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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第?章 Another Chronicle 第一節 叛逆の追憶記

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第182話 ちびっ子隊出陣

第五位階上位

 



 ユーグランス王国の北部に位置する国、レグノーガン王国は、やや横に長い国だ。


 現在帝国に接している西側には、ちょうど2つの山が存在し、帝国がレグノーガンに進軍するにはこの峡谷を越えて行かなければならない。

 東方連合軍は峡谷の出口にある大平原に集まっていた。


 帝国の大軍勢を迎え撃つのにここ以上に良い場所は無い。

 東方の小国家群はこの地を最後の砦と定め、持てる戦力の限りを投入していた。


 レグノーガンの首都には、帝国と接していたが為に真っ先に滅ぼされた幾つかの小国から逃げてきた王族が滞在しており、外壁の外には無数のテントが張られている。

 レグノーガンは難民を受け入れた訳である。


 その上、他国の軍隊が領土を横断する事も許した。

 レグノーガンの国王は随分と優しい輩だ。



 そんなレグノーガン含む東の小国群は、ユーグランスの様な特殊な宗教は存在せず、大陸ではメジャーな宗教である精霊神教を国教としている。

 そもそも、太陽神教だって精霊神教の派生宗教だと僕は思っているのだ。


 ユーグランスは土地柄超越者へ縋る気持ちが強いが、それ以外の国は大して過酷と言う場所は無い。

 それが宗教の違いに繋がったのである。



 精霊神教は、実在する精霊達を崇拝する物であり、主に上級精霊から上を崇拝の対象としてそれ以外を纏めて精霊様と呼んでいる。

 死も厭わない様な狂信者は居ないものの、精霊への感謝や上級精霊への怖れ敬う気持ちは民に根強く浸透していた。


 そんな精霊達の中でも、世界に六柱存在するとされている精霊王は別格の扱いだ。

 世界を維持している存在として崇め奉られている。



 ……そして凡ゆる生物は格が違い過ぎる相手を、それが正体を隠そうとしていない限り本能的に察知出来る様になっているのだ。





「グンガーダ、杖が動いてませんよ」

「お、おう!」

「シュクラムは剣も使いなさい」

「……むい」



 アルティアことあーたんが指揮官となり、迷宮の中を進んで行く。


 ユーグランスにある小迷宮だけあり、出てくる魔物は砂漠に生息する生き物ばかりだ。


 一層は少し大きな蠍や蜘蛛が出て来たし、二層ではそこに蜥蜴や蛇が追加された。三層になるとラクダのシャモロスや狐の様な肉食動物フェリンクが出る様になる。

 今いる四層は通路も広くなり、デザートリザードと言う武器を持つ魔物が群れで徘徊している。


 彼等はリザードマン程器用ではなく、言わば蜥蜴からリザードマンに進化する途中くらいの種族だ。

 知能もそう高くなく、遠距離攻撃の手段を持たない。



「ユズル、右のドールに強化を集中。ミルクリスも右を優先してください」

「はい!」

「うん!」



 現在の戦力は、獣人のちびっ子5人と魔法を勉強中のミルクリスに鳳凰院結鶴瑠、それからユズルが操るレベル10後半のドール10体。

 やや制限を掛けたこの戦力で、実戦を行い子供達を鍛えているのである。


 死神の力を操れるこのみは、現状戦力過多なので見守り役をやらせている。



「……」

「心配ないさ、アルティアの指示は今の所完璧だ」

「……別に心配なんて……ミルが一番レベル低いんでしょ」

「ミルちゃんはいるからクリスって呼ぼうと思うんだけど、ミルクの方が良いかな?」

「その二択だったらクリス一択よ。で、心配無い根拠は?」

「このみがいる」

「…………はいはい、ユキがいるものね。心配するだけ無駄だったわ」



 このみは黒のフードを目深に被り、顔を隠す。


 そうこうしている内に、レベルが他と隔絶している桃兎姉妹が最後の2匹を倒した。

 死んだ魔物は光の粒子となって散り、後に残ったのは魔石や鱗に彼等が使っていた石槍など。


 ドール達がそれを拾い集め、収納袋(マジックバック)を背負う大柄なドールがドロップ品を回収していく。



「ふむ、レア物が2つも出ましたね」

「こんな小さい金でも価値があるのか?」

「何を言ってるんですか! ……いえ、言いたい気持ちも分かりますが……この1粒で1日分の出費が賄える計算になるんです。良いですか? この1粒でこの鱗30枚分の価値があるんです」

「な、成る程。こんなに小さいのに……じゃああの時の金塊は……?」

「……」



 ちびっ子達が適度な緊張感を保ちつつ迷宮を進んでいる最中、地上では黒霧と精霊帝達が各国の制圧を続けている。


 連合軍を制圧した時点で、精霊帝達が東方の支配に大きな力を発揮する事が分かっているので、僕は御役御免になってしまったのだ。

 仕方ないので、片手間でちびっ子達に実戦を積ませつつ、新規参入の優先教育が必要なメンバーを教育したり、他の迷宮を進んでいる仙人や樹精達の指示をしている。


 精霊帝達は力も名声もあるので、黒霧の手にかかれば東方の支配はそう時間もかからず終わるだろう。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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