第50話 迷宮最後の戦い
第四位階上位
緑の瞳を持つ蛇は、何の抵抗も無くテイムを受け入れた。
退化前はかなり強大な力を有していたので、精神力は僕に迫る物があるだろう。
そんな白蛇君は、余程疲れているのか僕が敵じゃ無くなった途端に眠り始めた。
取り敢えず蛇君は念動力で僕に巻き付けておいて、早速迷宮核を支配しに行こう。
迷宮核がある小部屋目指して歩く。
闘技場の様になっている大部屋の中心についた瞬間——
「むむ」
——扉が閉じられた。
後ろにある出口の扉も閉まっており、どうやら大部屋に閉じ込められてしまった様である。
程なくして、その魔物は現れた。
ミラードール LV82 状態:擬態 《ユキ》
雪の様に白い肌。
光を帯びて輝く美しい銀の髪。
深い智慧を宿す青の瞳。
——僕である。
「……ふむ」
「むぅ……」
見つめ合う事僅か数秒——
「無理、降参するよ」
「うん、誰も文句は言わないと思う」
——偽物の僕が白旗を振った。
どうやら僕という存在をほぼ正確にトレースして作られたらしいミラードールとやらは、本当にかなり高性能らしい。
それ故に僕と同じ考え方を持つ様で、迷宮に支配された迷宮のボスとして現れたのにさっさと敗北を認めた。
実際、多数のアイテムを持つ僕とそうじゃないコピーでは僕が勝つのは間違い無い。
ミラードールは擬態を解くと、ただのドールと見分けが付かない木偶人形の姿になり、僕に襲い掛かって来た。
ミラードール LV80 状態:
念動力でコアを包み、抉り出して撃破。
こうして、迷宮最後の悪足掻きは終わりを迎えるのだった。
ミラードールの核 品質A レア度5 耐久力B
備考:ミラードールのコア。
ミラードールの欠片 品質B レア度4 耐久力C
備考:ミラードールの木片。
◇
《【迷宮クエスト】『人形魔女の迷宮』をクリアしました》
【迷宮クエスト】
『人形魔女の迷宮』
参加条件
・迷宮核の破壊、回収
達成条件
・迷宮核の破壊、回収
失敗条件
・無し
達成報酬
参加者報酬
・スキルポイント5P
・道具『遊楽の神子結晶』×5
参加者貢献度選択報酬
貢献度100%
・報酬選択権:SSS
エクストラ評価報酬
迷宮完全支配
・スキルポイント5P
・道具『遊楽の神子結晶』×10
・スキル『遊技神の加護I』
《レベルが上がりました》
迷宮をクリアした。
最後の侵略核を使って弱体化した迷宮核を侵略したのである。
クエストクリアのメッセージウィンドウには見慣れない項目があり、報酬選択権:SSSと言う謎の報酬が点滅していた。
落ちて来たチップを全てインベントリに仕舞うと改めて点滅する報酬を選択してみた。
《報酬を選択して下さい》
《『遊技神の加護』を確認しました》
《『遊技神の加護』により、貴方は7つまで選択が可能です》
クリア報酬
遊技神
遊技神の財宝
遊技神の導き
遊技神の戯れ
遊技神の加護I
・道具『多頭毒蛇の宝物箱』
・道具『天殻森樹の宝物箱』
・道具『白夜鬼姫の財宝箱』
・道具『紅花鬼姫の財宝箱』
・道具『勇猛鹿王の財宝箱』
・道具『圧壊鹿妃の財宝箱』
・道具『鏡人形の宝箱』
・道具『沼大河馬の宝箱』
・道具『古代石像の宝箱』
・道具『猛毒母蜂の宝箱』
・道具『母大油虫の宝箱』
・道具『不屈猿王の宝箱』
・道具『魂狩蟷螂の宝箱』
・道具『小悪鬼王の宝小箱』
・道具『蝲蛄亜竜の宝小箱』
・道具『金の宝箱』×5
・道具『銀の宝箱』×10
・道具『銅の宝箱』×20
・道具『鉄の宝箱』×40
・道具『石の宝箱』×80
・スキルポイント15P
・武器『人形セット』×5
・防具『操り人の霊装』
・道具『ドールの核』×100
・スキル『人形創造』
新たに現れたウィンドウには、報酬の名前と画像が並んでいた。
どうやら迷宮内で強敵を倒したり配下にするとカウントされるらしい?
しかし……遊技神の死体と紙切れに報酬選択権を増やす効果があるとは……これじゃあモヤセナイジャナイカ。
取り敢えずは2つの宝物箱と4つの財宝箱がレアっぽいのでそれを選び、後1つは……スキルポイントか金の宝箱だな。
金の宝箱だと中身はおそらく施設の金の宝箱と同じ物が出る筈だ。
僕には幸運スキルがあるので、宝箱を5個も開ければレアなアイテムの1つや2つくらい出るだろう。
何より宝箱自体にもそれなりに価値がある。
スキルポイントの方は、レベルアップで1Pしか貰えないし、クエストクリアで得られるポイントも渋い。
スキルの中にはスキル取得でしか得られない様な便利スキルも多いし、今の所スキルに困っていないとは言え、取っておいて損は無い。
……ここはスキルポイントだな。
選択と同時に現れた宝箱と、小部屋にあった金の宝箱の中身を回収し、皆が待つ外に出た。
リベリオンリコード起動27日目、朝。
迷宮の踏破は完了した。




