第180話 ユーグランス制圧
第五位階上位
《【クエスト】『大海を知らぬ者』をクリアしました》
湖に浮かんでいた巨大な亀をテイムした。
イクティスカロンと言う名のこの魔物は、シャルロッテが作った清い水を生み出す魔道具を飲み込み、その身に取り込んで進化した海亀だ。
海亀君はシャルロッテの友人と言う訳では無く、どうやらこのオアシスから南に流れている大河を登って来たらしい。
正確には、海に現れた化け物から逃げて来た様である。
その化け物と言うのは、人型をしていてメカメカしい翼を持ち、遠洋で大爆発を起こしたり光の線が走ったりと、それはもう天災と言うに相応しい大災害を齎したのだとか。
……イヴには後でちゃんと聴取する必要があるだろう。
件のイクティスカロンは、大きさで言うなら中規模の村程あり、シャルロッテの聖宝をその身に取り込んだ為に聖なる水を生み出す力を持っている。
種族的には、年単位で動かずに力を溜め込み、危険が迫ればそれを一気に解放する、機雷の様な魔物である。
その性質上、体内には魔石の他に竜玉の様な高純度魔力結晶体を持っている。
思うに、大型の魔物は皆竜玉の様な物を持っている可能性もある。
ちょうど良くアナザーの僕が巨大イカの死体を持っているので、後でしっかり解体して確認しよう。
便宜的に亀の中にある高純度魔力結晶体は亀玉とでも呼んでおく。
2つのクエストをクリアして得た物は、スキルポイント4P。神子結晶4個。選択報酬で得た光精金属インゴット《特》×10。聖結晶《大》×10。亀の秘石。
流石は遊楽の神とその良心ニグレドが関わっているだけあり、報酬内容は良いチョイスだ。
まぁ、レアな武装は作れるから、少し多めの素材を選ぶのは当然と言えよう。
それじゃあ憂いも無くなった所で……砂漠の国を制圧しようか。
◇
《【大陸クエスト】『終末に抗う者達』をクリアしました》
【大陸クエスト】
『終末に抗う者達』
参加条件
・『白い夜』を阻止する
達成条件
・『白い夜』を阻止する
失敗条件
・『白い夜』が始まる
達成報酬
参加者報酬
・スキルポイント10P
・道具『遊楽の神子剥片』
参加者貢献度ランダム報酬
貢献度100%
・道具『太陽の雫』
・道具『魔宵のランプ』
・道具『巨人の腕』
参加者貢献度選択報酬
貢献度100%
報酬選択権:SS
選択報酬:S
選択報酬:S
選択報酬:S
エクストラ評価報酬
水際の救済者
異教の支配者
・スキルポイント2P
砂漠の国の制圧は無事完了した。
今回入手したアイテムは、不浄を払う太陽の力が込められた涙滴型の結晶『太陽の雫』。ラノン神が持つと言う死者を安寧へ導くとされるランプ『魔宵のランプ』。念動力の類を大雑把に使える様になる『巨人の腕』。
イクトゥスカロンをテイムして入手した『亀の秘石』は、守護の力を持つ立派な亀の石像。
選択報酬は、ユース神の視線を意味する『太陽の槍』。ラノン神がグァラン神と戦う際に用いるとされている夜を切り裂く剣『夜明けの剣』。グァラン神が死者の魂を集めるのに使ったとされる『魂喰いの砂時計』。
報酬選択権では、『ユースの宝物殿』『ラノンの宝物殿』『グァランの宝物殿』『聖人の宝物箱』『竜骨樹の宝物箱』『大樹精霊の財宝箱』『大樹精霊の財宝箱』を入手した。
王宮深部の広間は正式名を救聖の間と言い、そこで祈っていたのはヴァルヌ辺境伯の次期当主、ウォルテス・ヴァルヌの婚約者である第三王女ユーチカ・オルナァク・ジェヴァーヌ。
ユーチカが聖名でオルナァクが名、ジェヴァーヌが姓だ。
王家の人間には聖名が付けられ、救聖の間では聖名で呼び合うんだとか。
ユーグランス王国のオアシスはその殆どがシャルロッテの聖宝によって作られた物で、その聖宝には広範囲の不浄払いと虫除けの力があった。
おそらく、見えざる巨人ナァトと言うのはシャルロッテが来た後から付け足された伝説なのだろう。
オアシスの街ではユース神よりラノン神やナァトへの信仰が強く、其処彼処にナァトを模した物と思われる石像や木像が設置されており、旅の魔除けとしてサボテンとハニワが合体した様なぬいぐるみが売られていたりする。
残念ながら信仰の量が足りないからかサボハニワのナァトに特殊な効果は無いが、普通のぬいぐるみと比べると若干魔力を多く纏っていた。
ユーグランス王国から迎合した戦力は特に目立つ強者こそ居ないものの、砂漠自体が過酷な環境な為か全体的な質が高めで、その殆どが水の魔法を使える。
戦闘に使えるかは兎も角、魔法を行使出来ると言う点は評価が高い。
総数は、3万程。他の国民達は順次教育を施している。
迷宮の位置もサーチ済みなので、後日戦力を送り込んで回収しよう。
黒霧達の方は、シュタ公国の人間領域を制圧し、現在は魔物の各氏族を回収中だ。
魔物達は物分かりが良いので、もう間も無く完全制圧が完了するだろう。
午後に備えて僕も少し休んでおこうか。




