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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十七節 ?????

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掌話 燦然と戦果 十三

第四位階中位

 



 拳で抵抗するキングを張り倒し、撃破する頃には雑魚ネズミ達も殲滅されていた。


 急ぎ死骸を回収し、奥の通路前に集まる。



「手早く行こう」



 そう言って、兄貴は話し始める。



「大根君は召喚可能時間が限界だから此処で撤退。ぱんきちとドールはあと少しだけ行ける。俺は継戦可能、カイは?」

「十二分に行ける」

「アイゼン」

「魔力ゼロ、雑魚専用かね」



 ふむと兄貴は少し頷いた。



「じゃあ作戦通り、カイはエンペラー。俺はキングがいたらキング。ドールとぱんきちはキングがいたらキングで、そうで無かったらアイゼンと一緒に雑魚殲滅。カイに近寄らせないのが目標ね」



 最終確認が終わった所で、ボスがいるであろう最新部へと歩みを進めた。





 少し進み、見えて来たのは、広間。


 そこに立つ影はたった一つだった。



「エンペラー単体……の場合は?」



 そう問う間に、奥に聳える玉座からエンペラーが立ち上がり、横に立て掛けられていた大剣を手に取った。



「……白ドールとぱんきちが一撃うって離脱、その後俺とカイで必殺切ってから接近戦、アイゼンは待機で」

「「了解」」



 まぁ、MP無いから役に立てんしな。


 最悪、イベント用に残してある虎の子の上級ポーションを飲めば戦力にはなるが……兄貴かカイトがやられたら参戦するか。


 そうこうしている内に、キングは大剣を軽々振るって、此方へ構えた。


 装備は、豪華な金色っぽい金属と革の鎧に王冠の様なデザインの兜。大剣も柄の方に黄色の宝石っぽいのが付いているのが見える。


 玉座の間とも言うべきこの空間には、あちこちにマークの描かれた旗らしき布が垂れており、それらを照らす様に光る石が並べられていた。

 よく見ると天井や床にもそこはかとなく線が走り、労力の掛かってそうな空間に仕上がっている。


 その中で1番目立つのは、やはり玉座だ。売ったらそれなりの金額になりそうな金属と宝石が付いている。

 後は、玉座で良く見えないが、その後ろに何かあるっぽい。


 それらを観察している内に、前を行く白ドールが仕掛けた。


 白ドールの腕甲が光を放ち、その光が剣を覆う。


 剣は白い光の巨剣へと変わり、振り下ろされた。



 対するは、同じく赤っぽいオーラを纏ったエンペラーの剣。


 ——衝突。


 同時にオーラがバチバチと弾け、白と赤が乱舞する。



 一見して白ドールの方が得物がデカいから有利かと思ったが、そこは流石にレベル的な差があったか、白ドールの巨剣が押し負けた。


 弾かれたドールがバックステップで後退し、そこに変わって高速で飛び出したのがぱんきち。

 白ドールに比べれば灰っぽいオーラを纏い加速したぱんきちは、そのオーラを口にも纏い、剣を振り下ろしたエンペラーへと牙を剥いた。


 しかし、そこは流石のイベントボス。


 エンペラーは大剣から片手を離し、拳でぱんきちを迎撃する。

 しかしぱんきちも流石の精鋭とあって、頭部を狙ったエンペラーの裏拳を首で受けながらも、その腕に牙を突き立てた。


 牙による出血にしては多い血がぱんきちの口元からこぼれ落ちる。


 即座にエンペラーは大剣からもう片方の手を離し、ぱんきちへ打ち付けた。



「ギャンッ!」



 吹っ飛ぶぱんきち。


 そこへ、兄貴達が仕掛けた。



「スパイラルオーシャン!」



 渦巻く猛威がエンペラーを襲い、水が赤く染まる。


 コレで相当なダメージになった筈だが、果たして——渦が弾けたその先にあったのは、傷付きながらもオーラを纏い、大剣を握るエンペラーの姿。

 流石に一撃とは行かないか。


 そうと考えた次の瞬間には、兄貴の必殺が放たれていた。



「アサルトストリーム!」



 もはや龍の様なウツボの突撃。


 対するエンペラーは、オーラを爆発させ、大剣に纏わせてそれを振るった。


 ——衝突。


 白い巨剣の時と同じ様にそれぞれのオーラが弾け、次の瞬間、兄貴の必殺が両断される。

 それでも水の勢いは止まらず、エンペラーを大きく後退させた。


 兄貴の投げた銛は、エンペラーの兜を弾き飛ばし、洞窟の壁に突き刺さる。


 兄貴の必殺と共に駆け出していたカイトが、エンペラーの胴目掛けて銛を打ち込んだ。


 対するエンペラーは、オーラを纏って大剣を振るい、カイトの銛を逸らした。

 オーラを纏った返す刃に、カイトは銛を引き戻して受ける。



「うぉ!?」



 洞窟に響く金属音。


 カイトは大剣に押しやられ、大きく後退した。


 ——そこへ兄貴の銛が滑り込む。


 流石のエンペラーも大剣を戻す余裕は無かったか、肩辺りを狙った銛の一撃を大きく体を逸らして避ける。

 その体勢を更に崩す様に、兄貴は銛を振り下ろした。


 ぐっと抑え込む兄貴。エンペラーはオーラを纏ったまま大剣を戻し、切り上げる様にして兄貴の銛を弾いた。


 次の瞬間——血飛沫が舞う。


 カイトの一撃だ。


 エンペラーはそれをバックステップで回避するも、突きを完全に避ける事は出来ず、手傷を負った。


 逃げたエンペラーへ、カイトが追撃。


 突き込まれた銛の一撃を、先と同様に大剣で払い、続けて兄貴の銛を返す刃で払う。

 流石のエンペラーも更なる追撃に対処するのは困難の様で、カイトの突きを大きく身を逸らして掠める様に回避。


 そこで兄貴が手札を切った。



「ラッシュストライク!」



 放たれたのは槍術の武技の一つ、ストライクの上位武技、高速でストライクを3連発するラッシュストライク。


 一撃目、それに対抗してオーラを放ったエンペラーが、大剣を引き戻して受け切った。


 二撃目、更に防御を固めるエンペラーの大剣が大きく弾かれる。


 そして最後の三撃目、無防備なエンペラーの胴体へ、ストライクがぶち込まれた。



「ヂュァァッ!?」



 脇腹に風穴開けられたエンペラーが悲鳴を上げ、そこへ追撃、カイトの正確な一撃がエンペラーの肩に突き刺さる。


 更に悲鳴を上げながらも、エンペラーはオーラを放ち、大剣をカイト目掛けて振るう。


 カイトは後退しながらも、武技を放った。



「シャークジャベリン!」



 出現した青い鮫がエンペラーの肩を腕毎噛みちぎる。

 鮫が消え切る前に、技後硬直が解かれた兄貴が更に武技を放った。



「アサルトファング!」



 先のウツボと比べて大分小さなウツボは、左肩へと直撃、その肩を喰いちぎる。


 両腕を失い、抵抗の術を失ったエンペラー。


 大剣が重い音を立てて地面を転がり、アポートで銛を召喚したカイトが構える。



「クイックランス!」



 僅か数メートルの距離は瞬きの内にゼロへと変わり、エンペラーの胸のど真ん中に風穴が空いた。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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