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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十七節 ?????

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第7話 死の拳、生の拳

第八位階下位

 



 先ず最初に衝突したのは、ドルスとザイエ。



『我が道に、阻む物無しッ!!』



 最初から全力のドルスはザイエ特効の神権を降ろした。


 同時に、その身に悪魔の神権も宿った。

 ディアリードによる神降ろしだ。


 おまけにドルスは悪魔の宝珠を4つ持っている。



 これはあまりに不公平なので、僕もザイエの手助けをする事にした。


 先ずザイエに貸し与えたのは、至福の星珠フォルトゥーナスフィア

 ニコラパワーで悪魔の宝珠4つ以上の演算力強化が掛かる。


 更に神降ろしで僕の固有神権を降ろした。


 本来であれば敬虔な信徒や巫覡、または性質が似通った者でないと激毒となるそれも、僕の無限の愛属性神気を込めれば万事解決。


 ザイエは銀をその身に宿して銀髪に変じ、その瞳はニコラカラーの赤金へと変わった。


 これでかなりの強化だが、おまけにザイエは戦と武、拳の3つの神権を降ろした。


 そもそもザイエが強いが為に、ザイエには神権をあまり振り分けていない。

 降りた神気は少量だが、これでドルスと互角に持って行った。


 まぁ、僕の神降ろしで細かく調整した訳だが。


 僕の手を伸ばしておくと言う意味でも、この神降ろしは有効だ。

 ディアリードに邪魔はさせない。



◇◆◇



 神話を降ろし、その身に神を宿して思う。


 この戦い、もはや己の物では無いだろう。



 ——あの日、我は死んだのだ。



 ザイエもその身に神権を降ろし、神を宿した。


 これはもはや、神々の代理戦争。



 一敗地にまみれた我には意味の無い戦い。



 だが、それでも戦意は途絶え無かった。



 ——何故か?



 ……うるさい仲間達の声が、妙に懐かしい。


 静かになって初めて、同じ方向を向く仲間達がいたから、破道を邁進出来たのだと気付いた。



 今、我が拳を振るうは——弔いが為。



 死んで行った仲間達の主として、相応しき戦いの末の死を求めんが為……!


 その拳に己が死を込めて——



◇◆◇



 1対1だと思ったら違ったらしい。


 その相違点を埋める為と、それは唐突に現れた。



『ニコラが来たよ☆』

「おおう」

『神気の操作を手伝うから、好きに戦ってね☆』



 そう聞くや、体に力が満ち溢れる。


 スフィアとやらに触れたのは初めてだが、大した力だ。


 だが、本当の驚きは次の瞬間に訪れた。



『ザイエ、加護を与えるね』

「っ!?」



 気軽な言葉に反して、それは段違いの強化だった。


 力が溢れかえり、世界を何処までも見通せる様な、異常な全能感。


 今なら何でも出来そうな気がする。



 ……これがユキの感覚だってのかよ。



 敵わないのも納得だ。見えている物の量が違う。


 いや、そもそも、ユキに追い抜かれていたのは理解していた。

 俺達が師であれた時間など、数日と無い。



 つい、振り返りたくなった。


 でも、きっとユキは変わらず、あの微笑みを浮かべているだろう。



 ——辿り着きたい。



 この高みまで。



 ——進まねばならない。



 今は、前へ。



 その拳に己が未来を込めて——



◇◆◇



 ザイエとドルスが衝突した。



 初手、交わるのはお互いの拳。


 ただ一撃でそれが止まる筈もなく、互いの操魔を見切り合い、一瞬の内に幾度も拳撃が交錯する。


 その激突の余波は、強固な魔界の大地を易々と破壊し、山々を砕く。


 魔界にプレイヤーはいないので派手にやってくれて構わない。



 僕程にもなると、この一瞬の交錯でも多くの事が分かる。



 ——ドルスは死ぬ気だ。



 それ故に魂の力を解放し、真気を操れているのは怪我の功名か。

 それと同時に、増えた拳を補助的に使い、武術と言う点でもザイエと互角へ持ち込んでいた。


 その戦いは、真気と神気が交錯し、僅かにマテリアル的に優れるドルスが優勢を維持していた。


 まぁ、ザイエが負けたとしても構わない。それもまた経験である。

 その時は、ザイエの彼女候補に立候補し、固唾を飲んで戦いを見守っている禅鬼に仇討ちをさせよう。


 だが、ドルスがザイエとの戦いの末の死を望む以上、ザイエには是非勝ってほしい所。


 何にせよ、ドルスの魂だけは何が起きようと奪ってやる。


 それが出来なかった時が、僕の敗北である。



 ディアリードに邪魔はさせない。



 こう何度も念じる事で、僕の中にディアリードとの決戦神話を形成して行く。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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