第25話 不死なる者達の強襲
第三位階上位
戦闘準備を整えいつでも戦える状態にすると、少々時間が余ったので指示に従わない人とお話しをした。
人数は思っていたより少なく、理由は様々だったが個別に直接お話しをする事で快く従ってくれた。これで概ね一致団結したと言えよう。
戦力は、プレイヤーの数がおよそ六千。
その内千人程が遠距離攻撃可能と言う事で外壁の上に待機している。
更に千人程が、生産スキルを取得しているプレイヤーで比較的レベルが低く、7〜9くらい。
残りの四千人が平均で12レベル、特殊な武器を持っているプレイヤーは殆どおらず、精々が店売りの高価な武器くらいの物だった。
最前線を攻略しているプレイヤーは15から16で、タクのパーティーは頭一つ抜きん出て17であった。
最前線組を除いたプレイヤーを右翼、左翼、中央へ、戦力が均等になる様振り分け、一部のレベルが高いプレイヤーを救援用に小隊に分けて配置する。
治癒魔法が使えるプレイヤーはそれぞれの大部隊の中衛に設置した。数が少ないので大きく期待する事は出来ない。
司令官兼僕との連絡役に右翼にはセイトを、左翼にはマガネを、中央にはアランを配置してある。
男女比はセイト側が女性多め、マガネ側が男性多め、アランはほぼ均等だ。士気の向上と維持を期待している。
上からも情報がわかる様に、ユウミとマヤともフレンドチャットを繋いでおく。
一応、アンデッドと大軍を相手にする時の注意事項も通達してある。
一つ、アンデッドの弱点は頭部と胸の魔石、頭を切り落とした後、胸部を滅多刺しにすれば撃破可能。
二つ、突出は禁物、囲まれる為倒せそうでも深追いしない事。
三つ、多少傷を負ったら直ぐに中衛まで下がって治療を受ける事、死ぬ事は許されない。
四つ、死体は全て回収、然るべき処置をした後、話し合い分配します。
群集心理のおかげか、或いは若い層が多い為か、特に文句は出なかった。
細々とした雑事をこなし、それぞれが戦いの準備をする中、遂に、南からそれらは現れた。
最初はポツポツと、しかし次の瞬間には森や坂から溢れ出す様に。
それはさながら黒い津波の様で……。
「総員、突撃っ!」
戦いは始まった。
◇
最初の接敵はうまく事が運んだ。
相手は犬や猫、大きい物で馬などが攻めて来たが、大型の魔物は数が少なく、猫はそれ程重量がない。犬は小型から中型程。
乱戦になっても敵を見失わない、小さくて素早いが、足に噛み付かれた所で頭を切り落せば終わりである。
大型の骨やゾンビはそれこそ良い的だ、周囲をプレイヤーに囲まれては叩き潰されている。
経験値分配はパーティー毎に行われ、後衛の遠距離部隊や中衛のヒーラーにも経験値が入る様にパーティーが組まれている。
レベルの高いプレイヤーはそれぞれでパーティーが組まれているので、本隊と戦うまで経験値はお預けである。
因みに、レギオンを組まない理由は、単純に僕の召喚獣が多いから。
流石に百人分以上の経験値を頂くのは気が引ける。なので経験値に限って言えば出来高制だ。
戦いは常時プレイヤー側有利に進み、時折引き倒され死に掛けるプレイヤーもいたが、即座に周りが救援に入る事で救出、事なきを得た。
そんなこんなで最初の戦いは、敵の数が多い中一人の死者も出す事なく勝利した。
勝因は、明らかだ。敵が小さめだった事。此方の方がレベルが高かった事。相手が人型では無かった事。
もし人型だったら士気が低下して死者が出ていただろう。
『……魔物の大軍を発見』
『もう直ぐ其処まで来てるよ!』
外壁の上にいる二人からチャットが来た。
どうやら休んでいる時間は無いらしい。
即座に重傷者を撤退させ治療する。軽傷者には悪いが治療している暇は無いのでそのまま次の相手と戦ってもらう。
「ハイレベルプレイヤーは前線へ移ってください。遠距離部隊は戦闘準備。これより私は前線に出ます、それぞれの司令官はそれぞれの部隊を指揮してください」
さて、第二ラウンドだ。
「行くよ、ウルル」
「ウォン!」
「『召喚……』」




