AS 双剣使いタクの闘い 【Episode.1】 β島の闘い 二十四
第三位階上位
泉までやって来た。
透明度は程々で深さは一番深いところで腰程まである。
「潜って探すか?」
「そうだな、そうしよ——」
「ニャーン!」
言葉の途中でセニャが泉の中へ飛び込んだ。
相変わらず気の早い奴だ。
「……とりあえず上から見て探そうか」
「……分かった」
泉に歩み寄りざっと見渡して見た所、セニャが暴れまわったせいか少し濁っていた。
これじゃあしばらく待たないとな。
「……全く、セナの奴は……すまんな、タク」
「良いさ、それよりも……上がって来ないな」
「……そうだな…………」
「…………」
《《【探索クエスト】『選別の試練:水の迷宮を踏破せよ』が発令されました》》
《《
【探索クエスト】
『選別の試練:水の迷宮を踏破せよ』
参加条件
・水の迷宮を探索する
達成条件
・水の迷宮を踏破する
失敗条件
・無し
達成報酬
参加者報酬
・スキルポイント1〜5P
・貨幣:魔力100〜1000000
全体報酬
・評価点+
主な出現魔物
・レッサーウォーターエレメント
・レッサーブルースライム
・レッサーブルーゴブリン
・レッサーブルーゴブリンメイジ
・レッサーブルースネーク
・レッサーウォーターサーペント
・アクアマリンサーペントの幻影
》》
「……」
「……」
獣の勘か……。
「……行こう」
「……そうだな」
ゴゴゴ……と迫り上がり始めた入口を見詰め、泉へ一歩、踏み出した。
◇
「遅いですー!」
「お、戻ってる」
水の迷宮に入ると、セナが元に戻っていた。
水の迷宮の壁は案の定水色をしており、空気が何処となくひんやりとしている。
いつの間にか、濡れていた服も乾いていた。
「それじゃあ行きますよ!」
「「おーう」」
セナのその一声で、水の迷宮の探索が始まった。
一層に現れたのは浮遊する水の塊。ウォーターエレメントだ。
ウィンドエレメントやアースエレメント同様小さな核があり、それを破壊すれば撃破出来る。
偶に水溜りになっている事もあり、地面には良く気を付けて進む事になった。
一層にはウォーターエレメントの他にブルーゴブリンなども現れたが、その性質は不明。
他のゴブリンと比べても特に不思議な力がある訳では無く、簡単に討伐出来た。
その他にブルースライムは、全くもって何の変化も無いスライムだったので奇襲時も直ぐさま刀を抜いて切り払った。
セナの直感、『多分あっちです!』に従って進むと、驚く程早く一層を突破する事が出来た。
二層は所々に水溜りがあり、場所によっては膝丈まで水没している道があるエリアだった。
新しく出て来たモンスターはブルーゴブリンメイジとブルースネーク。
水の魔法を使うゴブリンメイジは攻撃の威力こそ大した事は無いものの、掛けてくる水が冷たく、濡れたまま戦い続けていると状態異常の『凍え』と言う物になった。
凍え状態だと手足が震えて上手く戦えなくなるが、装備のおかげか少し待つと直ぐに回復した。
本来はもっと手がぶれたり足が動き辛かったりするんだろうが、装備様々だな。
ブルースネークの方はそのまんま青い蛇で、主に水中から強襲してくる面倒な奴だった。
ウツボみたいだが咬合力も弱く、大した敵では無い。
水溜りがあるせいでスライムとウォーターエレメントに奇襲される回数が多くなったが、風虎の装備は自動防御機能があるらしく弱い攻撃や体の端に当たる様な攻撃は、緑の風で逸らされたり霧散したりしていた。
亀の鎧は基本の防御力が高い様で、如何言う原理なのかは不明だが生身の部分に攻撃を受けても無傷だった。
多少のダメージを受けても自己治癒力が高いから直ぐに回復して行く。
亀の鎧はかなりのチート装備だったらしい。
各自の武器もチート性能だ。
風刃と念じるなり唱えるなりして武器を振るうと、緑色の斬撃が飛んで行く。これには魔力を使う様で、MPバーが僅かに減少した。
威力は普通に切る時と比べると少々劣るが、遠距離攻撃が出来ると言うのは大きい。
セナは魔法スキルを取っているからか俺たちよりもMPが多い様で、それはもう楽しそうに斬撃を飛ばしていた。
ユキ並みとは行かないが、かなりの熟達スピードだ。
二層最後のモンスターハウスで『嵐』を使ってみたのだが、これが中々に凄まじい効果を持っていた。
先ず、一気に体が軽くなりスピードが大幅に上昇。緑の風が体の周りで渦を巻いて殆どの攻撃を弾く。剣を振るえば斬撃が飛ぶ。
ほぼ無敵状態での無双だったが、消耗スピードも早いらしく満タンだったMPが30秒でゼロになった。
だがまぁ、30秒もあれば余裕で殲滅出来る。十分な効果だ。
これで、一層と二層の攻略が終わった。




