表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第?章 Another Chronicle 第一節 叛逆の追憶記

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

635/1539

第133話 ユキ、諦める

第五位階下位

 



「ハーッハッハッハ! 私だっ!!」

「おぉ! 遊技神か! 久しぶりだな!!」



 ……うるさいのが揃ったんだが……。


 ゲームを停止して灰色の世界に現れたのは、遊技神《♀》。

 実に一月振りくらいだが……全然会いたくなかった。



「魔界はもう飽きた! 我も遊技神群に入れろ! じゃ無いとこの幼神を分解するぞ!!」



 停止した空間で身動きが取れない僕に、ニグレドの黒い影が纏わり付いて来た。

 触れられている部分が僅かに溶け、強制的に魔力へと分解される。


 ……今まで一番の危機的状況だ。本気じゃ無いと思うが。


 取り敢えず遊技神……断ったら呪う。無意味かもしれないけど呪う。



 そんな思念を送っていると、遊技神は高らかに笑い——



「ハーハッハッハ! …………そんな事したら金の奴にブチ殺されるぞ」

「ふは——え?」



 ——ニグレドがビシリと固まった。



「あと、遊技神群は我輩を除いて全滅してしまったのだ! ハーハッハッハ!」

「え? え?」



 ……神にとっての久し振りは一つの神群が滅ぶ程の期間なのか?


 それに魔界は大神級の存在がそれだけの期間遊んでいられる程広いのか?


 ニグレドの粒片や剥片はニグレドが魔界で遊んだから発生したのか?



 疑問は尽きない。と言うか、一見ハプニングに思えるこの状況も、このゲームを作った遊技神なら想定出来たんじゃないだろうか?


 ……どうも遊技神は色々と信用出来ないな。



「ニグちゃんよっ! サユキちゃんの魂をっじぃ〜くりっ、ねぇ〜とりっ、見るとっ! ……色々と分かったりするかもなんだぜ!」



 そう言いながら遊技神は僕に手を伸ばし——



「——ひゃ!? 胸を揉むな! ……って喋れる?」



 急に厚い胸部装甲を揉みしだき始めた遊技神から逃れる為、人化による小型化をした次の瞬間——



「むぅ」



 ——遊技神の強大な力によって体の動きを縛られた。


 動ける様になったのに動けない。怖い。



「さぁ! 見るのだニグちゃん!」



 遊技神の両手が僕の胸元に添えられ、無意味にハート型を形成する。


 そこへニグレドが影の頭を寄せた。



「うむ……ほぉ?」

「何これ、何か凄い羞恥心」



 形だけ見ると意味分からない状況だが、その実魂を覗かれている状況。

 それはまるで全てを見られているかの様で、微妙に恥ずかしいし嫌な気持ちにもなる。


 おそらくニグレドと遊技神が遠慮なく全てを覗いているのと、僕が両者を受け入れていないのが影響し、視線そのものが僅かにダメージになっているのだろう。



「成る程……金の奴はいつのまにここまでの力を……まさか、古神の一柱である我の力を越えているのか……?」

「あ、因みに私もニグちゃんより強くなってるぞ」

「はぁ!? ……ほ、ほんとだ……な、なんでこんな事に……」

「ぷーくすくす。ニグちゃん弱っ! 雑魚いんですけどっ!!」

「ぐぬぬぬ。覚えていろよ遊技神め……」



 何処までも煽り上がるクソ遊技神に哀れなニグちゃんが一睨みした所で、再度ニグレドが僕を覗く。


 もはや諦めの境地である。


 イヴくらいの神ならまだ抵抗の余地はあるが、遊技神やニグレドクラスなら無意味なのだ。

 殺される訳ではないのだから諦めるのが吉。



「ふむふむ」

「ニグちゃん、遊技神群に入らない?」

「良いぞ。この様な情勢では致し方あるまい。ほんとは遊びたいけど手伝ってやる」

「はーい。一名様御案内(ごあんなーい)



 おちゃらけた動作でそんな事を言う遊技神は——



「それじゃあ我輩先行ってまーす。サユキちゃんの怨念が怖いからなっ。キャー。コロサレルゥー。……まぁ、死なんが、なっ! ハーハッハッハ!!」



 ——そんなクソ巫山戯た言葉を残して消滅した。



「……遊技神死ね。十回で良いから魂砕け散れ」



 なんだあいつは。煽らないと生きて行けないのか? 魂砕けろ。


 結局遊技神の思惑通り、感情を揺らされ怨嗟の声を漏らす事になってしまった。



「……はぁ……ニグレドは行かないの?」



 一頻り罵倒した所で溜め息をつき、直ぐ横にいる黒い影に声を掛ける。



「幼神の分際で我にその態度か……竜の威を借る小娘がっ」

「建前は良いよ。態々罵倒する為に残った訳ではないんだろう?」

「くく、背伸びしおって愛い奴め……我も矮小な貴様に手を貸してやろうと思ってな」



 そう言うとニグレドは片手を掲げた。



「我は終焉の黒(ニグレド)。真名は貴様にはまだ早かろう、遍く全てに終わりを与える悪神と覚えておけ……まぁ……死にたくなければ精々力をつける事だ……あと、この恩は10倍にして返す事」



 そんな言葉を残して、ニグレドは消滅した。


 ニグレドが消えた虚空へ向けてボソリと呟きをもらす。



「……等倍で返すよ」



 何貰ったかすら分からないしねっ!





《【神話(ミソロジー)クエスト】『崩黒神の慈愛』をクリアしました》



神話(ミソロジー)クエスト】

『崩黒神の慈愛』



参加条件

・?



達成条件

・?



失敗条件

・?



達成報酬

・武器『崩黒神の神核ニグレド・ディヴァインコア



《『崩黒神の神核』は封印されました》


《使えると思った? 残念! ぷーくすくす》


《我、主神には逆らえない……》



「……まぁ、ニグレドは悪ノリするし快楽主義だけど基本的には良い人だと言う事は分かったよ……遊技神が悪過ぎて良く見えてる部分もあるだろうけどね……ふぅ……遊技神、砕け散れっ!!」



 そりゃまぁ神核級のアイテムをこのゲームに投入するとゲームバランス崩壊は間違いないし、それは仕方ないのだ。

 イヴを使役出来ないのと同じ事だ。


 唯一使用が許されているのは、複数のチップに分解された遊技神の神核だけ。


 現状は晶珠一つ分のエネルギーしか集まっていないので、封印解除にはあと5600個程チップが必要だ。



 差し当たって悪魔軍を殲滅する事で数個くらい稼ぐとしよう。



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ