第41話 白の騒乱 九 合唱中
第六位階上位
パフィニョンクイーンを捕獲し続ける事数十分。
フブキの体だと、空を飛ぶ事も出来ないし闇に潜る事も出来ないので、秘密裏に行動するのは隠蔽スキル頼りだった。
しかしそれも無事終わり、今僕の周りにはプチかわいいパフィ子が10匹浮遊している状態だ。
つまり、東方面の情報は僕の支配下にあると言っても過言では無い。
そんな訳で、設置した10の伝達体からアーククイーンへ向けて同時に情報を送信した。
内容は、異常無しが4件、順調に侵略中が4件、強力な外敵が出現を2件だ。
今は、割り出した地点へと移動している所。
僕の偽情報によって、アーククイーンから伝達された対外敵用の膨大な量の魔力は、途中で僕が掠め取って美味しく頂いておく。
パフィニョン討伐に使わなかったら大地に還元しないとね。
◇
パフィニョン・アーククイーン LV148
アーククイーンを発見、捕獲した。
子供みたいにいやいやとするちょっと大きいパフィ子を調教——じゃなかった……お話しして快く協力して貰う事になった。
これにて、東方面のパフィニョンを完全掌握した事になる。
アーククイーンの代わりに大きめな伝達体を設置し、パフィニョンの侵食スピードを低下させておいた。
後始末は全てが終わった後にやるとしよう。
次の目的地は、山岳方面。
西方面のパフィニョンは、僕の配下達が順調に撃破しており、今は既に4体のクイーンを捕獲している様だ。
どうやって捕まえているのか見てみたら、ザッハーク君が魔力で透明な球体を作り、宙に舞うその球に閉じ込めていた。
公都方面のパフィニョンは、どうやらかなり奮戦している誰かが森の中にいる様で、其処と公都に力を注いでおり、侵食スピードはかなり遅くなっている。
東方面から送られていた魔力を止めたので、直に魔力切れで戦えなくなるだろう。
そして、東方面のパフィ子達はというと——
「ヒュフー」「ハュー」「ヒューィ」「フハヒューィ」「ヒュヒュファー」「ヒュフォー」「ハヒォー」「ハハッフ」「フッフハヘ」「ィーォー」「ォヒヒィー」
——合唱していた。
10匹の孫パフィ子が腕を絡め、空中でおしくらまんじゅうをする様に集まって、1匹の子パフィ子がその中心で進行方向へ顔を向けている。
大方、言葉の練習をしているのだろう。
手を絡めているのは、経験を伝達しているからだ。
最初の内は、ヒューヒューと風切り音しかしなかったのに、今は促音まで出せる様になっている。
そんな、謎の楽器と化した彼女らの歌声を聞きつつ、僕は次のクイーンを目指すのだった。




