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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第三節 忘れられし島の攻略

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第5話 命名する

第四位階上位

 



 北の草原跡地に広がる焦土。


 草原は全域が燃え尽き、地面がめくれている。



 恐ろしい破壊の後が残るそこには、生き物の気配は全く感じない。

 兎達は全滅してしまったのだろう。炎で、と言うよりもその熱波で。



 もし王都に結界が無かったら、外壁という名の檻に閉じ込められた全ての生物(いきもの)が竜の業火に焼かれていた事だろう。



「ウルル、ゴー」

「ウォン」



 過ぎた事を考えても仕方ない、次はこんな事にならない様に、戦力を集めて質を向上させる。



 ウルルは焦土へ変わった大地を駆け抜け、森へ飛び込んだ。





 森を進む事しばらく。



 森の入り口からここまで、生き物の気配は一切感じ無かった。



 本能に忠実な森の獣達は、竜の襲来にいち早く気付いて森の奥へと逃げたのだろう。

 もしかすると草原のウサギ達も、森の奥へ逃げ込んだのではなかろうか?



 だとすれば、北の森はしばらくプレイヤーの足が遠のく事だろう。


 僕にはウルルやネロみたいな、高速で移動出来る手段があるが、他のプレイヤーは森の表層で狩りをするしかない。

 森の表層に魔物が居ないのなら、奥へ行かざるを得ず、無理をして奥へ行っても死ぬだけなので、狩場は西の森か南の洞窟、未だアンデットが彷徨う遺跡、のいずれか三ヶ所になる訳だ。



 西の森の攻略が、より一層早く進む事になる。



 面白い物があったらタクがメールで教えてくれるだろう。





 そして、初エンカウントがこの子だ。



ワイルドイーグル LV8



 森を駆け抜けるウルルが、少し開けた場所で、今正に兎へ襲い掛かろうとしていた鷲の横を通過し。


 ウルルの気配を察知して空へ逃げようとしていた鷲の尾羽を、僕がグワシッ! と掴んだ次第である。



 鷲から『ギャャアァァーー!?』と言う悲鳴が聞こえて来そうだ。



 パパッとテイムを成功させ今は僕の左手に止まっている。



 とても立派な大鷲で、見ているうちにレベルが上がって行く。


 どうやらアンデットさん達もしっかりと戦えているらしい。





 それからは、多くの動物、もとい魔物が姿を現わす様になったので、ウルルから降りて配下を召喚する。



 先ずはネロ、森の中なので炎を使わない様に命令しておくのは忘れない。



 次に召喚したのはうさーずである、相変わらずの手乗りサイズだが、その戦闘力は計り知れない。リトルバーストラビット、火兎には炎を使わない様に命令しておく。



 次はデカうささん、相変わらず眠たそうだが、毛並みが物凄く良くなっている様な気がする。


 ピンク色の毛なので、小さい子向けの兎のぬいぐるみと言った感じだ。

 ただし、スキルには『魅力』と『誘引』があるのであまり小さい子向けではなさそうである。


 どの道、デカスラさんの中で漂っているだけなので、しっかり誘引して貰おう。


 桃色なので、メロットと呼ぼう。



「お前の名前はメロットだよ……聞いてる?」



 名前をつけたが、反応が無いので声を掛けると、目をちょこっと開けてプゥと鳴いて目を閉じた。



 次はゴーレムさんだ。

 ゴーレムさんは体がゴツゴツだったのだけど、マシンゴーレムになったらそのゴツゴツが無くなって、何やら近未来的な形状になっていた。


 一番変わったのは手で、唯のゴツゴツだった指は、綺麗な人っぽい指に変わっていた。


 手の平の真ん中にはピンポン球くらいの穴が空いていて、指先にはビー玉くらいの穴が空いている。

 腕の部分にも何やらギミックがある様だ。


 それらを纏めて見せて貰うと、手の平の穴からは爆発する球が飛んで行き、近場の岩をバラバラに破壊した。

 指先からは鋭利に尖った爪が、ガシュッ! と音を立て現れ、そのまま腕のギミックを作動させると、腕が高速回転した。ドリルである。


 移動速度も格段に上がり、走れる様になった。


 キュィーン! と音を鳴らして走ってくるゴーレムは敵からしたら悪夢だろう。


 ただ、ギミックの作動には相応の魔力が必要になるので、連続使用は控えた方が良いだろう。



 名前はイェガにする。



「お前の名前はイェガね、分かるかな?」



 イェガはコクリと頷いた、ちゃんと分かるらしい。



 次は蟹さん。

 大きさは変わらないものの、左右の鋏や背甲に生えた色とりどりの石から、結晶大王蟹の子供と言った見た目である。


 期待などを込めて、クリカと呼ぶことにする。



「お前の名前はクリカだ、よろしくね」



 クリカは両鋏を上下に動かした、良いのか悪いのかわからない仕草だが……嫌ならもっと分かりやすいか。



 次はケロちゃんである、名前はレイエル。


 召喚されたレイエルは、一見すると普通の大蛙だが、手に杖を持っている。



「お前の名前はレイエルね、よろしく」

「分かったケロ、よろしくケロ」

「……後、その杖じゃなくてこの杖を使ってね」

「良い杖ケロ、嬉しいケロ」



 ……さて、次に行こうか。



 次はスラさん、名前はリッドだ。


 現れたリッドは、元のデカスラさんより少し小さめであった。


 同じヒュージスライムでも、やはり色々と異なると言う事だろう。



「お前の名前はリッド、よろしくね」



 名前を付けると、触手が伸びてきて、僕の頰にプニッと触った。


 デカスラさんよりもずっと粘度が高い様で、プニプニしている。


 リッドは小型化と圧縮を併用して、スライムサイズへと縮んだ。

 先程までリッドのいた場所は木々がなぎ倒されている、召喚場所には気を付けよう。



 続いてデカスラさんである。名前はアイ。目では無い。


 現れたアイは、リッドの3倍近い大きさであった。


 そのくせ、粘度が低いからか器用だからか、あるいはその両方か。木々には一切の被害が無い。



「お前の名前はアイ、よろしくね。わぷ」



 名前を付けると、喜んだらしいアイに取り込まれた。


 器用な物で、僕の全身をムニムニ揉むが、特に苦しいと言う事もない。


 一頻り僕を揉みしだいて満足したのか、アイは僕を解放すると、新しく取得した小型化と圧縮で小さくなった。



 そして最後にミルちゃんである。


 ミルちゃんを召喚。


 大きさは、進化した為肩に乗せられる小サイズから、僕の胴体くらいのサイズになっていた。


 そのミルちゃんは、じっと僕を見詰めている。



「よろしくね、ミルちゃん」

「……ギャウ」



 一応よろしくしといてやる、と言った感じである。



「火は使っちゃ駄目だからね?」

「……キュ」

「……駄目だからね?」

「キュ」





 皆に色々な魔物を生け捕りにしてくるように命令し、送り出した。


 僕は僕で、森素材の採取でもしてようか。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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