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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第?章 Another Chronicle 第一節 叛逆の追憶記

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第7話 テテテッと駆ける

第三位階中位

 



 穏やかな気候の生産階層を抜けた先は、薄暗い洞窟になっていた。


 暗い通路に明るさを与えているのは、壁際に生えている結晶。


 これだけだと戦闘に支障が出る程の暗さだが、幸いにして僕にはミーニュファノンの暗視スキルがある。

 それにドールはそもそも魔力で周りの動きを感知しているので、光を必要としない。


 環境的不利は、精々僕がくしゃみをするくらいのものだ。


 地図スキルもあるので取り敢えずは適当に真っ直ぐ進んでみよう。





 綺麗に均された坑道の様な道を進む事しばらく、僕の気配察知が敵の接近を感知した。


 現れた魔物は——



ビックマウス LV2



 ——ネズミさんである。



 ネズミさんはテテテッと此方へ走って来た。


 それを前衛の槍使いが迎撃する。

 しかし、突き出された槍は空を切り、ネズミさんはそのまま前衛の足に噛り付いた。



 ……今の……外すんだ。

 いやまぁ、ドールのコアは初期設定。戦闘経験も無いし、こんな物だろう。



 足鎧をガジガジするネズミさんへ向けて、剣持ちが剣を振り下ろす。

 しかし……ネズミさんへ向けられた攻撃は剣だけではなかった。


 槍持ちがネズミさんへ大盾による攻撃を図り、剣持ちが振るった剣は木製の大盾に深々と突き刺さる。


 ネズミさんの首付近へ振り下ろされていた大盾の一撃は、剣とぶつかった事で多いに狙いを外し、ネズミさんの胴体へと直撃した。



「——ギュッ」



 狙いが外れる代わりに威力が増加しているその攻撃は、ネズミさんの背骨をへし折り内臓へ痛打を与えたらしい。

 しかし、口から血を吐いたネズミさんは、ビクビクと痙攣しているものの、まだ死んではいない様だ。



 ……連携も全く出来ない、か。

 まぁ、実戦を積み重ねて行けば直ぐに上達するだろう。


 どうせ時間なら幾らでもある。ゆっくり行こう。



 一度ネズミから離れる様に伝えると、大剣持ちに指示を出し、トドメを刺させた。




《【鍛錬(トレーニング)クエスト】『初戦闘』をクリアしました》



鍛錬(トレーニング)クエスト】

『初戦闘』



参加条件

・戦闘を行う



達成条件

・戦闘を終了する



失敗条件

・死亡する



達成報酬

・スキルポイント1P



エクストラ評価報酬

不戦勝

無傷

・スキル『指揮』

・スキル『幸運』



 ネズミは死ぬとドロップ品を残して消滅した。



 今回のドロップは、大鼠の肉×1。

 部位はモモで、大きさは鶏の手羽先よりも少し大きいくらい。


 迷宮産の、それもドロップで出た物なので、細菌などの心配は無い。

 食糧として回収しておく。



 取り敢えず一戦してみたが、この程度ならさして気を張る必要も無いだろう。


 クエスト報酬で新しくスキルも得られたし、この調子でどんどん進もう。



 大盾と足鎧を薪で修復し、迷宮攻略を再開した。





ドール LV?



 迷宮を進む事しばらく、大鼠を3匹程狩った所で、ドールに遭遇した。

 彼は鼠に足をガジガジされた形跡があるので、敵では無い。


 どうやら、この階層の敵を掃討している様だった。


 取り敢えず薪で足を修復してやり、剣の錆びを錬成で落としてあげた。

 錬金術のレベルが低いので消費魔力は多いが、幸い迷宮には魔力が満ちているので、常に魔力吸収を発動していれば直ぐに回復する。


 おまけで足鎧を作って装着させ、彼とは此処で別れた。


 手を振って見送るドールに手を振り返し、更にしばらく進むと、今度は地面に落ちている大鼠の尻尾を発見した。

 先程のドール君が倒したネズミのドロップ品だろう。


 折角なので回収しておく。





 ネズミを狩り、時折落ちている様々なネズミ素材を拾いつつ進む事しばらく。


 ドールとネズミが戦闘している所に遭遇した。


 ドールの数は5体であり、ネズミの数は10匹程。

 その周りには無数のドロップ品が転がっており、此処で何度も戦闘が繰り広げられていた事が分かる。


 ドール達は上手く得物を使い熟し、ネズミ達を次々と屠っているので、手助けの必要は無さそうだ。



侵略核(インベードコア) 品質? レア度? 耐久力?

備考:迷宮を侵略する核。侵略中。



 どうやら、迷宮から支配権を奪う途中の様だ。



 暫く後、戦闘は恙無く終了し、早速とばかりに侵略核(インベードコア)を調べてみた。


 コアは触れると淡い光を纏い、メニューが開かれる。


 それによると、どうやらこの階層の侵略率は90%を越えている様だ。

 これならば、もう暫く放置すればこの階層を完全支配出来るだろう。



 侵略核(インベードコア)住居核(ホームコア)の子機であり、出来る事は結構多い。


 差し当たってコアから魔力を引き出し、防衛用のドール達に木製の全身鎧を用意したり、武器の錆びを落としたりしておいた。

 あまり内蔵魔力を使い過ぎると、迷宮との支配権の奪い合いに支障が出るかもしれないので、取るのは控えめにしておく。



 子機からは該当階層の地図情報を閲覧する事が可能だった。


 迷宮内図には赤点と青点があり、時折出現する赤点が大鼠、徘徊している青点がドールである。

 ざっと見た所この階層には合計で15体のドールがいる事が分かった。


 敵の数も少なく、発生する赤点の殆どは侵略核(インベードコア)か近場の青点(てき)目指して進んでいる。

 少なくともこの階層には危険な予兆は無い様だ。


 地図が更新され、次の階層への入り口も分かったので、さっさと進む事にする。





 程無くして、迷宮第4層を踏破した。



 道中何度か大鼠と戦い、ドール達が多少の傷を負いつつも、余裕を持って勝利を収めて来た。


 結局レベルが上がったのは、積極的にトドメを刺させた大剣持ちの1体だけ。

 彼は重い武器に体を振られているので、早くレベルを上げて腕力を上げなければならない。

 今後もトドメは彼に任せよう。


 また、レベルアップスピードの遅さから、システムの神による効率的な経験値取得の加護がこの体には無いと言う事も推測出来る。

 この事や、遊技神のゲームオーバーと言う言葉から考えて、死んだら死に戻りもしないだろう。


 なるべく慎重にレベリングをする必要がある。



 第4層のドロップ品は、各種大鼠の可食部と、尻尾、骨、門歯、などの使い道が少ない物。

 それから、物凄く小さくて純度の低い魔石が幾つか。


 魔石は錬金術を使えば純度を上げる事が出来るし、今のレベルでも魔水晶までなら作成出来るので、数が欲しい所だ。



 軽く確認を終えたので、第5層に入るとしよう。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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