第51話 亜成体ユキ
第四位階上位
午前から午後に掛けて全エリアから配下を集め、数少ない怪我人の治療と全ての準備を終えた。
そして夜。
草原にて大規模な祝勝会が始まった。
賑やかしのドールやゴーレムが多い中、集まったクレヴィドラグや鹿の大群、バトルモンキー達にも食べ切れない程の料理を与え、宴は恙無く続いた。
途中僕にお酒禁止令が発令されたり、酔っ払って調子に乗った白鬼、白夜が体の成長に伴い大きくなった一部をクラウに自慢して嘲笑われ僕に泣きつくなどの珍事が起きたが、特に問題は起きなかった。
また、宴の最中に今回の戦利品である宝箱を開けるイベントを行い、宴は大いに盛り上がった。
そして翌朝、僕は進化した。
◇
「ぅえ……ぐすっ……ゆきのばかぁ……」
「……かくしん、やはりますたはおおきかった。……びゃくやとちがって」
「うぇぇーんっ!」
「気の所為だ」
今朝、白夜とクラウに揺り起こされ眼が覚めると僕は成長していた。
どう見ても小学生以上には見えない見た目から中学生くらいになり、何処とは言わないが一部分が肥大化していたのである。
瞬時に覚醒した思考が考察を開始し、ある結論に到達した。
即ち、進化したと。
メニューを確認すると、全ての種族名から幼体が消え、代わりに亜成体と言う文字が追加されていた。
ユキ LV83
スキルポイント95P
スキル
錬金術LV51
従魔術LV22
調薬LV29
料理LV37
回復魔法LV34
魔力吸収LV53
魔力譲渡LV35
魔力掌握LV6
思考明瞭LV48
並列思考LV33
念力LV50MAX
念動LV50MAX
念動力LV8
インベントリLV5
鑑定LV6
画像LV3
動画LV1
疲労耐性LV19
睡眠耐性LV5
精神耐性LV18
魔法耐性LV8
遊技神の加護I
・淫魔女王・亜成体
淫魔使役LV1
催淫の魔眼LV1
催眠の魔眼LV1
闇属性魔法LV3
魔力感知LV36
魔力操作LV40
誘惑LV19
魅了LV36
魅力LV47
催淫LV12
淫夢LV1
催眠LV7
淫技LV1
吸精LV3
房中術LV1
飛行LV8
人化LV10MAX
闇耐性LV5
・ミーニュファノン・亜成体
鍛治LV1
槌術LV1
斧術LV1
土属性魔法LV18
腕力上昇LV12
防護上昇LV12
敏捷上昇LV12
治癒力向上LV12
再生LV4
夜目LV19
暗視LV6
採掘LV28
雑食LV20
鉱物食LV3
鉱毒耐性LV8
初級鉱物学LV10MAX
中級鉱物学LV10MAX
上級鉱物学LV1
土耐性LV7
暑耐性LV4
寒耐性LV13
・水竜人・亜成体
身体強化LV1
爪牙術LV7
尾術LV1
蛇の魔眼LV1
水属性魔法LV12
流水魔法LV3
水の吐息LV4
竜鱗LV16
竜殻LV10
水棲LV1
水中機動LV3
水中呼吸LV3
五感強化LV12
怪力LV4
剛力LV1
硬化LV4
金剛LV1
竜化LV5
水耐性LV5
流水耐性LV1
・人妖狐・亜成体
魔力限界増加《小》LV10MAX
魔力限界増加《中》LV10MAX
魔力限界増加《大》LV1
火属性魔法LV12
炎魔法LV4
幻惑魔法LV1
気配察知LV33
索敵LV19
隠密LV5
狐化LV9
火耐性LV8
炎耐性LV2
病原耐性LV3
幻惑耐性LV2
狐火LV38
即座に人化を使うと、ミーニュファノンの影響が強く出て、色々と元のサイズに戻った。
その時には既に白夜は涙目で、クラウは胸元を凝視していたが。
◇
亜成体に進化した事によるそれぞれの種族の変化を調べた。
先ずサキュバスクイーンは、体が成長し、角や翼が少し立派になった。
人化スキルにより各部位の出し入れが可能で、ミーニュファノンの体型のままでも角や翼、尻尾を出せる事が分かった。
ミーニュファノンは、骨が精霊金属になった。
おそらく幼体の時点で既に金属だったのだと思われる。
体型が一切変わらないのは、ミーニュファノンと言う種族の特徴なのだろう。
水竜人は、亜成体だがミーニュファノンの特性のせいか体型に変化は観測出来なかった。
その代わり、竜形態の姿が一段と立派になり、鱗がより硬くなった。
人妖狐は、尻尾の数が4本に増えた。
それに伴い一度に出せる妖狐火の数が4体に増えている。
妖狐火のレベルは僕の半分なので40であり、今の所は大して使えないが、仮に僕のレベルが500になると妖狐火のレベルは250。
それ程の使い捨てに出来る援軍が瞬時に召喚出来るとなると、結構強いんじゃなかろうか。
続いて、複数の変化能力を使用した場合の強化も確認した。
結果、妖狐状態を主軸にした場合、発生する3種類の妖狐火のレベルが60に上昇する事が判明した。
竜形態を主軸にすると妖狐火のレベルは40になるが、尻尾にそれぞれの属性の炎らしき物を纏える様になる。
進化と言うか、単に急速成長しただけであった。
◇
折角の機会なので、進化した2鬼の事も調べた。
2鬼は強制進化によりレベルが一気に100以上上昇した。
見た目に大した変化が無いのは、彼女等が望んだ結果である。
主な能力は、白夜が魔法特化。紅花が肉弾戦特化となっており、2鬼揃うと非常に厄介な敵となる。
鑑定によると、2鬼はキュリナ氏やジーナ氏の様に僕の眷属になっていた。
髪に銀髪が混じっていないのは、銀の力が働いていない証拠だろう。
そんな2鬼の内、白夜の方は転生者である事が判明している。
魔覚で白鬼の魂を解析した際、魂の深奥に記憶の断片が残っているのを発見した。
あったのはある程度の常識と、ほんの僅かな強い記憶のみ。
見えたのは何処かの学校の屋上と、揃えられた靴、その下にある一枚の手紙。
視界が歪んでふらふらと覚束ない足取りで進み、下を覗き込もうとした所で記憶が途切れていた。
記憶の残り香には強烈な後悔と罪悪感、自責の念。
何が起きたのか詳しくは分からないが、『裏切り者!』と言う誰かの叫び声だけははっきりと残っていた。
まぁ、前世の彼女と今の彼女が関係無いとは言わないが、僕は使える物は使うがモットーなので、例え彼女が人殺しでも裏切り者でも自殺者でも使う利が使わないより勝るなら使う。
彼女が転生者だったとしても僕の対応が変わる事は無い。




