第1話 おひさまと共に歩みたい
※20万PV達成
第四位階中位
「んにゅ…………ん?」
「おにぇちゃん、お・は・よ・う!」
「ああ、サアヤ、おはよう」
朝、アヤに頰を突つかれて起きた。
どうやら、昨日寝るのが遅かったせいで寝過ごしかけたらしい。
いつも通りランニングを終え、朝、昼、晩、の料理を作った。
体の調子は頗る良好、サアヤも良さそうである。
雑事をパパッと終えてログイン出来る態勢を整える。
アヤは今日もミユウ達と西の森を攻略するらしい。
タク達は、タクがソロプレイ。
ユウミとチサトはミサキとケイの課題を手伝う様だ。
和澄の御家で泊まり込みらしい。
なんだかんだ言って皆、アナザーが好きなのだろう。
僕も昨日は生まれて初めて全力で戦えたので、楽しかった。
続いてタクメールを確認する。
現在の最前線組の平均レベルは、昨日の戦いで大幅に上昇し、およそ20。
現在の主な攻略場所は、南の洞窟、西の森、北の森、の三ヶ所で、最も攻略が進んでいるのが西の森。
まぁ、妥当だろう。
南の洞窟は、中を進むのに松明やランプが必要で、慣れない場所と言う事もあり、攻略難度は高い。
山を越えようと企んだプレイヤーも居たらしいが、鉱山街の周りの山は絶壁で、登れそうな場所は霧の森かワイルドドックの森の何方か。
霧の森は勿論入れないし、ワイルドドックの森は、つい昨日フィールド制限が解除されて進める様になったので、誰も山には入って居ない様だ。
北の森は、西の森に比べて密度が濃く、森歩きに慣れて居ないプレイヤー達は碌に進めないらしい。
出てくる魔物も種類が多種多様で、森の中で度々襲撃されて死に戻りするとの事。
北の森は縦に長いので、突破するにはテントや食料がいる。
そして、スキル屋が見つかっていない今、インベントリの無いと目されるプレイヤー達が北の森を突破するのはほぼ不可能だろう。
……つまり、スキル屋があるとしたら西の森……あるいは地底湖の更に下、かな。
港街の方はプレイヤー達がまだ見つけていないらしく、話題には出てきていない。
港街にあると言う可能性もなきにしもあらず。
最後に……昨日の戦いの余波を受けて、北の草原が焦土になっているらしい。
クエストの表記に王都が滅びると言うのがあったが、殆どのプレイヤーは半信半疑だったのだとか。
でも、実際にフィールド破壊が起きて北の草原が焼き払われてからは、もしかするともしかするかも知れないと思うプレイヤーも出てきた。
しかし、街はバリアが張られていたから、最初から破壊不能オブジェクトなんだ、と言っているプレイヤーもいる様で。
色々と意見が割れているらしい。
まぁ、結界に限界があるのを知っている僕からすれば、どうでも良い論議である。
とりあえず、攻略はタク達がいる最前線組に任せて、僕は配下育成の為の狩場を確保しに行こうと思う。
思えば僕はこのゲームを始めてから、地下水路。地底湖。暗い塔。地下墓地などで、ゴキブリの群れと戦ったり。巨大蟹に潰されそうになったり。悪魔や呪われた像と戦ったり。アンデッドの大軍と戦ったりと何やら酷い目にあってばかりである。
と言う事で、今日こそは明るい道を歩きたい。
今日の目標を纏めておこう。
差し当たって、入手した武器などの確認。間違い無く進化出来る筈の皆を進化。テイムしたアンデッドさん達と地下水路でご挨拶。アンデッドさん達を地底湖の下に放出。攻略して貰う。北の森へ進軍、新たな配下を捕獲。新しいスキルを取得。
とまぁ、こんな所か。
ゲームは自由なのだから、自分のペースで進めば良い。
さて、今日も元気に行きますか。
「オープンゲート」
意識がブツリと途切れた。




