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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十六節 エルダ帝国の攻略

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第12話 魔の手は這い寄る

第八位階下位

 



 エヴァやペルセポネ、ディザイアを追い出し、早速入手した3つのアイテムの解析や改造を行う。


 手始めにただの水では無い水。


 解析の結果、分かったのはこの水に神気が含まれている事。

 また、巨神の体液も含まれており、より細かい信仰的因子の成分表示は、水、海、深海、龍、巨獣、竜、生命、星と言った所。


 敵対的な傾向が強いので、それを宥める処置、愛属性の注入による全体の親和を行いつつ、海に関わる者にそれを与える事とした。


 対象は、クリカとその配下、オルケニウスとサラナギアの3体。

 与えると言うか投与すると言うのが良いだろう。


 神の水は彼等に質と言う点で大きな影響を与える。

 因子に取り込まれず、因子をただ利用するだけでも無く、因子を取り込み消化して自在に己が力と出来る事を祈って……と言うかまぁ、しろ。



 その次は、神樹の雫。


 莫大な生命力の塊であるこれは、此方も親和させて程よい抵抗を残しつつ、お酒にしてルメールへ投与した。


 ルメールの持つユニークスキルならば、そこから特殊なエネルギー結晶を生み出す事が出来るだろう。

 神樹の種を作る事も出来るだろうし、その力の一端を発現させる事も出来る筈だ。


 しっかり解析し、己が力として欲しい。



 最後に、影の神霊物質。


 敵が手足として操っていた手前、敵の性質を弾かなければならなかったので些か破損しているが、取り急ぎ問題なく修理を終えた。

 やはりと言うか、鑑定を使うまでも無く分かったが、これは神霊金属の一種である。


 縁から読み取った情報と鑑定によると、名前はタルタロクス神金。


 詳しい所は分からなかったが、起源はどうやら、一つの大規模世界が深淵に飲まれ、その他の世界にその触手を伸ばして、迷宮と言う形で顕現した物の最深部辺りで観測されたのが初めての様である。


 また、その一段前のツェルカーラー、その前のシャンブラ、更に前のバルバノン、その全てが、深淵に呑まれて変質した者の名を冠する金属の様だった。

 もっと言えば、其れ等が身に付けていた金属らしき物質の装飾や武装がそれ等の物質に該当すると言う話の様だが。



 そんなタルタロクスの特徴だが……影に溶ける。形状自在。内部に空間を持つ等。


 性質上異空の保持には使えなくも無いが、やはりそれに特化した神珍鐡には劣る。

 とは言え吸血鬼達等には武装としてこれ以上の物はそうそう無いだろうし……うん、サンディアの軍勢が強くなるな。


 今の僕なら神霊金属の生産にもある程度対応出来るし、量産も視野に入れるべきだろう。

 ……その前に神珍鐡量産するけどね。



 一通りの仕事を終えたので、西方調査隊の進捗を改めて良く見よう。





 西方調査隊から随時上げられる報告によると、妖精やエルフ達の通り道であった山間の森から外れた途端に、生息する魔物のレベルが上がったとの事。


 野や森、山に湖、または川等にレベル50程度の数十年は生きた周辺の主的な魔物が点在し、更に進めば低レベルの迷宮核や生産核を喰らう等して力を付けたレベル100クラスの魔物が現れる程。


 平均的な生物のレベルも高めで、初期探索ボーナスとでも言うべき豊漁であった。


 新エリア探索においては開拓者に魔物使役の優先権を与えてあるので、取り敢えず植物系の魔物はリェニが確保して妖精化を試みる事とし、アルネアとアルネウムは一匹狼を貫くつもり、もとい軍団の使役を面倒臭がる様子だったので、英雄ガチャから確保したインセクトキングとインセクトクイーンに虫系を使役させて外堀を埋めて行く事とした。

 場合によってはルメールの神話に組み込んでも良いだろう。


 傀儡系はドールハウス辺りに入ってイェガの配下、蜥蜴系は取り敢えずモルドが確保、獣や鳥は精霊神教辺りに。と、新エリアの開拓は注目が集まるイベントである。


 迷宮並みの魔境を瞬く間に引き潰し、1秒も待てないアルネアとアルネウムとルェルァとプリノンノが嘘みたいに寄り道を重ね、積み上がる支配待ちのエリアに黒霧が演算力を割き、何ならゴタゴタの隙を縫って黒霧が私腹を肥やしたりなぞして、西方調査隊はようやくアルネアの家に到着した。


 場所はエルフの里からそう遠く無い南西。そう遠くは無いが山脈に阻まれており、山を避けて進むなら大きく迂回しなければならない。

 道を阻む山にはそこそこの魔物こそいるが、流石にアルネアとエイジュやエルミェージュがいたからか、高く、魔の濃い山ながら強力な魔物はいない。


 見えて来たのは、巨大な峡谷だった物。


 雨によって開かれたと思わしき山の裂け目。そこは白い糸で覆い尽くされ、洞窟の様になっていた。


 そんな洞窟の入り口から顔を出しているのが、巨大な白狼。


 何を隠そう、僕をぺろぺろして行った巨狼である。


 これも含めた幾らかの事情により、流石の僕も現場に行かざるを得ず、アルネアが巨狼とある物の存在に気付いた時点で前線へ飛んで来た。


 僕の登場に白狼はひょこっと立ち上がり、尻尾を振りたくってアルネア宅の玄関を拡げる。



「不法侵入なの。器物破損なのよ」



 文句を言うアルネアを一撫でしてから、その巨狼へ歩み寄る。



「ご苦労様、良く我慢したね」



 怪我なども無いそれを撫で摩り、そのひたすらな我慢を労う。


 改めて僕は振り返り、それを見下ろした。


 渓谷の先に広がる裾野。元は湿原と見られる、広大な平原。

 本来長閑のどかで草花の溢れる筈のそこには、彼の巨狼が、負の化身の撃滅に乗り出せなかった理由が蔓延っていた。



 ——それは門。



 魔界に直接繋がる、災禍の入り口。


 フィールド制限のせいで詳しくは分からないが、周辺の草花や土が変質しているのだけははっきり分かる。


 そのぽっかり空いた門の真横に、レベル800クラスの巨狼の動きをも縛る、強き悪魔が立っていた。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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