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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第七節 呪われし遺構の攻略

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第5話 訓練窟

第五位階中位

 



 僕が必死にゼリーっぽい物質を飲み込んでいる間、マヤは単独で戦闘をしていた。



 マヤは丁字路に差し掛かった所で顔だけを出して左右を確認すると、右にいるゴブリン達を発見した様で、サッと顔を引き戻した。

 その後、今度はより慎重に顔だけを出して、杖をゴブリン達へと向けた。



「火よ、焼き払え『フレイム』」



 マヤが呪文を唱えると、『結晶大王蟹の虹光杖カルキノス・ザ・レインボーワンド』の赤い結晶が淡い光を放ち、マヤが顔を引っ込めた。


 次の瞬間——



 ——ゴォォッ!!



 何か初級魔法では鳴らない様な音が鳴り、迷宮の中を熱風が吹き抜けていった。


 どうやら魔法発動時に結晶大王蟹の杖に入っている魔力が使われたらしい。

 マヤの魔力は殆ど減っていなかった。


 『フレイム』と言えば、初級の範囲魔法の筈だ。

 掲示板によると『火属性魔法』のレベル5で取得可能になるらしい。


 探ってみると、ゴブリンは炭化して完全にお亡くなりになっていた。



「?」



 ふと、奇妙な魔力の動きを感じて警戒していると、炭化しているゴブリンが溶ける様に消滅し、代わりに魔石らしき物が転がり出た。


 ……そう言えば、『発展迷宮(ダンジョン)』の魔物は倒したら自動的に解体されてドロップアイテムを残すんだった。



 マヤが再度丁字路から顔を出し視線が魔石のある地面の方を向いた、そのまますすーっと体だけを丁字路の先に送り此方をじーっと見てきた。


 ……一体如何したと言うのか。



「……魔王……触れずに生物解体」

「それは気の所為です」



 と言うか、まだ言うか。





 その後も、マヤの快進撃は続いた。


 出てくる魔物はゴブリンとスライム、あっという間に焼き払い、大きな門がある広間にたどり着いた。

 その広間にいた数匹のゴブリンと、ゴブリンの上位種であるゴブリンメイジも纏めて焼き払い、門を開いた。


 門の先は階段になっており、それをおりきると、上と何も変わらない洞窟についた。

 地図を開いて確認したら、如何やら『訓練窟:二層』と言う事らしい。


 此処に出てくる魔物は一層の三種に加え、ダッシュリザードだった。

 結構なスピードで接近してくるダッシュリザードはしかし、マヤの魔法を止める事は叶わず焼き払われて行く。



 そんなこんなで二層を進み、広間に(たむろ)っていた大量の魔物を焼き殺し、次の階層へ進んだ。




「手助けは要りますか?」

「……不要」



 三層は大広間になっていた。

 其処にいたのは大きな蜥蜴達、というより恐竜だ。


 大きさは僕のお腹くらい、二足歩行で歩き回る姿は如何見ても恐竜である。



レッサーハグトス LV10 状態:警戒



 マヤが詠唱を開始した瞬間、此方へ振り向いた恐竜達が一斉に四方へ散会し向かってきた。

 多少知恵が回るらしい。



「——『フレイム』」



 マヤの声と同時に魔法陣が現れ、2匹のハグトスを焼き殺した。

 その余波で数匹のハグトスが転ぶなりよろけるなりし、此方へ向かって来るのは数匹だけ。


 マヤは次の詠唱を開始した。



「火よ、穿て『ファイアアロー』」



 マヤは『短縮詠唱』と言うスキルを取得しているらしく、短い文言を立て続けに唱え、火の矢を放ち続けた。


 アロー系の魔法はある程度の追跡効果があるので、初級魔法にしては些か速すぎて大き過ぎる火の矢は恐竜達を次々に貫き、その命を奪って行った。


 手助けなんて欠片も必要無いね。



 こうして三層を難無く突破し、四層へと進む事となった。





 ハグトスリーダー。


 それが四層の大広間にいた魔物の名前である。



「……弱い」



 彼の死因は爆死。


 マヤが唱えた呪文、初級の爆発系魔法である『小火弾(ファイヤーボール)』が直撃し、血肉を撒き散らして即死した。


 変な決めポーズをして呟いたマヤ、その言葉に反応した訳では無いだろうが、広間の奥にあった門が重い音を立てて開かれた。


 その先にあったのは、ちょっとした祭壇の様な物と少し大きな金の宝箱。

 祭壇の上には『迷宮核(メイズコア)』らしき物が置かれている。



「タッカラッバコー」

「抑揚がおかしいですね」

「……ちょっと嬉しかった」



 そんな会話をしつつ扉を潜った。


 宝箱の真下には薄っすらと魔法陣があり、如何やら重量が変化すると自動で周辺の生物を転送する仕組みになっている様だ。



「先にあちらの迷宮核(メイズコア)を回収してください」

「ん? ん」



 マヤは指示通り、迷宮核(メイズコア)らしき物を回収し、続いて宝箱を開いた。



「あ……」

「おぉ……」



 中にあったのは大量の金貨や銀貨、延べ棒に宝石や装飾品。

 マヤが驚いた様な声をあげ、ゆっくりと宝箱に手を近付けた、その時。


 魔法陣が起動して、辺りが光に包まれた。




《【鍛錬(トレーニング)クエスト】『訓練窟』をクリアしました》


鍛錬(トレーニング)クエスト】

『訓練窟』


参加条件

・『訓練窟』に入る



達成条件

・『訓練窟』を踏破する



失敗条件

・無し



達成報酬


参加者報酬

・スキルポイント3P

・魔力:貨幣5,000

・『火の迷宮』解放

・『風の迷宮』解放

・『水の迷宮』解放

・『土の迷宮』解放



参加者貢献度ランダム報酬

貢献度30%

・道具『初級ポーション』×10

・道具『初級マナポーション』×5



エクストラ評価報酬

初回踏破

迷宮殺し(ダンジョンキラー)

不戦勝

・スキルポイント2P

・『不思議の世界(ワンダーワールド)』解放





 視界が元に戻ったら、其処は迷宮の入り口だった。


 マヤは宝箱に手を伸ばした姿勢で固まっており、僕は咄嗟に念力と念動スキルで回収しようとして弾かれた事に驚いていた。

 最初から渡す気は無かったと言う事だろうか?


 そうだとしたら随分と性質(たち)の悪い事だ。

 あのマヤが凄くしょんぼりしている、表情あまり変わって無いけど。



「……酷い…………」

「……」



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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