24話 『気にしないで』欲しいな
雨宮さんが笑顔です
どうしよう···すごく恐い···
今、僕の目の前には怪しい笑みを浮かべる女性がいる
彼女の名前は『雨宮静』さん
昨日彼女を『僕だとバレない様に助けた』のだが、何故か『昨日助けたのは僕だ』と確信している様子でカマをかけて来た。
そして今、とても恐ろしい事を言われた。
「あの周辺一帯を調べました。あの方を知っている人がいないか、一つ一つ、一人一人、念入りに···ね?」
「それはご苦労様ですね。でも何故僕だと?確証はないですよね?」
どうだ!!確たる証拠がないなら大丈夫だ!!
「では、こちらをご覧になって下さい。」
彼女は鞄の中から、透明な袋を取り出した
刑事ドラマとかで見る、証拠品を保存する袋だ
「こちらには、あの方の髪の毛が入っています」
···!!!?背中に氷を突っ込まれたような寒気を感じた!!
「そして、貴方の髪の毛と同じか調べさせていただきます。協力をお願いします。断っていただいても構いません。ですが、早くはっきりとさせた方が、お互いに良いと思いませんか?」
彼女は変わらぬ笑みを浮かべて、そんな事を言ってくる
「······どうして、そこまで固執するんです?」
「それは『認めた』と受取ってもよろしいですか?」
「······答えろ。どうして、そこまで固執する?」
もう隠しても仕方がない。
ならば、
「理由を知りたい」
そう思い、彼女に問うと彼女はポツポツと話始めた
「······雨宮家の教えです。『受けた恩は一生を賭けてでも返しなさい。それが、どんなに些細な事あっても、全てを捨ててでも、恩を返しなさい』···と」
·········は?重すぎませんか?
「ですから!!私はあの方に恩をお返しする為に探していました!!さぁ!!観念して認めて下さい!!そして恩をお返しします!!もし、拒否をなさるなら『雨宮家秘伝の技』を使う事も辞さないです!!」
なんか···大変な事になって来たなぁ···
もう認めてさっさと『恩返し』ってのを受けて、さよならした方がいい気がしてきた。
「えっと···恩返しって言いますけど、具体的にはどんな事をする気ですか?」
恐る恐る聞いてみた
そして後悔する事となる
「望まれた事を叶えます。何でも叶えます。富や名声や女や例え男であっても、叶えます!!」
駄目だこれ···早く何とかしないと···
でも待てよ?だったら、小さな事を叶えてもらえば、終わりだよね?
大きな事ばかり考えがちだけど、小さな事を言えばいいんだよ!!
そうと決めたら早速終わらせよう
「あ~···参った降参です。雨宮さんの考えは正解です。僕ですよ」
観念した様にそう答えると
「やっぱり貴方でしたか!!良かった~。」
先ほどの恐い笑顔は何処へやら···。
とても嬉しそうな笑顔をする
多少の罪悪感を感じつつ、僕は本題へ入る
「それで、恩返しをしたいって話だけど、本当に叶えてくれるの?」
「はい!!雨宮家の名に賭けて!!何をお望みですか!?」
なんかしっぽ振ってるワンコみたい···って違う!!
志希は真剣な顔をして、雨宮さんにお願いを言った
「じゃあ···僕のお願いはね···今はないから、『気にしないで』欲しいな」
次回『何でこうなった!?』




