第29話 死を招く者
第三位階上位
嫌な予感。
リッチと相対した瞬間からチリチリと感じていたそれは、今や肌が粟立つ様な不快感を伴っている。
この感覚には覚えがある。
背筋が震え、冷や汗が流れる様なこの恐怖。
星天の試練の魔物、カルキノスの時と同じ……!
腐臭と瘴気が漂う草原。
月は黒い雲に隠れ、辺りは暗闇に包まれている。
——何処だ。
森は闇に閉ざされて、しかし夜目はその先を見通す。
奇妙な程に何もいないその森を。
——何処にいる?
街側は、兵士やプレイヤー達がじっと僕を見詰めていた。
当然か、最後に戦っていたのは僕だけだから。
生き残りのプレイヤーは少ない、最前線組は全員が生き残っている様だが、殆どのプレイヤーは死に戻りしたのだろう。
僕の配下も、ウルルやデカスラさん等の先達は皆生きているが後から参入した子たちはその殆どがやられてしまったらしい。
皆がいる街側には不味いものがいる気配は無い。
東の海辺にも西の森にも、何もいない。
一体何処に——……?
ふと、強い風が吹き、草原に月の光が差した。
雲間から顔を出した月が僕を照らしている。
「……あ」
見上げた空には月が舞い、そして——
「……うそ」
《《【大陸クエスト】【緊急クエスト】『堕ちし竜王』が発令されました》》
《《
【大陸クエスト】【緊急クエスト】
『堕ちし竜王』
参加条件
・ボスと戦う
達成条件
・ボスを討伐する
失敗条件
・王都が滅びる
・備考
遥か昔に眠りについた竜が、永きに渡って瘴気に晒された事で蘇った。
誇り高い竜王の死は今も尚穢され続けている。
・主な出現魔物
ドラミール ドラゴンロード・ゾンビ
》》
ーーGYAAAaaaaaa‼︎‼︎
巨大な竜は咆哮をあげる。




