第12話 迷宮のシステムを確認しよう
第六位階中位
魔物生成の欄を選択すると、出てきた項目は2つ。
生成と無限生成。
取り敢えず生成を選択する。
・鳥獣
・水棲
・昆虫
・植物
・傀儡
・不死
・精霊
・龍竜
新たに出て来たのは、魔物の種類別の項目と検索機能。
試しに鳥獣を選択すると、大量の魔物や動物の名前が表示された。名前の横には生成に必要なDPの量が書かれている。
ソート機能で安い順に並べると、一番上に来たのはネズミだ。
レッサープチラットとレッサープチマウスの《幼体》と言うのが、3DPで並んでいた。
DPは通貨魔力の3倍程の濃度で作られているので、通貨魔力でいうと10Pである。
詳細鑑定スキルのおかげでネズミ達の詳細情報を見る事が出来た。
それによると、ラットは僅かに細菌や病原菌に耐性があり、体が大きく生命力が高い。
マウスは何も無く小さい代わりに、魂魄の空き容量が大きい。詰まり、カスタマイズしやすい様だ。
それらの他に、レッサープチスクイラル《幼体》やレッサープチヘッジホッグ《幼体》、レッサープチラビット《幼体》、レッサープチスパロー《幼体》などが並び、次第にレッサーが無くなってプチ〜《幼体》などが見え始めた。
うむ、取り敢えず《幼体》は全て除外しよう。
成体のみで確認すると、やはり一番上はネズミである。
ざっと見て回り、最後まで確認する。
その結果分かったのは、弱い魔物は大量に表示されているが、強い魔物は僕が知っている物しか表示されていないと言う事。
おそらく、初級魔物学と中級魔物学、初級鳥獣学が影響しているのだろう。
DPの消費量は、一番高いのがケルベロス。
お値段何と8000億DP。
……ネロはそんなに高かったんだね。
因みにウルルは7000億DP程、他の子達も5000億前後である。
桁が狂っているとは思うが、地力を一から計算して行くと確かにそのくらいになる。
これで適正価格なのだろう。
無限生成の方は、魔力で指定した魔物を自動生成するシステムを追加する機能だ。
無限生成を搭載する場合、魂魄限界値を使用する。
僕が持っている迷宮核は、この機能が既に搭載されている様だ。
レッサープチラビットの迷宮核は、レッサープチラビットを無限生成する機能が搭載されている。
お値段は、無限生成する魔物の千倍である。
つまり、ネズミの幼体を無限生成する場合は3000DP払えばいい訳だ。
仮にケルベロスを無限生成するとしたら、お値段何と800兆DP。
さて、次、収納空間。
これは他と比べると分かりやすい。
迷宮内でのドロップアイテム自動回収や、各宝箱やそれに近い物にアイテムを送る機能がある。
それ以外に、クランショップと同じ様な売買機能も搭載されており……まぁ、便利である。
最後、ガチャ。
「む」
項目を開くと同時に、アイテムが配布された。
目の前に現れたのは金色の長方形の紙、表面には豪華な装飾と共にデカデカと10と書かれている。
紙をひっくり返して見ると裏面には5つの紋章が描かれていた。
一番上にあるのは、ウロボロスを模したと思われる自らの尾を咥えて円環を描く龍と、円環の中にドラゴンの頭部が描かれた紋章。
左上にあるのは、龍が描かれた本を抱いた兎人の少女が月を見上げている紋章。
右上にあるのは、三日月とそれに腰掛ける魔法使い風の少女、その真横に揺り籠が描かれた紋章。
魔法使い風の少女は目を瞑っており、揺り籠の中には幼い骸骨が眠っている。
左下にあるのが、道化師が道化師をみて腹を抱えて笑っている紋章。
良く見ると、笑っている方の道化師は顔に涙のマークが描かれている。それは態と分かり難い様に隠されていた。
右下は、大きな門と、その前に立つ数名の人影が描かれた紋章。
門には左に天使、右に悪魔が装飾されており、その両方が門の前に立つ人達を指差している。
何やら色々と意味深い紋章であるが、それはともかく、写真を撮るだけに留め、このアイテムの鑑定をした。
鑑定結果は、その名もズバリ『十連スーパーレアガチャ券』である。
ガチャを開くと出た項目は複数。
その中で、選択出来るのは、ロウガチャ、ノーマルガチャ、レアガチャ、ハイレアガチャ、スーパーレアガチャの5つのみである。
それ以外は全てハテナマークで表示されており、選択出来ない。
取り敢えず、スーパーレアガチャ券があるのでスーパーレアガチャを選択する。
出て来た項目は3つ、
・スーパーレアガチャ
・十連スーパーレアガチャ
・十連スーパーレアガチャ券を使う。
スーパーレアガチャとやらを引くには、一回100万DPが必要になるらしい。
十連では900万DPになる。
つまり、十連スーパーレアガチャ券の価値は900万DP、通貨魔力2700万Pくらいである。
早速十連ガチャを回してみた。
すると、新しいメニューウィンドウが開き、キラキラと光る演出と共に、魔法陣の様なそうでない様な円環が現れてぐるぐると回り始めた。
魔法陣が一際強く光り輝くと、その円環の上に幾つかのデフォルメされたアイテムが並んでいた。
チケットの形をした物が4つ、スキル結晶っぽい形の物が1つ、迷宮核みたいな物が1つ、赤色の武者鎧に小さな宝石が付いた指輪、白いナイフの束に白い兎の計10個である。
枠が金色の物が2個、虹色の物が8個ある。
虹色の物の中、2つは他より輝きが強い。
・防具『迷宮転移の指輪』
・道具『ゴブリン師団:引換券』
・武器『ミスリルナイフ』×100
・道具『異界迷宮・草原《中》:引換券』
・スキル結晶『小人召喚』
・道具『白兎の置物』
・防具『唐紅の曼珠沙華』
・道具『天遊核《中》』
・道具『鋼鉄獅子:引換券』
・道具『金の宝箱:引換券』
「……ふむ」
入手した物を軽く調べてみる。
先ず、各種引換券。
これは迷宮内でのみ使用可能らしい。
指定の設置物や魔物を生成するアイテムだ。
次に、3つの防具。
指輪の方は、自分の迷宮や踏破済みの階層を、魔力を消費して自由に転移出来るアイテムらしい。
鎧の方は、沢山の戦闘系や耐性系スキルに加え、ユニークっぽいスキルで『曼珠沙華』と言う物がある。
武器のミスリルナイフは、そのままのミスリル製のナイフ。
刃渡りが掌サイズの大きなナイフで……100本ってどうしよう?
スキル結晶は、『小人』と言う種族を召喚するスキルらしい。
ゴブリン召喚と同じ理屈だ。
天遊核は、どうやら飛行船の動力らしい。
魔力の操作に長けていればそれ単体でも飛行出来る様だが、それ以外の部品も販売されている、何れ解析して飛行船を作ろう。
そして最後、白兎の置物。
これは名前の通り、白い兎だ。置物ではない。何故なら動いているから。
魔力的には特におかしな点は見られないが、何故か動いている。
インベントリに入れる事が出来るのに、如何してか動いているのだ。
……使い道は全く分からない。
ついでに、一体どんな物質を使っているのかも分からない。どの様な魔法が込められているのかも分からない。
超越的存在の気配を感じる品物である。
…………。
——さて、迷宮製作に取り掛かろうか!
謎の白い兎、現る。




