第160話 最終日 五
第五位階上位
《【大陸クエスト】『光巫覡』をクリアしました》
《【大陸クエスト】『闇巫覡』をクリアしました》
《【伝説クエスト】『眠れる精霊の王:光』をクリアしました》
《【伝説クエスト】『眠れる精霊の王:闇』をクリアしました》
ウィスプ・エンプレス アウラ・シャルロッテ・サントゥリア LV?
シェイド・エンプレス グリドア・ラノン・エルティミテス・プマーカ LV?
魔眼の覚醒と精霊王の解放で新たに入手したアイテムは、光と闇の晶珠、欠片、純結晶。スキルポイント12P。神子結晶12個。
解放したアウラ、もといシャルの容姿は、長いプラチナブランドに金色の瞳を持つ女性。
身長は平均より僅かに高く、体型は細身ながらも女性らしい膨らみを有している。
ハイネシアさんと比べると少し幼いと言うのが適正だ。
彼女は解放と同時に倒れる事は無く、若干タレ目がちな瞳でじーっと私を見つめて来た。
彼女なりに状況把握に努めているのは分かったので、手を差し出して握手をした後に情報の送信を行う事でシャルを味方に加えた。
彼女はアウラを古い名と呼び、自らをシャルロッテと呼ぶ様に言ってきた。
アウラと言えば精霊神教やそこから派生した幾らかの宗教、その他で光の女神とされ今も尚信仰されている強大な力を持つであろう名前だ。
それなのに何故私ですら聞いた事の無いシャルロッテと言う名で呼んで欲しいのかは分からないが、それが良いと言うなら吝かに無い。
グリドアの方は、長い黒髪に赤い瞳を持つ高校生くらいの少女だった……像は背の高い細身の男なのに。
最初こそシャル同様倒れる事も無く、クールぶったキメ顔で『我を呼び覚ましたのはお前か』などと言っていたが、数瞬後自分の体を見下ろして『な、なんじゃこりゃー!?』と大声を上げながら薄い胸部装甲を鷲掴みにしていた。
まぁ、その更に数秒後には正気に戻って『……まぁ良いか』とか言っていたが……それで良いのだろうか?
……精霊も神霊も性別に意味は無いし、良いのだろう……うん、良いよ。どうでも良い事だねっ。
◇
入手した各種アイテムで戦士達や身内の子達の装備を整え、各種物資の支給を行い、西方三国の防衛設備を調節し、スノーブラックの新支店たる社を建設し、と様々な処理に追われながらも、どうにか夕食前には戦争準備を終える事が出来た。
溜め込まれていた各種クエスト報酬の比較的強力な装備も、それぞれ適性の合った子達に分配したので、今の戦力ならイヴとも戦えるだろう。
ニグレドの肉片のレプリカは中々に危険物なので扱いに困ったが、グリドアに持たせたら肉塊から黒い影の様な塊に変化したので、そのままグリドアに装備させた。
後やってない事と言えば、幼児達の覚醒や宝珠の武器化くらいの物。
明日に備えて今日は私も休むとして、早速夕食に向かうとしよう。
今日の主役は5人の幼児だ。
夕食会場には、いつも通り何人かのメンバーが既に集まっていた。
それぞれの幼児は試験的にそれぞれの先達に預けてある。
方や、真っ白な羊獣人のシュクラムことしゅーたんとサキュバス姉妹は。
「おい、お前、起きるのです。もうすぐご飯の時間なのです。あとお姉様から離れるのです。それはルムの物なのです」
「ふにゅむぅ……」
「まぁまぁルム、ユキが来るまでは寝かせてあげようよ……それにこの子、ふわふわして可愛いし」
「…………うぅ、どうせルムはゴツゴツと骨ばってるのですよ」
「えぇ!? ち、違うのよルム! 髪っ、髪の毛の事!」
「うにゅ……うるさむにゃむにゃ……」
方や、黒い犀獣人のグンガーダことぐーたんと賢神の直弟子達は。
「飯食ったら修行なー」
「押忍!」
「休憩も修行の内よ、ゆっくり強くなりましょう?」
「お、押忍!」
「坐禅を組み己と向き合うのも良いだろう」
「押忍!」
「実戦あるのみだ! 命懸けで戦えば早く強くなれるぞ!」
「押忍!」
「まぁ、ここは環境も整ってるしな、やる気があればドンドン強くなれるぜ」
「押忍っ!」
「……まぁ、私達よりユキに師事すればもっと強くなれると思うけど……」
『……』
「お、押忍?」
一方、しっかり者の山羊獣人、アルティアことあーたんとクラウ一行。
「クラウ姉様、リボンが曲がっています」
「……ん……自分で出来る……」
「セロ兄様、お召し物がはだけておりますよ」
「……あ、あぁ……自分でやれるのに……」
「ロニカ姉様、御髪が乱れております」
「……う、うむ……すまない……」
「あら、アルちゃん、髪が跳ねてますよぉ」
「あ、すみませんリーンお姉様、お恥ずかしい所を……あ、あの、自分で……」
「うふふ〜」
「自分で…………あ、ありがとうございます」
「どういたしまして〜」
またもう一方、桃兎姉妹と2鬼。
「ごっはん〜♪ ごっはん〜♪」
「夕食、は、らぁめん? らしい、ぞ?」
「ふーん……ちゃんと子供も食べられる様に作ってるのかね? ……ま、まぁ、私には関係ない事さねー」
「そ、そうですね。関係ない事です」
「……い、いやまぁ、そこまで関係無くないけど……」
「そ、そそそ、そうですねっ。関係無くないです!」
「……」
「……」
「ふふ、らぁめん、楽しみ、だな?」
「ごっはん? みゅ? ママッ!」
ママ違う。
とりあえず概ね皆仲良くやれている様なので、一部は今後ともそのまま世話を任せて良いかもしれない。




