第9話 スキルの検証
間違えて完結するボタンを押してしまった模様。
お詫び
第三位階上位
先ずは今検証出来ないスキルを除外する……。
各種耐性スキルは説明文を読むと、『現象ないし属性魔法に耐性を得る物』の様だが、レベルも低いので大きく期待する事は出来ないだろう。
それに、地下水路を主な活動場所にしている僕は……いや、この言い方はちょっと日陰者みたいだな……地下水路を主な狩り場としている僕は悪臭耐性の利便性を良く理解している。
嗅覚とその他の感覚と言う違いはあれど、概ね同じ様な能力であると考えて間違いないだろう。
よって耐性系スキルの検証は不要。火に手を突っ込む様な真似はしない。
続いて、一部のパッシブスキル、幸運や親愛、気配察知や夜目なんかは、スキルレベルを上げて行くうちにその恩恵に気付く事もあるのだろう。
これらは随時上げて行くとして、今現在の時点で検証は不要と判断する。
つまり、今調べるべきスキルは
『結晶大王蟹の御霊』『召喚術』『錬金術』『従魔術』『精霊召喚』『精霊使役』。この6つだ。
他に確認すべきスキルは『念話・特殊』『契約・特殊』『堅殻』『再生』『金剛力』。特殊と言う事は特殊ではない方もあるのだろう。
堅殻、再生、金剛力、は一文に『大きく向上する』と表記されていたので、上位のスキルと言う事ではなかろうか?
まぁ、スキル取得で確認すればすぐに済む事であるが、とりあえずこれは後にしておこう。
「さて、カルキノスプラスパワー」
善は急げと流れる様に効果発動の呪文を唱えると、魔力が変質したのが分かった。
右手に斬属性の魔力が、左手に打属性の魔力が、そして全身に防御属性魔力の一つ硬属性魔力が満ちていた。
魔力の消耗スピードも尋常ではない。もって後……10秒くらい?
「っ!」
僕はそうと理解した瞬間に、左手で崩れ掛けの石壁を殴りつけ、右手で錆びた鉄柵の上部を薙いだ。
カルキノスプラスパワーは、解除する。と念じるだけで解除出来た。発動も同じく念じると出来るだろう。
あの巨大蟹の力を得る事が出来ると言うのは流石な物で、崩れ掛けの石壁はバラバラに砕け、破片は散弾となって飛び散り奥にあった堅牢そうな家の石壁をぶち壊した。
幸い崩落はしていない、近くにいた猫が飛び上がったが怪我はしていない様子。
鉄柵は僕が手刀で払った所が綺麗に切り取られていた、断面は滑らかで内部のまだ錆びていない深部が陽光を反射してキラキラと輝いている。
大した威力だ。今の僕の能力だと、斬属性や硬属性なんかの特殊な属性魔力は、ほんの少ししか練り上げる事が出来ない。
それこそ、浜辺でカニの手に斬属性が混じっているのを見て驚愕したレベルなのだ。
故にこそ、この能力は解明する必要があるだろう。
単純に魔力を流し込んで強化するよりも、圧倒的に効率が良いこの技を物にする事が出来れば、今後の攻略の大きな助けになる事だろう。
パッと見える問題点は、魔力量の少なさ。
魔力を増量するスキルが取得可能だった筈なので、余裕があれば取得しよう。
後はレベルを上げたり、普段の魔力操作トレーニングで保持出来る魔力量を増強して……やる事は普段とあまり変わらないか。
次は精霊召喚と使役だ。
精霊召喚の方は特に出来る事がない様なのだが、これはおそらく精霊使役で精霊を使役していると自然とレベルが上がって行き、やがて精霊を召喚出来る様になるとかそう言う事だろう。所謂セットスキルと言う物だ。
そして、周囲には精霊がいない。
検証するなら精霊が居る場所に行く必要がある。よって検証するには妖精の森に行くか、地底湖に行くかのどちらかだ。
精霊系のスキルの検証が出来ないので、従魔術の能力、命令を確認する。
「ウルル、命令、おて」
「ウォン」
「ウルル、命令、おかわり」
「ウォン」
「ウルル、命令、飛んで」
「ウォン!?」
「ウルル、命令を聞かないで、命令、おて」
「クゥーン」
「ふむ」
軽くやって見て分かった事は3つ。
命令は使用する度に魔力を消費する。
命令をしても出来ない事は出来ない
命令には逆らう事が出来る
以上の3点だ。
「よしよしよーし」
「ハッハッ、クゥーン」
「命令羽ばたいて」
「ウォン!?」
さて、次に行こうか。
次は召喚術だ、召喚術の新しい能力は固有召喚と魔法陣展開。
固有召喚を選択してみる。
固有召喚
魔物を召喚する。強さは練度、魔力量による。
召喚可能
・プチゴーレムLV1
・ファイアエレメントLV1
・ウォーターエレメントLV1
・ウィンドエレメントLV1
・アースエレメントLV1
5種類の魔物を召喚出来るらしい、気になるのはレベル1と言う表記か。
とりあえず召喚してみよう。
「召喚プチゴーレム」
呪文を唱えると、多量の魔力が消費され、ウルルの時とは違う魔法陣が展開し光の中からプチゴーレムが現れた。
ゴーレムさんとは違って動き出す事もせず、じっとしている。
プチゴーレム・サモン LV1 状態:
ぬ? プチゴーレム・サモン? ……つまりただのプチゴーレムではないと言う事か。
◇
色々と検証してみて分かった事は……このプチゴーレム、自我がない。
ゴーレムさんは命令しないでもデカスラさんの中を泳ごうとジタバタしていたが、このプチゴーレムは水に沈めても命令されるまで動かず、やりたい事をする様に命令しても微動だにしない。
ウルルに好きにやれと命令したら襲い掛かられてベロンベロン舐められたので、命令が発動していない訳ではない。
つまり、このプチゴーレムは器だけの存在。
使い道は精々数合わせか肉壁か……まぁ良いだろう、使える物は使う。
魔法陣展開
召喚に必要な魔法陣を取得する。
・初級傀儡召喚の魔法陣
・初級魔粘液体召喚の魔法陣 5P
・初級獣召喚の魔法陣 5P
・初級精霊召喚の魔法陣
どうやら、この能力のおかげで固有召喚でプチゴーレムやエレメント系を召喚出来る様だ。
なぜ、この4種類なのかは、おそらく爺様が兎とスライムとプチゴーレムを錬金術で作り、それを僕が見ていた事が理由ではなかろうか。
精霊の魔法陣に関しては、精霊系のスキルが影響している物と思われる。
さて、最後にお待ちかねの錬金術である、何が出来るのやら。楽しみだね。




