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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十六節 エルダ帝国の攻略

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第23話 亜神顕現

第八位階下位

 



 日々の経験値と飴と僕の血の摂取により、じんわりレベルを上げていたサンディアは、そろそろ進化出来るのではないか。


 そんな思いと共にベットへ転がり、ワクワクしながら開いたサンディアのページは、無数の眷属が記載された人外魔境になっていた。

 まぁ、イェガとかクリカとかもこんな感じだが。


 肝心のサンディアの進化は……。



「……ふむ、これは……」

「♡」



 サンディアが喜びながら僕の耳に齧り付いている一方、僕は思考を巡らせていた。


 提示された進化先は、6つ。



 1つは、童子系の極地、鬼神。


 極めてベーシックな鬼神であり、能力は念力系の最上位スキル神通力や超速再生、思考加速に身体強化系統が主。



 2つ目は、吸血鬼ヴァンパイア・神帝・オーバーロード


 吸血鬼としての極点、操血、操影、魅了、再生、身体強化等、吸血鬼の最上位種に相応しい力を持っている。



 注目すべきはこの先である。



 先ずは、銀月鬼アルノト


 吸血鬼の基本性質を継承し、更に銀に適応、より高質の神気を操る特異な種。



 その次が銀月姫アルノレア


 より一層高質の……いや、純粋な銀と月の神性を持ち、神に至る器を整える、蛹の段階と言っても良い存在だ。


 銀と月の神性に聖別し、神化させる、極めて強力な亜神だ。



 これら2種は、銀系統の進化だと分かる。



 最たる問題は次の2種だ。



 鈴月鬼ベルノリア鈴月姫ベルクレシア


 僅かに伝わる情報によると、性質は、鈴と月、に加えてちゃんと銀も付く。


 余計な物が増えたから一つ一つの総量は減るが、質は変わらず、銀月鬼に鈴を足した様な存在だ。


 そしてこれ、新種では無い。


 つまり、過去に居た。


 それが表す事は——



 ——これ……僕の祖先じゃない……?



 正確には、初代鈴守。


 少なくとも、僕性質を取り込み続けた結果現れた進化ルートである事だけは確かだ。



「……どうする?」



 問う僕に、耳越しに本を見ていたサンディアは、鈴月姫ベルクレシアの項目を高速タップし始めた。早すぎて乱気流発生してるからやめろ。


 取り敢えずサンディアの高速タップを指2本でがっしり抑える。

 すると当たり前の様に指を絡めて来るし、なんなら腰を抱いて来る。


 やはり疲れているからか、甘えただなぁ。



「それじゃあ、鈴月姫ね」



 上体を起こし、その挙動の全てを見逃すまいとサンディアを見詰め、鈴月姫を選択する。


 サンディアは光を放ち、その肉体と、それに繋がる魂の器を変質させる。


 先ず前提として、亜神の領域に至るには、サンディアの保有するエネルギーが少な過ぎると見ている。

 亜神であるベルツェリーアや、同じく亜神級と見られるマレの様子から、亜神級に至る為の最低レベルはおそらく……860前後。


 それに対しサンディアの今のレベルは790。


 数値上はそう遠くなくとも、エネルギー量では相当な差だ。



 果たして——それは確かに僕の目に映った。



 眷属化され、本に登録された縁を通じて、配下の者達から幾らかのエネルギーが徴収されている。

 他にも、神権が励起され、生み出したばかりの神話から併合し回収した神気が織り込まれて行き、おまけに僕の神気も吸われて、金の本からも溜め込まれたエネルギーが放出されている。


 不足の代償がしっかり支払われ、サンディアはその形を変えて行った。



 布を織る様に、石垣を積む様に、精緻に、芸術的に、見事に、サンディアが組み上げられて行く。


 長く感じられた一瞬は過ぎ去り、光から出でたサンディアは……特に変わってはいなかった。


 やはりと言うか、元々僕にそっくりの姿をしていたし、形は既に完成していたのだろう。


 唯一大きく変わった点は、瞳の色。


 元々赤かったサンディアの瞳は、進化した事で白くなり、虹彩には星の煌めきの様に小さな色が現れては消えている。

 現れる色は、赤、青、紫、それから、ピンクにオレンジに……月王の色だな、灰や緋、黒、黄、全部ある。


 そうかと思っていると、サンディアの焦点が僕に合い、徐にベースカラーが濃い青色に変わった。


 その挙動を見た瞬間、僕は驚愕に目を見開いた。



「っ!? ……そんな、ばかな……」

「♪?」



 僕の尋常ならざる様子に、サンディアは微笑みながら首を傾げる。


 そんなサンディアの頬をがっしり抑え、瞳を覗き込んだ。



「……やっぱりだ……でも、そんな事が……?」



 より深くへと覗き込み、理解を進める。


 サンディアの瞳には、魔眼の適性があった。



 それも、数多ある凡百の魔眼ではなく、そう——



 ——神に至る3色の魔眼、……!



 いや、あり得ない話では無いだろう。


 極大の神性である大罪神権を全て受け入れられる器がある様に、神眼の因子を全て受け入れられる器はあり得る。

 寧ろ、因子を受け入れるだけなら、きっと僕でも出来るかもしれない。


 問題はその全てを開眼出来るか否かだが……サンディアはどうだろう? 魔眼に適応している者自体があまりにレアケースだから確実な事は言えないが……。


 取り敢えず、青は瞳が開く程度だ。遭遇数の多い赤系統は、魔眼レベルで発現すると思われる。

 緑は……かなり薄いな……最も適性が低いだろう。吸収、分解、構築の速度も遅いと考えられるので、瞳が開くのにも相当な時間が掛かる筈だ。


 おまけに銀にも適性がある訳で…………もしかしてサンディア、僕よりレアになったんじゃない?


 それとも、各因子の開眼や成長には僕が思っている以上の苦労や困難があるのだろうか?



「……素晴らしい、サンディア」

「♪」



 まぁもしかしたら全然魔眼を使い熟せないかもしれないが、それでも十分な成果である。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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