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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第?章 Another Chronicle 第一節 叛逆の追憶記

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第10話 寝てない……事もない

第三位階中位

 



《レベルが上がりました》




「ぅにゅぅ……寝てない……んん?」



 突然の音に驚いて瞼を持ち上げると、15体のドール達が大きな土の人型複数と戦っているのが目に入った。



「? うぅ……!」



 そうと認識した途端、頭に鈍い痛みが発生する。


 まるで何か硬いもので頭をぶん殴られたかの様な頭痛に、頭部を両手で押さえて唸り声を上げる。



 僕が気を失う前に一体何が起きたと言うのか。



 兎に角これは不味い、一度離脱しよう。



 痛みに耐えながら周囲を見渡し、差し迫った危機が無いのを確認してから、僕は離脱を選択した。






 思い出した。


 いや、正確には思い出してしまったと言うべきか?



 そう、僕は気絶する前——




 ——ビックコックローチの群れと戦っていたのだ。




 思い出してみれば簡単な話だ。


 己の精神に自ら攻撃を加えて認識力を低下させると言う、甚だ無茶苦茶な事を仕出かしていた訳である。


 銀の力の保護があって取り乱す物が、銀の保護無しでは最早現実を受け入れられない程の物になっている様だ。

 幸いにして無茶をすれば致命的弱点と言う程の物では無いが、明確な弱点である事は間違いない。


 克服する為にも、レベルを安全圏まで上げてから再度あの階層を訪れる必要があるだろう。



 1つ気になるのは、意識が曖昧な時に現れた謎の情報。

 考えられる事は3つくらいある。


 僕の中にある金や銀の力が記憶していたか、僕の前世が記憶していたか、或いは鑑定時に能力が情報源へアクセスした際に、普段は見られない分の情報まで閲覧する事が出来てしまったか。


 どうにかしてそれをコントロール出来る様になれば、『情報』と言う強力な武器をいつでも使える様になるんだが……あまり試したくは無い。



 取り敢えず、頭痛の原因は理解した。


 おそらく道半ばで力尽きた僕をドール達が運んでくれたのだろう。



 次は今の状態だが……最後に見た場所は、おそらく第7層の侵略核(インベードコア)がある十字路。

 敵はゴーレムだ。


 武装ドールとゴーレムの戦いは、どちらかといえばドール優勢だった様に思う。


 個体の戦力ではドールが優っており、通路の幅から見て一度に接敵する数はドール4体に対してゴーレム3体。

 ただし、ゴーレムは尽きる事なく迷宮から送られており、ドール達も少しずつ傷を増やしている。


 敵の勢いがこのまま続けば、やがてはドール達の方が力尽きるだろう。


 即ち、『差し迫った危機は無いが放置は出来ない』と言う情勢だ。

 ドールの応援を要請するか、ドールに有利な地形を整えるか、または僕がしばらく防衛に参加する必要がある。


 幸いにしてあちらの僕でも状況を打開する事は可能なので、焦る必要は無い。



 僕自身の現在のスペックも確認しておいた。



ユキ LV8


スキルポイント8P


スキル

錬金術LV5

指揮LV1

幸運LV1


etc.



 レベルはコックローチの大群を狩って6上がり8へ。


 得られたスキルポイントは、此方の僕と違って1レベル毎に1P。

 クエスト報酬の1Pと合わせてたったの8Pである。


 従魔術は20Pなので、あと12レベル上げなければならない。


 残魔力はおおよそ2割と少ないので、侵略核(インベードコア)から補給してしまおう。



 取り敢えずの確認とやるべき行動は決まったので、後は少し休憩してからゲームを再開しよう。





 早めの夕食を摂り、空腹ゲージ回復の為に夕食を食べ、気絶していた為に遅くなった夕食を済ませた。

 休憩はしっかりとったので、多少は気力も回復して来たが、体に残る倦怠感は取れていない。


 それでも状況は止まってくれないので、僕も動かざるを得ないのだ。



「だるるいるいるい」



 つい桜庭姉妹やアヤの様に変な自作ソングを口ずさんでいるが、そうでもしないと気怠過ぎてやってられない。


 幸いやる事と言えばそう難しくもない。

 錬金術でドールを補修したり、ゴーレムのドロップアイテムを回収しているだけ。


 もう少し回復するまではこのルーチンワークを続けて行こう。



 この階層の侵略率は8%。


 僕がコアから魔力を奪っているので、侵略スピードはその分遅くなっているだろうが、せめて30%くらいまでは侵略を進めておきたい。

 50%以上まで侵略出来れば、第7層を改装出来るだろう。


 また、70〜80%まで支配権を奪えば、既に行った事のある階層のコアがある場所まで転移する事が可能になる。

 それには住居核(ホームコア)も含まれるので、あわよくば80%まで侵略してしまいたい。






《レベルが上がりました》




「……くちっ……ん?」



 気がつくと朝だった。


 どうやら疲労と単調作業にやられてしまったらしい。



 周りでは未だにドールとゴーレムの戦いが続いており、大量のドロップ品が落ちていた。

 取り敢えずドロップ品を回収し、ドール達を修復してから侵略核(インベードコア)の確認を行う。



 侵略率11%。


 一晩でおおよそ3%と言う事は、一日でおおよそ10%。

 つまり第7層の侵略が始まったのは僕がゲームを開始した前日と言う事だ。


 それはつまり、迷宮の侵略はドール達だけでも出来ると言う事を表している。

 このまま放置すれば上層から応援も来るだろうし、完全放置しても侵略は進むのだろう。


 ともあれ、一晩寝て体力も回復した。今日も気合いを入れて行こ——



 ——くきゅるるぅ。



「……朝食が先か」




 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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