第30話 白の騒乱 五 ユキのお願い
第六位階上位
メニューを開くと、クランやダンジョンと同じ様に追加された項目、クエストオーダーを選択する。
現れた項目は5つ。
クエスト名。参加条件指定。達成条件指定。失敗条件指定。達成報酬指定。
もう直ぐ昼食を摂り終えたプレイヤー部隊が迷宮に入って来るので、実験がてらクエストを発行してみよう。
内容を設定する。
《
【】
『最初の挑戦者達』
参加条件
・迷宮『リスティア』に入る事
達成条件
・迷宮『リスティア』に入る事
失敗条件
・特に無し
達成報酬
参加者報酬
・道具『上級ポーション』
・道具『種火の魔法符』
・道具『水放の魔法符』
・道具『風打の魔法符』
・道具『土塊の魔法符』
・道具『治療の魔法符』
》
迷宮の名前は、リスティアと言う物にした。
各種設定を終え、報酬には余り気味の上級ポーションとお手製の魔法符を送る事にした。
魔法符の紙は、魔力でページが増える、爺様から貰ったメモ帳を使用した。
この紙なら、上級下位までの魔法を使用する事が出来るだろう。
……コスパを考えると、最下級魔法を使うなら実は紙よりも石の方が良いのだ。
魔力を帯びた石を、一般的に魔石と呼ぶ。
魔物の魔石と違う点は、魔力の質と魂魄に込められた力の質だ。
魔物の魔石には、魔物の力の残滓が染み付いている。
魔力の質は、魔石の主が持つ魔力そのもので、その魂魄は言うなれば雑味が酷い。
対するただの魔石は、魔力の質は土地や環境などによって変わるが、強い魂魄の影響が無いので、魔力が純粋で使い易い。
そんな魔石は、ある所には山程ある。
王都近くの魔石場は、古の遺構、インヴェルノの地下だ。
今はまだ染み付いた不浄の残滓があるが、地下墓地の壁や床は全て魔石に変化している。
土地柄地下墓地には膨大な魔力が流れ込んでいるので、其処に石を放置すれば直ぐに魔石になる筈だ。
実に良い土地を貰った。流石僕。
それ以外だと、地脈が通っている鉱山の奥や、地底湖の底などにもあると思われる。
魔石は、込められた魔力を属性変化させれば色と名前が変わる。
火属性の魔石は赤色で、火石と呼ぶ。風は緑で風石。水は青で水石。土は黄で土石だ。
この属性変化した石を使えば、それぞれの属性魔法を中級まで込める事が出来る。
魔典のページを増やすのと、石を魔石に変えて属性変化させるのだと、後者の方が前者の十分の一以下の魔力で作成出来る。
魔典の紙で下級魔法を描くと、レアアイテムの無駄使いなのだ。
と言う訳で、次の報酬からは魔法符ではなく魔法石を使う事にする。
ここまで設定し終えると、新たに2つの項目が現れた。
事前通知指定とオーダーの2つだ。
どうやら、事前通知するかしないかを選べるらしい。
試しに事前通知指定を確認すると、事前通知時刻指定、事前公表報酬指定、備考内容、開始時間指定、出現魔物開示設定など、色々な項目が出現した。
まぁ、事前通知は取り敢えずしないので、これにて設定は完了である。
オーダーを選ぶ。
《
【迷宮クエスト】
『最初の挑戦者達』
参加条件
・迷宮『リスティア』に入る事
達成条件
・迷宮『リスティア』に入る事
失敗条件
・特に無し
達成報酬
参加者報酬
・魔力:貨幣10,000
・防具『マナシールブレス』
・道具『上級ポーション』
・道具『種火の魔法符』
・道具『水放の魔法符』
・道具『風打の魔法符』
・道具『土塊の魔法符』
・道具『治療の魔法符』
参加者貢献度ランダム報酬
貢献度100%
・防具『マナシールリング』
・道具『オートマップ』×10
》
《【迷宮クエスト】『最初の挑戦者達』を発行しますか?》
……何やら報酬が追加されているのだが、取り敢えずYES。
《【迷宮クエスト】『最初の挑戦者達』が発行されました》
うむ、これで他のプレイヤーを人知れず支援する事が出来るね。
報酬に追加されているアイテムなどは、システムの神かそれに準じる存在が、これ幸いと報酬を追加したのだろう。
……僕が参加出来ないから…………と考えるのは自惚れだろうか?
ともあれ、良い感じにクエストを発行出来たので、追加で各エリアのステージクリア後にクエスト報酬を付けてしまおう。
報酬は、上級ポーションと下級魔法の魔法石。
下級魔法とは言え、小火弾や殴風 、水流 、投石などの魔法が予備動作無しで発動するのはかなり強い。……筈。
少なくともレベル30以下の人間相手ならば、急所である顔に当てれば魔法によっては即死の可能性すらある。
レベル30以降は物理的限界を少々越えて来るので、人間なら早々死にはしないだろう。
……まぁ、それが僕くらいの子供なら、投石が首とかに当たればポッキリ逝ってしまう事もあるかもしれないが。
……ちなみに僕に投石が当たった場合は、部位が何処であれ石は粉々に砕け散る。目に当たっても砕けるだろう。
全ての設定を終えた所で、フユキの方で何か動きがあったらしい。
ユキのお願い
《受ける/受けない》




