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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第八節 鍛錬島の攻略

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第28話 不浄の凶魔 四 彼岸の夢

※230万PV達成

※蓄積情報破損につき、更新低下の予報。


第六位階中位

 



 金の月は膨大な魔力を大地に振り撒いている。


 魔力の流れを見れば、その多くを女王が吸収しているのが良く分かる。



「む……」



 唐突に、辺りに渇いた音が鳴り響いた。


 見ると、女王が僕へ向かって拍手している。



「見事です、異界の戦士よ」



 凛とした良く通る声。


 此方を見上げる女王からは、敵意を感じない。



「如何に金月が輝こうとも、積み上げた幾千の月日を瞬く間に破壊し尽くした貴女に、(わたくし)が勝つ事は出来ないでしょう」



 後ろ向きな発言をする割りには、彼女の魔力はぐんぐん高まって行っている。


 それも、今までの比ではない程に。



「……しかし、(わたくし)とて、かの御仁に並ぶ凶魔四皇に数えられる身——」



 膨大な魔力は唸りを上げて——



「——無抵抗にやられる気はありません!」



 ——死の激流は放たれた。



「っ!? ぐ……うぅ……!」



 あらゆる攻撃に対処するべく身構えていた僕は、あまりに唐突な魂への直接攻撃をまとも(・・・)に食らってしまった。


 死神と同じ、死の具現とも言える様なつき詰められた死属性の仙術。


 意思の刃と形容するに相応しいそれは、僕の油断しきった魔法防御を容易く貫き、魂に突き立てられた。





 世界がグワングワンと揺れている。



 耳鳴りの様な轟音が響いている。




 明滅する視界の中で、指先が痙攣したかの様に揺れているのが見えた。




 肉体と魂が分離するかの様な不自然且つ不快な感覚を覚えた、次の瞬間——



「っ?」



 ——小さな虹色の玉が現れた。



 見覚えのあるそれは、さも当然の様に僕の中に飛び込み、混ざり合う。


 謎の虹色の魔力が、僕の魂に突き立てられた死の概念を押し出し、拮抗した。



 何と無く、今の状況を理解する。


 これを見ているのは視界では無く、五感の内のどれでもない。

 所謂(いわゆる)所の第六感ですら無い(・・・・・)


 魔力を感じる感覚機能。


 名付けるなら『魔覚センス・オブ・アルカナ』。



 以前死神と戦った際に魂だけで行動したが、あの時の状況は所謂(いわゆる)『死んだ事に気付いていない幽霊』の状態だったのだろう。


 夢の星珠(ドリームスフィア)のおかげで余裕があるから分かったが、女王の死属性は死神の物と比べるとやや弱い。

 力を数字で表すと、魔力が1、属性魔力が2、仙術が3、女王が使っている力は4、死神の物はそれが更に極まった5かその上だろう。


 夢の星珠(ドリームスフィア)が放つ虹色の光は力的には4だが……それが何の概念を極めた物なのか分からない。


 道具の名前に『夢』と入っていなければ、それが何なのか分からなかっただろう。

 そして……名前に『夢』と入っていてもそれが何なのか分からない。



 とりあえず、すんごい強力な夢のパワーで死の概念を跳ね除けていると言うメルヘンな状況は理解した。


 どちらの力量も同じくらいだが、女王は事前に僕との戦いで消耗していた。

 このまま放っておいても夢の星珠(ドリームスフィア)が勝つだろう。


 しかし……今の僕には余裕がある。僕の為に戦っている相手を無駄に頑張らせるのは本意では無い。



『……悪いね、僕はもう大丈夫だ』



 伝えた意思は僕の中で波紋の様に広がり、返す様に喜びの意思が伝播した。

 混ざり切っていなかった最後の意思が溶け、僕の中へ浸透する。



 ……ありがとう。



 意識は現実へシフトする。






「くっ……なぜっ……!」



 閉じていた瞼を持ち上げると見えて来たのは、苦悶の表情で此方を睨む美女の顔。


 僕の身体には蛇の様な形をした黒い魔力が絡み付き、締め上げ牙を剥いている。

 しかし、死の蛇の牙は僕から漏れ出る虹色の魔力によって遮られ、僕に届いていない。



「『蛇神(アポピス)の死毒』は確かに届いた筈なのにっ……!」



 届いてはいたさ。ただ心強い味方がいただけで。



 ……終わりにしようか。



 僕はもう一度目を瞑り、魔覚で世界を見回す。


 死属性で構成された黒い蛇は、周囲に死属性の黒い霧を振りまいている。

 牙は高密度だが、他は仙術であれば案外簡単に破壊出来そうだ。


 意識を集中させ——



「はっ!!」



 ——気合い一閃!



 迸る斬属性の魔力は、死の蛇をバラバラに切り刻み、弾き飛ばした。



「くっ!?」



 魔力の波動を受けてよろめいた女王に、瞬きの一瞬で近付くと、体を支え、同時に首へ鎌を添える。



「……私の……負けですか……」



 静かにそう呟いた女王。



「そうだね、僕の勝ちだ」



 僕の言葉に女王は口元へ笑みを浮かべそっと目を瞑り——



「……見事です。銀の巫女よ」



 ——黒い粒子となって消え去った。



《【運命(ディスティニー)クエスト】『凶魔四皇:夜の女王』をクリアしました》



運命(ディスティニー)クエスト】

『凶魔四皇:夜の女王』



参加条件

・夜の女王を討伐する



達成条件

・夜の女王を討伐する



失敗条件

・無し



達成報酬


参加者報酬

・スキルポイント5P



参加者貢献度ランダム報酬

貢献度100%

・武器『死の宝珠(デスオーブ)

・防具『悠久の包帯』

・道具『太陽の大三角(ピラミッド)

・道具『月の大三角(ピラミッド)

・スキル結晶『不死者創造(クリエイトアンデット)

・スキル結晶『即死耐性』×5



エクストラ評価報酬

金月が輝く夜

死克の体現者

ダンジョンマスター

・スキルポイント15P

・道具『異界迷宮・金月の大砂漠:引換券』




 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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