった。
話が決まった瞬間、雨宮さんはどこかへ電話で指示を出し、電話が終わると、そのまま店長と店長室へと消えて行った。
改めて思う···早まったかなぁ···
僕は時計を見て「かなり長話をしてしまった」と急いで2階へと向かった。
時刻は13:30
『午前中は殆ど仕事をしていないから』と、他の人達に休憩してもらい、今昼休憩に戻ってきた
今日はお兄さんの弁当屋にも行けなかったので、菓子パンと牛乳を買って食べている。
疲れた身体に染み渡る甘さ···残り時間も頑張ろう···
そう思ったら店長室から2人が出てきた。
月曜日の朝の事を話して無い事に気がついたみたいだ。
忘れたままで、良かったのに···
月曜日の朝7:00に迎えが到着するので、玄関前で待っていれば良いらしい···
何で住所知ってるの!?って思ったら、店長が教えてた···
店長は親代わりに面倒見てくれているので、信用しているし···
まぁ、悪い事にはならないだろう。
何かあったら別空間に家ごとひっこすよ
そう考えていたら、黒が『任せろ』と胸を張っていた。
いつの間にきたのかな?
とりあえずこっそり小人チョコを渡しておいたよ。
そして午後の業務を終えて家に帰った僕は、ろくに夕飯も食べずにシャワーを済ませて、早々に眠りについた。
次回『メイドさんだ···』




