AS 双剣使いタクの闘い 【Episode.1】 β島の闘い 五十四
第三位階上位
光ったと思った次の瞬間には目も開けていられない程の閃光が辺りを包み込んだ。
《《【迷宮クエスト】『風の迷宮』を『匿名』のパーティーがクリアしました》》
《【迷宮クエスト】『風の迷宮』をクリアしました》
《《
【迷宮クエスト】
『風の迷宮』
参加条件
・迷宮を攻略する
達成条件
・迷宮を討伐する
失敗条件
・無し
達成報酬
参加者報酬
・スキルポイント1〜10P
》》
【迷宮クエスト】
『風の迷宮』
参加条件
・迷宮を攻略する
達成条件
・迷宮を討伐する
失敗条件
・無し
達成報酬
参加者報酬
・スキルポイント7P
参加者貢献度ランダム報酬
貢献度22%
・道具『風崩石』×2
・評価点+
エクストラ評価報酬
少数精鋭
幸運
・スキルポイント6P
・スキル『幸運』
全体報酬
・評価点+
急激に光が薄れ、きつく閉じていた瞼を開くと、太陽の光に照らされた石の街が見えた。
どうやら公園の噴水前に飛ばされたらしい。
そして勿論目の前にあの宝箱は無い。
「……あー、なんだ……泡沫の夢ってな」
「「「…………」」」
いち早く衝撃から立ち直ったアランが、女子三人にそう声を掛けた。
セナはあからさまに落ち込んでいる様子だし、ユリちゃんはまぁ、人並み以上に自制が効くとは言えこれでも十五の女の子だからな、顔には出さないが落ち込んでいる。
アマネさんは……ニコニコしている。
いやまぁ、酷いトラップだとは思う。
多分宝箱を開いて数秒後とかに転移が発動するんだろう。
現実逃避がてらストレージを開き、新しく手に入った『風崩石』を確認しようとすると、それを見つけた。
・『レッサーゲイルタイガーの魔石』
・『迷宮核』
・『翠玉の宝物箱』
・『風崩石』×2
ストレージメニューの一番下、『風崩石』の一つ上に、見慣れぬ、かつ名前から予想が付くアイテム名が綴られている。
「……皆、有ったわ」
「……はへ?」
「……な、何がですか?」
「……お宝」
そう言って俺は、ストレージから宝箱を取り出した。
ドスンと重い音を立てて石畳の上に落ちた大きな宝箱は、迷宮で見たものと同じ緑色の宝石や金属で彩られた豪華な宝箱。
アマネさんの笑顔が怖く無い方にシフトした。
◇
早速換金し、五人で分配した。
この規模の財宝は見たこともないので値段が適切なのかは分からないが、渡された鑑定書らしき物を確認すると適切な気がしてくるから不思議だ。
一番高く売れたのは『失われし王権の王冠』、次点で宝箱そのもの『翠玉の宝物箱』。
前者はどうやらレアアイテムっぽいが、確認した所『命令』と言う能力しかなかった。
物は試しとアランに逆立ちしろと命令して見たが、MPは減ったのに何の効果もなく、売価が高いので売り払った。
その後は財宝を売り払った金、もとい魔力でポーションを大量に補充し、プレイヤー間で取引する為の委託販売所の様な所で石アイテムを買い漁った。
どうやら相場が定まっていないらしく、供給過多の石以外は色々と大きく値段の差があった。
加工済みの破石や爆石は一切無く、加工前の精石もなかった、あるのは風石や火石の様な最下級の石系のみ。
これの理由は判明している、コウキ達が決戦に向けて回収しているからだ。
最下級の石系がこうして大量に販売されているのは、爆石の加工費がやや高いのでその他のドロップ品を売却しても追い付かないからかもしれない。
そんなこんなで午前が終わり、昼飯休憩の時間となった。
◇
リビングに降りると、ユキはキッチンに立っていた。
席についてテレビのリモコンを探していると、ユキが振り返りもせずに場所を教えてくれた。
「——籠の陰だよ」
「おう」
「もうすぐ出来るからね」
「ああ」
出来るまでの間はニュースを見て過ごした。
どうやら、いつの間にか雨が降っていたらしく、リビングにはニュースの音、シトシトと降る雨の音、そしてユキが料理をする音が何とも無く調和して……何と言うか、落ち着く。
「出来たよ」
「おう」
◇
昼飯を食い終え、各種雑事をこなしてログインした。
リアルは雨だがこっちは晴れ。
気分も良いし、この調子で土の迷宮も攻略してしまおう。




