第220話 死ねと叫ぶ
第七位階中位
「っ!?」
跳ね起きた。
「……? ……??」
辺りを見回すと、其処は黄昏れの世界、水晶版の上だった。
一時の方向の大水晶が砕け、あるのは残り11個の大水晶のみ。
浅い呼吸を繰り返し、頰を伝う嫌に冷たい汗を拭う。
落ち着きを取り戻す前に、それは起きた。
「パンパカパーンッ!!」
「ひゃぁぁぁああっ!!?」
「ブフォッ!? アッハハハ!!」
突然のファンファーレ。
響き渡る僕の悲鳴。
吹き出し笑い転げる遊技神。
「死ねぇっ!!」
「げはっ!? ……殴るなんて、酷いではないか、さ ゆ き ちゃん♡」
「死ねぇぇっっ!!」
「ごはっ!? ……さて、報酬タイ——」
「——死っねぇぇっっ!!!」
「ゲプラバッ!?」
◇
怒りのままに振るわれる拳。
笑いながらサンドバックにされる遊技神《♀》。
それは正に神話の戦いだった。
ニグレドが止めに入らなければ、遊技神のミンチが出来ていた事だろう。
ぐちゃぐちゃの肉塊になっていた遊技神は、僕の殴打が止むと同時に元通りになった。
僕が怒り狂うのも仕方ないのだ。
何せ、最後のほんの1秒で出現したアレは、神程度ではどうしようもない化け物だった。
正直、神域に入ったばかり程度ではその力量を測る事は出来ないだろう。
もしかすると大神か、或いはそれ以上あったかもしれない。
僅か半秒で世界は消滅し、金の力の保護が無ければ、ゲームとは言え僕の意識が消滅してもおかしくなかった。
遊びのつもりなら巫山戯過ぎだ。
また、遊技神の良心状態になっている悪神ニグレドの話だと、僕は半年分の期間、精神の活動を停止していたらしい。
ストップを利用した度重なる精神の酷使と、神域に立った、即ち限界を出し切った事、邪神に半ば呑まれ掛けた衝撃が重なり、最後の化け物を感じさせられたモノがトドメとなって、僕は長い間眠っていたらしい。
驚く程早い復活だったとかなんとか。
妙にスッキリしているのはその為か。
幸いにも、遊技神は元の世界で半年間昏倒させる様な鬼畜では無かった様で、時刻はゲーム開始から数分が経過した程度である。
そして今も、報酬の受け渡しがまだ=ゲームはまだ終わっていないと言う事で、時間は未だ加速した状態らしい。
「じゃあ、さっさとその報酬を貰おうじゃないか」
「まぁまぁ、さゆきちゃんはそんなに欲しかったのねぇ。欲しがりさん♡」
「死ね」
「我輩死なぬわボケェ! しゃかりき殴りよってからに! エロい事するぞ!!」
「金の神に言いつけてやる」
「する訳無かろうがこの変態サキュバスがっ!」
「それはっ、お前がっ、勝手にっ、設定っ、したんだっ、ろうがっ!!」
「話が進まんのだけど、我、取り敢えず傍観する」
はぁ、はぁー……全く、遊技神なんぞに付き合っていたら年を超えてしまう。
もう良いや。無視っ!
《【緊急クエスト】【神話クエスト】『絶望ハ此処ニアリ』をクリアしました》
《【運命クエスト】【神話クエスト】『叛逆の追憶記』のクリアしました》
【緊急クエスト】【神話クエスト】
『絶望ハ此処ニアリ』
参加条件
・邪神竜・アジ・ダハーカと戦う
達成条件
・邪神竜・アジ・ダハーカを討滅する
失敗条件
・世界が消滅する
達成報酬
参加者報酬
・スキルポイント50P
・道具『遊楽の神子剝片』×5
参加者貢献度ランダム報酬
貢献度ーー66%ーー100%
・武器『星霊の御霊代』
・武器『星海の宝珠』
参加者貢献度選択報酬
貢献度ーー66%ーー100%
・報酬選択権:SS
エクストラ評価報酬
夢現神
紺碧の瞳
個体名『ベルツェリーア』との友誼
個体名『イヴ・ハルモニア』との友誼
個体名『ディアリード』との友誼
個体名『アシュリア』との友誼
個体名『ルヘーテ』との友誼
個体名『レグルス』との友誼
個体名『ニベル・アナン』との友誼
・スキルポイント41P
・武器『夢現神の霊珠』
報酬選択で得た物は、『遊楽の神子剝片×5。×4。×3』『スキルポイント50。40』『遊技神の寵愛権』『邪神竜の宝物殿』『夢現神の宝物殿』『玄天上帝の宝物殿』『機械神の宝物殿』『悪魔皇帝の宝物殿』『熾天使の宝物殿』『武闘天仙の宝物殿』。
遊技神の寵愛は、遊技神の加護Xから進化させる事が出来るスキルで、効果は報酬選択権が10+5されたり、持ち帰りと持ち込みの枠が同じく10+5される。
取得に掛かるスキルポイントは、ふざけた事に999P。エンドコンテンツである。
幸い、最後の大盤振る舞いで選択出来た50と40Pを追加する事で、ギリギリ購入出来た。と言うか出来る様に調節されてた様だ。
新たに追加で取得した物は、『太陽獅子の財宝殿』『雲海竜の財宝殿』『アジ・ダハーカの魔石』『三頭竜の命石』『無情なる六邪眼』。
尚、これらのアイテムは、持ち帰り枠に設定しないと持ち帰れない模様。
持ち帰り枠は黒霧クラスタしか入れていないとは言え、こっちも結構ギリギリだよ。
さて、最後はお待ちかねの『叛逆の追憶記』クリア報酬である。




