第11話 7層攻略
第三位階中位
迷宮の侵略は敵勢因子を撃滅する事でより早く進める事が出来る様になる。
迷宮の力を削ぎ落とすには迷宮の魔物を狩るのが手っ取り早い方法なのだ。
と言う訳で、準備期間に一日を掛け、迷宮の侵略率が20%になった所で、攻勢を仕掛ける事にした。
◇
ドール LV7
ドール LV?
ゴーレム LV1
妖狐火 LV5
ドールLV7が5体。ドールLV?が15体。ゴーレムLV1が30体。妖狐火LV5が3体。僕が1人。
これがこの階層で用意出来る勢力の限界である。
敵ゴーレムのレベルは5〜7と高いので、レベル1のゴーレムには然程期待していない。
一応ゴーレムの大きな体に、全体を埋め尽くす様に硬化の魔法を刻んであるので、防御力だけは高めだ。
素材の質やレベルから刻める魔法回路はかなり限定されるので、あくまでも気休め程度の効果しかないが。
指揮スキルがあるので追加で3パーティー、合計で24+1人とレギオンを組む事が出来る様になっている。
ドール20体と妖狐火3体でレギオンを組み、準備を終えた。
早速殲滅を開始する。
作戦は極簡単。
ゴーレム3体、ドール2体の小隊を10個編成し、侵略核から然程離れていない通路に配置する。
第7層中から侵略核へと侵攻してくるゴーレム達を、数が然程集まらない内に殲滅する。
妖狐火を侵略核周辺に巡回させ、ゴーレム達が苦戦している場所があれば助けに入る。
僕はコアの場所で待機する。
一応コア周辺は既にコアの支配下にあるので魔物が発生する事は無いだろうが、念の為僕はコアの近くで待機する事にした。
怪我人は自力で僕の元へ帰って来て欲しい。
それじゃあ早速——
「——状況開始っ!」
僕の声と同時に、コアへ迫って来ていた無数のゴーレムへと猛攻撃が始まった。
◇
《レベルが上がりました》
「レベル、10に、なた……」
作戦開始からおよそ半日。
昼食のリンゴを食べ終え、更に時間が経った頃。
ようやくレベルが上がった。
あまりに退屈な所為か声にも元気が無いが、何もしていなかった訳では無い。
——侵略核の支配権強奪を手伝っていたのだ。
やる事は至って簡単。
迷宮の魔力を奪い、住居核の魔力に書き換える。
パフィ子達が天帝竜にしたのと全く同じ事をしただけだ。
それ以外だと、支配範囲に入った傀儡兵達を遠隔で回復させたり、使用済みスキル結晶である魔水晶に魔力を補給したり、錬金術のレベル上げをしたりと忙しかった。
全て片手間で出来る程度の事だったが……。
ともあれ、現在の侵略率は33%。
このまま行けばあと3日でこの階層を支配出来る計算になる。
退路を確保出来れば、後は進むのみ。
幸い時間なら幾らでもあるので、じっくり侵略して行こう。
◇
状況開始から3日が経過し、4日目の朝になった。
第7層の支配は3日目の昼に無事完了し、休憩も兼ねて7層の整備を行ったのである。
とは言え、大きな改変を行うには、住居核と侵略核の接続を強固にする、つまりは途中の階層を全て支配しなければならない。
実際にやった事と言えば、足場や壁を整備して洞窟から坑道に変えたり、水晶の光を少し強くした程度。
DPの総量を見る事が出来ない上、何処までの事が出来るのかも分からないので、大きな改造を行うのはこの迷宮を完全に支配してからにしようと思う。
また、この3日間で第4層の支配も完了していた。
此方は既に50%を越えた時点で迷宮の整備がなされていた様なので、特に手を加えてはいない。
取り敢えずはネズミくん達が発生しない様に設定し、ドロップ品を回収しておいた。
ドール達には、5体を残して10体は5層の攻略へ進む様に命令した。
その際に、ドールの1体から侵略核を1つ貰った。
どうやら支配完了した侵略核なら新しい侵略核を作成出来るらしい。
消耗が多く、そう大量に作れる様な物でも無い様だが、取り敢えず1個あれば十分だ。
7層にいたドール達は、同じく5体残し、10体は忌むべき6層の攻略に向かわせた。
ゴーレム達も同様に6層へ放つ。
鈍重なゴーレム達では奴等を仕留めるのは困難だろうが、物理的な壁として奴等の進行を阻害すれば、ドール達の負担も大きく減る事だろう。
そんな訳で、僕等は第8層へと進む。
現在の戦力は、レベル10のドールが5体にレベル7の妖狐火が3体。そして僕のレベルは14。
スキルは、錬金術が12へ上がり『即席生命』の魔法を取得可能になった。
必要ポイントは15Pであり、今のスキルポイントは14P。従魔術の方が先に欲しいので、此処は我慢である。
ドール達は、ただレベル10に上がっただけでなく、錬金術の合成を用いて木材の質を大きく向上させておいた。
魔力を湯水の様に使って強化された体には、更に強力な属性耐性と腕力を増加する機構を刻んである。
これで武器に体を振られる心配は無くなった。
残念ながら手持ちの薪はもう無くなってしまったので、早急に木材を補充する必要があるだろう。




