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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十六節 エルダ帝国の攻略

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掌話 神々の残影 一

第四位階中位

 



 各教会から得た事前情報によると、今回出現するのは残影1体。


 1番気になっていた光神の残影は例年ならば白騎士10、重装騎士5、獣型3、大型2、本体1であり、あれほど強くは無いどころか、他の試練よりも英傑を要しない筈なのだとか。

 態々その説明があった事から、今回はそれが該当するだろうと言う、プレイヤー陣営の希望的観測だ。


 粘り強い交渉……と言う程でも無い交渉の末、火神の残影には俺達だけで当たれる事となった。


 勿論、全てのプレイヤーがそれに納得するかと言うとそんな事は無い筈なので、その交渉は内々にのみ有効だ。

 一応掲示板で1パーティーのみで挑む旨の発言は残しておくが、そう上手く事は運ばないだろう。



 他の残影に関しては、マスター同好会なる新組織が水神の残影、拳姫達が風神の残影、目立つ幾らかのハイレベルプレイヤーは残る土神や闇神、光神の残影との戦いに名乗りを上げた。





 準備を終え、戦場に立つ。


 見回した其処には、プレイヤーの影はあまり無い。

 思いの外牽制が効いたらしく、また中には壁際でエールを送られたりもした。


 応援の声に応えつつバフを掛けながら戦場の奥へと歩む。



 高鳴る鼓動を抑えて深呼吸をしていると、果たして、数字は0に変わった。


 次の瞬間、空に赤いオーロラが駆け抜ける。



「……綺麗」

「幻想的……」

「凄い演出にゃ」



 女性陣が反応する中、それは空から生じた。


 ——直ぐ真横だ。


 赤いオーロラがゆっくりと、柱の如く降り注ぎ、そして——


 ——赤の巨人が現れた。



「ッ、いきなりだな」



 迸る赤いオーラを噴出させ、登場演出をしている巨人。


 それに早速仕掛ける。



「最初から全力だ! 俺に続け!」



 フォローミーと指示を出し、直したばかりの剣を抜き放った。


 接近すると共に、巨人は直ぐに此方へ向き直り、拳を構える。



「一撃だ、喰らって砕けろ!」



 気合いを入れると、何となく威力が上がる気がする。

 そんな迷信じみた噂に、操気法なる技術が関係していると信じて剣へ魔力を込めるイメージを行ない——



「ドラゴンッ・キラーッ!!」



 ——振り下ろした。


 現出した竜のオーラは、巨人の拳と衝突する。


 激しいせめぎ合いの末、巨人の拳が砕け、結晶が一撃で砕け散る。



 そうと思う内に、横を駆け抜けたテルマとネネコが超必殺を放った。



「ドラゴンックラッシャー!!」

「フレアプレス!!」



 放たれた2つの巨大なオーラが、それぞれの足に直撃し、それを大きく破損させた。

 其処に迫るのは、赤の刃と炎の吐息。



「ドラゴンブレス!!」

「マルチプル、ドラゴンシュート!!」



 炸裂した2つの超必殺が結晶を砕き足2本が崩れ去る。


 巨人は巨体を大きく揺らしながら倒れ込み、その間に俺達は残る腕とは反対方向に回り込んだ。


 マナポーションを決めつつ、モンスターカードでドラゴンを召喚して少しでもダメージを与えながら、次撃に備えていると、聞こえて来るのは武技を放つ声。


 時折専用武技が放たれ、数少ない其れ等が巨人の腕を穿つ。

 そんな中、それは起きた。


 ——想定内だ。


 巨人が腕を振り上げるのは。


 残った1本の腕は、空に高く掲げられ、紅く赤熱化する。



「来るぞ!」



 その声に応えた様に、腕が大地へ叩き付けられた。



 爆発——


 ——轟音。



 凄まじい振動が大地を伝い、危うく転びそうになる。

 流石に備えていただけあり、皆衝撃に耐えたが、戦場は酷い有様だった。


 噴き上がった炎は青い粒子を幾重にも纏って吹き抜け、生きている者の方が少ない地獄絵図。

 腕側に転がっている者達は軒並み気絶状態で、立っている者は誰1人としていなかった。



「ラスト、行くぞ!」



 叱咤激励の声を放ち、大地を蹴る。


 狙うは、直接胴体への攻撃。



 接近するや、俺達は武技を放った。



「ドラゴンキラー!!」

「ドラゴンクラッシャー!!」

「フレアプレス!!」

「ドラゴンブレス!!」

「マルチプルドラゴンシュート!!」



 次々と直撃する攻撃は巨人の胴体を削り、何故か腕の結晶が砕け散る。

 そうかと思えば、胴体から大きく色を減じさせた結晶が現れた。


 ダメージが分散したらしい。


 硬直が解けるや、俺は直ぐ様被弾を無視して突っ込み、剣を振るった。


 これで終わってくれよ!!



「ドラゴンックロー!!」



 出現した竜の腕が、炎を纏う結晶へ叩き付けられる。


 鉤爪は結晶を叩き潰さんと振るわれ、そして——



 ——砕け散った。



「……」



 残心。


 と言うか気絶寸前。


 流石にもう、ドラゴンキラーは撃てない。ドラゴンクローも出来て1発。それを撃ったら気を失う。


 それぐらいの疲労感の中、どうにか立ち上がる。


 振り返りながら拳を振り上げ——



「——勝ちだッ……!!」



 勝利の宣言と共に、目の前に木箱が落ちて来た。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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