第3話 進化祭り
第五位階下位
折角なので、戦士さんと騎士さんも召喚し、従属術式を書き換えた。
「久しいな、我が同胞よ」
「おや? 貴殿も麗しの君に忠誠を?」
「てめぇも俺も、厄介な星の元に生まれたもんだなぁ……はぁ」
再会を喜ぶ三人。
召喚可能時間は三人とも十分に残っているので、満足するまでのんびりしていて貰おう。
続いてするのは、お待ちかねの進化である。
本を開いて確認すると、先達組はまだ昏睡状態だった。
回復するまでは弄らない様にしよう。
先ず最初は、ねずくん改めカピくん。
進化先は、ライトカピバラ、ビッグカピバラ、ビッグホワイトカピバラ、ラーグラー、ホワイトラーグラー。
魔物図鑑によるとラーグラーとは、大きな獣型の魔物らしい。
全長は大凡2メートル、鋭い爪と強靭な牙、歯を持ち、主に木をむしゃむしゃと食べるらしい。
鋭い爪は外敵を追い払う為に使われる様で、手傷を負わせるのが目的な為に其処までの殺傷力は無い。
顎が非常に発達していて、木をガリガリと削って倒すらしい。
取り敢えずそのラーグラーとやらへ進化させる。
更に進化出来たので確認すると、ホワイトかブラックかだったので見送った。
次は、蝙蝠くん。
進化先は、吸血鬼のみだったので、召喚して例の血を与えてみた。
増えた進化先は、同じく吸血鬼。
試しに、血刃から僕の血を与えてみた所、増えたのは吸血鬼亜種。
端的に言って、最初のが本蝙蝠の吸血鬼化で、二番目がセバスチャンさんから貰った血による吸血鬼化。三番目は、僕の血による吸血鬼化だろう。
取り敢えず三番目の亜種で。
「おっと」
進化の光が収まると、其処には、銀髪に赤い目の幼女がいた。
何処と無く僕に似た顔立ちなのは気の所為では無いだろう。
何も喋らず、嬉しそうにしている彼女に吸血姫の魔霊装を着させて、吸血鬼の剣と吸血鬼のマントを装備させた。
人型をしている以上名前を付けざるを得ない。
僅かな西日を受けて煙を上げながらキャッキャと剣を振り回す幼女に、剣術のスキル結晶と陽光耐性のスキル結晶を渡しつつ名前を考える。
……サンディアが良いか。
「これからお前はサンディアだ、宜しくね」
……凄く嬉しそうに剣を振り回して巨像さん達の方へ走って行ったので、多分OKだろう。
次は蜥蜴さんである。
蜥蜴さんの進化先は、ビッグライトリザード、ヒュージホワイトリザード、ハイリザードマン亜種、タイラントリザード。
ハイリザードマン亜種も気になるが、タイラントリザードで。
次はワンワン軍団。
七匹いるグレータードックは、ドックロードへ進化、他の白ワンワン達はライトニングドックに進化した。
続いて、ミルちゃん。
進化先は、レッサーホワイトドラゴン、レッサーシルバードラゴン。
ミルちゃんはちょっとツンデレ気質なので、勝手に変なのに進化させたら怒るかもしれないが、此処はシルバーで行こう。
元々は白竜王だったらしいので、これからは銀竜王を目指して貰おうか。
アンデット組の方は、自分達で自由に進化して行っている様だ。
一々対話する面倒が無くて、それはそれで有難い。
次は新参組だ。
鷲君は、ジャイアントイーグルのみだったのでそれへ。
四熊は、
デストロイベアーがジェノサイドベアー。
鬼熊が鬼獄熊。
アーマーベアーがフォートレスベアー。
ビッグベアーがジャイアントベアー。
どれもやたらと強そうに感じるのは熊だからだろうか?
次は鹿君達。
二匹いたヒュージディアーは、其々、ジャイアントディアー、プレスディアーへ。
ダッシュディアーはライジングディアー。
ヒュプノディアーはファンタズムディアー。
チャージディアーはグレーターチャージディアー。
グレイトホーンディアーはレッサーリゼルコルン。
次は猪君。
二匹いるヒュージボアは、ジャイアントボア二匹へ。
ハードボア二匹は、ニードルボア、メタルボア。
ファングボアはグレイトファングボア。
ラッシュボアはバレットボア。
ストンプボアはクエイクボア。
蛇君達は、
鬼蛇は鬼熊と同じ様で、鬼獄蛇。
ツインヘッドスネークはレッサーリトルヒドラ。
ヒュージスネークはジャイアントスネーク。
フォレストバイパーはフォレストバイパーロード。
ジャイアントバイパーはまだ進化出来ない。
狐君達は、
ヒュージフォックスがジャイアントフォックス。
イリュージョンフォックスがファンタズムフォックス。
イグニスフォックスがブレイジングフォックス。
最後に狼君達は、
グレーターウルフの三匹が、ウルフロード二匹、狼亜人。
フォレストウルフの三匹が、グレーターフォレストウルフ、アサシンウルフ、リトルヒロインウルフ。
これで進化は完了である。
……色々と気になる進化があったので、召喚して確かめてみようか。
先ずはタイラントリザードから。
「『召喚タイラントリザード』」
現れたのは巨大な蜥蜴。全長は少なくとも十メートル以上はある。
骨板に似た刺々が背中から尾先まで生えており、牙や爪も鋭く尖っている。
鱗も全体的にゴツゴツとしており、非常に攻撃的な見た目てある。
「グァ」
「おっ?」
唐突に、蜥蜴君に喰いつかれた。
勿論攻撃意思は無く甘噛みであるが、牙が鋭いのでチクチクする。
……この子の名前はモルドにしよう。
「お前の名前はモルドだ。宜しくね」
「グァガァ」
どうやら喜んでくれたらしい、短い舌でベロンベロンと顔を舐められた。
食べる前に味見している。と言われても文句は言えない光景である。
モルドが満足するまでされるがままにしておこう。
さて、気を取り直して次に行こう。
モルドは満足した後に、幼女が剣を振り回す危険地帯にのそのそと歩いて行った。
次は鷲くん。
早速召喚してみると……凄く大きくなっていた。
進化前は僕の身長と同じくらいだった物が、その大きさは今や三倍近い。
これなら僕を抱えて飛べそうである。
ただし、今は夜。飛行確認をするのは次の機会になるだろう。
取り敢えず『夜目』のスキル結晶を使ってスキルを取得させておいた。
次は、レッサーリゼルコルン。
「ふむ、何ともメルヘンな……うむぅ?」
出てきたのは、大きな枝角を持ち体毛から花と蔦を生やした鹿くんである。
感じる魔力の気配、質は、生命系統の魔力。
植物を操る魔法が使える様で、大量の生命力があるからか余裕が感じられ、その所作には何処と無く気品を感じる。
件のリゼルコルンは、僕に擦り寄って来たので撫でておく。
勿論、満足するまで。である。
最後が本命、リトルヒロインウルフ。
この子だけが進化出来た変わり種である。地下水路でこの子に一体何があったと言うのか。
名前から鑑みて、小さな英雄か勇者の女性版と考えるのが妥当だろう。
覚えたスキルで特殊な物は『聖者』。清浄なる武器を手に入れた際に取得したスキルである。
「クゥーン」
現れた狼は、比較的小柄な狼であった。
毛並みは柔らかくしなやか、中々に愛嬌のある顔付きをしている。
ウルルはかっこよくて可愛いが、この狼は可愛いさ寄りである。
取り敢えず、例によって擦り寄って来たので、満足するまで撫でようか。




