閑話 彩綾とユキミン
第三位階中位
——ユキミン
それは人類の進化に必要不可欠な特異点である。
ユキミンは長期に渡り摂取する事で、身体機能や精神力を高める効果がある。
また、精神の高揚、疲労回復と言った効果もある。
その一方で強い中毒性を持ち、ユキミンを摂取しない期間が長く続けば、様々な禁断症状が出る。
例としては、
末端部分の痙攣。情緒不安定化による奇行。ユキミンを手に入れる為なら、たとえ寝込みを襲う事も厭わない。などなど。
◇◆◇
私がその存在に気付いたのは五つの時。
おにぇちゃんに栄養素のお話を聞いた時だ。
その日から、私はユキミンを補充するのは怠らない様にして来た。
「おにぇちゃ〜ん、ぎゅ〜」
「む? よしよし」
時にはリビングで調べ物をするおにぇちゃんに後ろから抱き着き。
「おにぇちゃん、ぎゅー」
「むむ? よしよーし」
「……危ない」
時にはおねぇちゃんと料理をするおにぇちゃんに抱き着き。
「おにぇちゃん、ぎゅぎゅー」
「むぎゅ」
時には腕立てをするおにぇちゃんに抱き着いた。
◇
最近になって、ユキミンにも幾らか種類がある事がわかった。
普段のおにぇちゃんが通常のユキミンなら、
おにぇちゃんが子供みたいに楽しんでいる時はユキミンK。
妖しく微笑んだり薄着の時はユキミンAが摂取できる。
それぞれの効果は、
ユキミンKは、母性本能を励起させ体が全能感で満たされる。おにぇちゃんの為なら例え火の中水の中。
その無垢な笑顔を守りたい、しかし私の手で穢したい。抗い難い衝動がががががが。
ユキミンAは、精神の異常な高揚を齎し、瞬間的に多量摂取を求めて行動してしまう。とにかく、何か色々どうでもよくなる。
興奮する。凄く。
他にも様々なユキミンがあり、
キョウちゃんとリッちゃんのお気に入りはユキミンSN。
百合ちゃんとちー姉はユキミンCの中毒者。
ミュウとゆー姉さんはユキミンKの中毒者。
おねぇちゃんとタク兄は、何故かユキミンを摂取しなくても長期間の活動が可能らしい。
身体構造が違うのかもしれない。
◇
もう直ぐ七月が終わる。
八月になったら直ぐに御神事があるから、おねぇちゃんも帰ってくる。
……おねぇちゃんだけアナザーやって無いってなると……いじけちゃうかな……?
あぁ……! おねぇちゃんも可愛い!!




