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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十六節 エルダ帝国の攻略

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閑話 お団子作るの 一

第八位階下位

 



「——と、言う事で、コレから此処でお団子を作るよ」



 それは、おやつ時と言うには未だ早い時間。


 遥か天空に浮かぶ円盤。


 楽園都市バランディース、プリマヴェラ島。

 俗称、楽園都市バラン、春島の、桜の大樹の根元に広がる草原。


 春麗らかな木漏れ日の元、春空クッキングの時間である。



「お団子なの」

「お団子」

「ふふ」

「……食べる」

「作るんですよ」

「力仕事は任せろ!」



 キャストは、うーたん率いるちびっ子獣人組。


 うさみみや角がはみ出る三角巾とエプロン姿で手洗いを済ませ、準備は万端である。



「差し当たり、団子の定義から説明しよう」



 そこまで言った所で、食卓に現れナイフとフォークを構えて待ちの姿勢に入ったカナデことクローネ・ザラニアとバアルをスルーする。

 現れたなハイエナめっ。



「類似する物、餅との違いをとても簡単に表すと、団子とは、穀物を粉末にした物を水等で練り纏め、茹でたり蒸したりした物を言う。一方餅は、蒸した穀物を杵等でついて纏めた物を言う」



 そこまで言った所で、カナデをチラリと見ると、キャストが増えていた。

 三角巾にエプロンを付けた白雪と氷白に、同じく桃花と白羅。保護者同伴である。



「ユキがお菓子作るって聞いたから……」

「アイスは作らないかな」

「ハニーがきび団子を作るって聞いたわ!」

「それは作る」



 まぁ、人手が増えたならアイスも作って良いかもしれない。


 手土産の桃を受け取りつつそう思ってる内に、人がまた増えて行く。



「おや、会場は此処であってる様ですね」

「ただのお試しクッキング会場だけどね」

「此方、粗末な物ですが、自家製の醤油です」

「餅じゃなくて団子なんだけど」



 テリーが醤油を手土産に現れ。



「ますた、てつだいにきた」

「お菓子作りなんて余裕なのです! マフィン作るのです!」

「まぁ、少しくらい手伝ってやっても良いさね」

「テリーが磯部餅を食べるって言ってたのだけど……」



 クラウが素直に手伝いに来て、ルムが何故かマフィンが好きで、白夜は流石の見栄っ張りで真っ白なコックコートに身を包み、テリーに騙されたルカナが餡子を持参しやがり。



「土産があれば参加出来ると聞きました、お酒です」

「どうせならリキュール持って来て」

「カナデに呼ばれたんだけど」

「良かったアラン、手伝ってよ」



 シードルとアランを抱えて飛んで来たルメールを送り返す。


 他にも、いつの間にかシャルロッテがいたり、エヴァがお菓子作りは科学ですと言って一抱えもある飴砂糖を持って来たり、手伝いましょうとラース君やオルメルが現れたり、最近チョコレートにハマったレミアが作りに来たり、続々と人が集まって来た。


 それ等を捌き、采配の幾らかをアランやオルメル、ラース君、果ては黒霧に任せて、遂にいつの間にか始まったスイーツフェス。


 ただ野原で気軽に団子を作りたかっただけなのに、気付けば数千の人員が集まり、調理場のレンタル費とか材料費とかそれなりのお金が動いて、お祭り騒ぎになっていた。

 続々拡大し広大な野原を埋め尽くし始めている現状で、カオスに呑み込まれないのは流石の采配と評価しておこう。


 そんな色々を様子見したり処理したりしつつ、お子様クッキングブースで本日の団子作りに付いて解説する。



「今回用意した材料は、皆の提案通り、粟、稗、稷の3種類だよ」

「きび団子とあわ団子とひえ団子を作るの」



 神妙な顔で頷くうーたんとあーたん。


 知識欲と食欲を両方満たせる良い機会である。



「先ずは水に浸すよ」

「……」

「浸す」



 何処かで何かが破裂する様な音を聞き流し、ちびっ子達が1石程に増えた雑穀の山に大量の水を注ぎ込む。



「此処から1時間ないし一晩置くよ」

『一晩……?』

「置いた物がそれ」



 と子供達が今し方水を注いだばかりの樽を指差し、穀物に水を浸透させる。



「次は粉に挽いて行くよ」

「どうやって挽くの?」



 疑問符を浮かべて困惑するうーたんに、僕は微笑みながら言う。



「潰したり、刻んだり?」



 樽から取り出したのは、1時間分の水を吸った雑穀。コレを熱し、練って貰う。即ち餅作りである。


 一方一晩分、およそ12時間程度浸けた方は、僕が手早く水流を操り、粉にした後水分を飛ばし、完璧な製粉を終えて置いた。


 それぞれのちびっこ達の前に置かれたすり鉢に、3種の雑穀を2つに分けて入れると、早速ちびっこ達がゴリゴリと潰しに掛かる。



「美味しくなるの〜」

「丁寧に丁寧に……」

「うおぉー!」

「……あれ、これは団子では、ない……?」



 何かに気付いたあーたんは兎も角として、量がかなり多いが、チビっ子達は流石のレベル600パワーで大量の穀物をどんどん練って行く。


 パワー的にはやや物足りないかもしれないが、楽しめている様だし良しとしよう。


 僕は大量の砂糖と程よいお湯を用意し、次の工程の準備を終えてから、周りの様子に視線を向けた。



「! ♪」

「♪」



 チョコレート部門を取り仕切っているのは、吸血鬼達。

 そんな中に密かに紛れ込んでいたサンディアにウインクを仕返した。


 全体を指揮しているのは当然の様にセバスチャンで、吸血鬼メイド隊による激甚なる技巧を凝らしたチョコ大量生産が行われている。そんな中で、レミアとアスフィンは姉妹仲良くオシャレなチョコタブレットの作成に励んでいる。


 初の大型イベントと言う事もあってか、一応参加しに来ているリーリウムは、食べれば全部一緒じゃ! とナッツとチョコを掻き混ぜチョコフォンデュを楽しみ、一方それなりに拘りのあるヴァンディワルは、姉妹の様子をちらちら見つつ、チョコタブレットの作成に挑んでいる。

 他方では、カルミエラ率いる白百合が見事な熱コントロールでリーリウムのチョコ像を作り、アンテはそれを見て、エレノアと白妖会に自分の像の作成を指示する。


 また他方では、赤目の名無しが材料のチョコをひょいひょい食べ、フォーレンはその横でテンパリングの造詣を深め、ウェンザードとその麾下たる剣の一派はチビっ子同様に材料のチョコをむしゃむしゃ食べていた。せめて加工しろ。



 チョコレート部門が数万人規模の盛況を見せる中、次に見たのはアイス部門。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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地図ほしい~、地形が全く覚えられへん
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