第95話 組織スノーブラック 三
第四位階中位
新作エリアにはリベリオンのメンバーの殆どが集まっていた。
試作の新作エリア、其処にあったのは大きなテレビ。
映っていた物は——
『GO! GO! GO!』
『オラくらえー!』
『ぐっ、囮だったでござるか!』
『そんなバカな!? テルオミさん自身がおと——』
『っ! ロジー隊員っ!!』
『撤退、撤退でござる! ロジー隊員の死を無駄に——っ!? 囲まれて——』
『ふはは、死なば諸と——』
ちゅどーん。何あれ。
『ウィナー・チームテルオミ』
どうやら戦争系のゲームをやっていたらしい。
彼方此方で20人程のメンバーがスライム椅子に腰掛けて目を瞑っており、大きなテレビの前にはガラスケースの様な物がある。
そのガラスケースの中に、フィールドの模型と小さな人形がいくつかあり、先程までテレビに映っていた状況そのままになっていた。
『状況開始』。それがこのゲームの名前らしい。
『記録再現実験の折に作られた擬似戦場です。最小2人、最大100人でのマルチプレイが可能で、プレイヤーは擬似空間でチームを組み、擬似戦場で義体を用いて戦闘を開始します』
「成る程。つまり没入型VRゲーム的な感じ?」
『その解釈で問題ございません。本ゲームの武具は売店で購入可能です』
「マジか……」
此処にあるゲームは状況開始以外に3つある。
超大型のクレーンゲーム『ザ・キャッチャー』。ゲームIsland MonsterのVR版『Island Monster Battle』。限られた武具で戦う『剣闘士の決闘』。
クレーンゲームだけは、他のクレーンゲームで手に入るチケットの欠片を100個集めないと出来ないボーナスゲームらしいので、ただみる事しか出来ない。
ザ・キャッチャーの景品は、見たところ船とか家とか鎧とか、なんか凄い物がある様だ。
◇
所変わって売店。
各区画からはどう言う事かそれぞれの区画へ移動可能で、売店にはギャンブルエリアの奥から行く事が出来た。
此処には、パンフレットの説明通り様々な物が売られている。
ただし、その多くは鉄級会員では購入出来ないとなっていた。
クロギリさんの説明によると、階級を上げる以外にもいくつか条件を満たせば購入可能になるアイテムもあるとの事だ。
例えば、一度クレーンで取った事のある物なら購入可能。とか。
具体的には、幸せあにまるずのうさミンとねこミンだけ買える様になってた。
ゲーム機は銀級会員じゃないと買えないらしい。
俺が取ったのは一番ランクが低い奴で、記録容量や貯蓄魔力が少なく、魔力自動補給システムが無い。
ゲーム区画から入った売店区画は景品引き換え所とクレーンやなんかで取れる道具が並んでいる。
景品は結構気になるから見ておこう。
◇
「えー、何々……アオヤマユーイチ専用武器『霊刀・カナメ』効果は……」
霊刀・カナメ 魔力保持容量:A 基本四種完備
効果:
『求心力』『念話』『並列思考』『思考加速』『身体強化』『仙術・斬』『生命力強奪』
備考:
魔賢鋼製の刀。
妖刀・カナメ 魔力保持容量:B 基本四種完備
効果:
『求心力』『念話』『思考明瞭』『能力増強』『闘術・斬』『生命力吸収』
備考:
魔導鋼製の刀。
名刀・カナメ 魔力保持容量:C 基本四種完備
効果:
『求心力』『念話』『斬気』『生命力補給』
備考:
魔鋼製の刀。
無名刀・カナメ 魔力保持容量:D 清浄化・自動修復
効果:
『求心力』『念話』
備考:
鋼鉄の刀。
カナメ 魔力保持容量:E 清浄化
効果:
『求心力』
備考:
鋼鉄の刀。劣等品。
「一番下のは買える……!」
各景品は、壁際にある検索装置の景品欄で確認が可能だと説明を受けたので、検索してみた。
一番上に、何故か俺専用と銘打たれた装備があった。
これが商売の戦略かと戦慄してしまった物だが、視線は思考とは別に説明を見てしまう。
ディスプレイを表示すると、そこには立派な刀が映っていた。
現状では手の届かない品だが、後日に本腰入れてポイントを稼いで手に入れると心に誓った。
色々と項目を参照した所によると、基本四種とは『清浄化』『自動修復』『所持者適応』『高速進化』の四種らしい。
色々と突っ込み所が多くて今一処理が追いつかないが、凄い事だけは良く分かった。
他の景品も見ていこうか。




